気象病(天気病)とはどんな病気か
天気が崩れる前に頭痛やだるさ、めまいを感じた経験はありませんか?
もしかしたら、「気象病(天気痛)」かもしれません。
気象病の症状は?
気象病かも?と思ったら、セルフチェックをしてみましょう。気象の変化に伴って以下の症状が繰り返し起きるなら、気象病の可能性があるかもしれません。
- ・頭痛
- ・だるさ、眠気
- ・めまいやふらつき
- ・むくみ
- ・喘息
- ・吐き気や胃痛、下痢、便秘
- ・肩こり、腰痛、関節痛
- ・思考力の低下
- ・気分の浮き沈み、焦りやいらだち
気象病の原因は?
「気象病(天気病)」の名称のとおり、原因としては気象要素が考えられます。
- ・気圧
- ・温度
- ・湿度
- ・日照時間
- ・降水量
- ・雷や風
中でも大きな要因とされているのが気圧の変化。
血管が拡張し、神経が圧迫されて頭痛が起きたり、気圧の低下を内耳が知覚して自律神経が乱れたりするのが原因です。
気象病になりやすい人とは?
一般に、男性よりも女性に多く見られます。普段から環境の変化に敏感な人は気候の影響も受けやすく、症状が出やすいようです。
また、乗り物酔いをしがちな人は気象病にもなりやすいと言われています。
気象病の対策
気候の変化が体調に影響する「気象病(天気病)」。
実は、気象病の症状には個人差が大きく、誰にでもあてはまる対処法はありません。
しかしあなたに合った対処法を見つければ、今より楽になる可能性は十分にあります。
気候はコントロールできませんが、自分なりの法則性を見つければ対処がしやすくなるのです。
どのタイミングで不調が出る?「気象病日記」をつけてみよう
最もおすすめなのは「気象病日記」。
手帳やスマートフォンへのメモなど、簡単な記録でかまいません。
継続すると、気象と体調の変化との関係が見えてきますよ。
「気象病日記」に書く内容
気象病を記録する際には、以下のことがらを書いてみましょう。
もちろん、完璧に記録できなくても大丈夫。書ける範囲でメモしてみましょう。
- ・日付
- ・気候・気圧・温度
- ・症状(体のどこに、どのような症状が出たのか)
- ・症状を感じはじめた時間、おさまった時間
- ・症状の程度(数値で記録するのがおすすめ)
- ・心の状態
- ・対処したこと
記録を続けているうちに、
「気圧が上がるタイミングで頭痛が起きやすい」
「ストレスがたまっていると、より症状を感じるようだ」
と、症状が出る場合の法則性が見えてくるはずです。
また効果的なセルフケアも人によってさまざま。「このケアは効いた」と思ったら、ぜひ記録しておきましょう。
積み重ねると、あなたに合った対処法が見えてくるはずです。
気象病日記に役立つアプリ
記録をする際には、気圧や気温といった気象の変化が重要です。
TVやインターネットで天気を調べるのは大変ですが、天気予報と気圧変化がこまめに確認できる専用のアプリなら簡単に気圧や気温、気候が分かります。
また、症状や対処法をメモする機能があるサービスは記録に役立ちます。
「気象病 アプリ」などのキーワードで検索し、自分に合ったサービスを探してみましょう。
気象病予防のためにできるセルフケア
気象病の症状をできるだけ抑え、上手につきあっていくためには、セルフケアが重要です。
ポイントはいたってシンプル。「健康にいい暮らし」を心がけましょう。
生活習慣の見直しが最優先
まず優先すべきは、生活習慣の見直しです。
- ・早寝早起きし、できるだけ朝日を浴びる
- ・適度な運動を習慣化する
- ・湯船につかり、体を温める
続けるうちに、体力や抵抗力もアップします。
気象病に限らず風邪や胃腸症状予防も期待できますね。
症状をやわらげる食事の工夫
私たちの体は食べたものでできており、食事を改善すると、気象病の症状も感じづらくなると言われています。
朝・昼・晩の食事を規則正しくとる
食事を抜いたり、一気に食べすぎたりしないようにしましょう。
