今週の限定セール

夏風邪対策の完全ガイド!原因から初期症状・感染経路・症状・対処法・冬風邪やコロナとの違いまで徹底解説

風邪薬・解熱鎮痛剤COLD MEDICINE
MORE
2025/07/02

夏風邪は、高温多湿の環境下で、特定のウイルス感染によって引き起こされるケースが多く、特徴的な症状がみられる場合もあります。
夏の暑さが厳しくなると、クーラーの効いた室内と炎天下の屋外を行き来する機会が増え、自律神経の乱れや体力の消耗により、体の抵抗力が低下しやすくなるのです。結果、『のどが痛い』『微熱が続く』『お腹の調子が悪い』といった、夏に現れやすい風邪の症状に悩まされる人は少なくありません。
そこで、夏風邪の原因から症状