とくに炭水化物と水分のとりすぎには注意が必要。どちらも気象病を悪化させると言われています。
油っこい食品の食べすぎに注意する
脂質や糖質のとりすぎは避けましょう。東洋医学の考え方では、油っこい食べ物によって体に余分な水分がたまりやすくなると言われています。
野菜、 豆類、海藻類を積極的に
多くの栄養素をとると、体の調子が整います。中でも瓜類などカリウムを多く含む食品は、余分な水分を排出してくれるのだとか。
マッサージやツボ押しも効果的
すきま時間に手軽にできる、マッサージやツボ押し。気分転換やストレス解消にも役立ちます。
お気に入りのマッサージ方法やツボをいくつか覚えておくと役立ちますよ。
耳をマッサージする
気象病に大きな影響があるとされる「耳」。やさしくマッサージすると自律神経が整い、症状が軽くなるかもしれません。
- ①親指と人差し指で両耳たぶをそっと挟み、上下左右に5秒ずつ耳たぶをゆっくりと引っ張ります。
- ②耳たぶを横に引っ張りながら、耳全体を後ろ向きにゆっくり5回円を描くように回転させます。
- ③耳全体を包むように曲げ、5秒間保ちます。
- ④手のひらで耳全体を覆い、後ろ向きにゆっくりと5回円を描くように回します。
症状をやわらげるツボを刺激する
ツボを軽くマッサージしたり、温めたりすると、気象病の症状を緩和できると言われています。
風池(ふうち) …首の後ろの髪の生え際あたりにあるツボです。じっくり指圧すると、気圧の変化に伴う頭痛やめまいなどの症状が和らぐとされています。
三陰交(さんいんこう) …内側のくるぶしから指4本分上にあるツボです。血液のめぐりを良くし、気象病による倦怠感や身体のだるさに効果があるとされています。
足三里(あしさんり)… ひざの端から指4本分下、すねの骨の外側にあるツボです。胃腸症状を改善するとされています。
ツボをじっくりと押すだけでも心地よく、疲れが取れるはず。リフレッシュし、気持ちが軽くなる効果もあるので、試してみましょう。
気象病対策に便利なグッズ
気象病が一般に知られてから、関連のグッズが多く売られるようになってきました。
気軽に試せる商品もあります。気になったら売り場で実物を見てみましょう。
気象病用の耳栓
気圧調整用の耳栓が市販されているのをご存知でしょうか。
天候によるゆっくりとした気圧の変化に対応するように作られており、耳に入れていると痛みが和らぐ人もいます。
薬や漢方による対処 何科を受診?
セルフケアだけでは対処しきれないときには、病院の受診をおすすめします。
中には別の病気が隠れている場合も。心配ごとがあるときには、自己判断は避け、医師の診断を受けるようにしましょう。
受診の際は「気象病外来」や「天気痛外来」を選ぶのがおすすめです。しかし、気象病に特化した診療科はまだまだ少ないのが現実。
お近くに専門の病院がない場合は、インターネットで気象病や天気痛について発信している医師を探したり、漢方医に相談したりしましょう。
気象病と診断されると、解熱鎮痛薬や抗めまい薬、漢方薬などを処方してくれる場合が多いようです。
症状の記録を持参し、「どんなときにどれくらいつらいのか」具体的に伝えるとよいですね。
気象病(天気痛)は意外と多い 身近な人と話題にしてみよう
「天気の変化で体調が悪くなるなんて、私だけかもしれない……」
と思っている方も多いでしょう。実は、気象病は決して珍しくありません。
同僚や友達と話題にしてみると、症状の出方やタイミングの話で思わぬ盛り上がりを見せる場合も。対処法をシェアし合うのも有益です。
何より「つらい症状は自分だけじゃないんだ」と、気持ちが楽になりますよ。
家族に対しても、台風の前や季節の変わり目など苦手な時期があれば積極的に伝えましょう。つらいときにはお互い様です。つらい時にはがまんせずに助け合える関係性を作りたいですね。
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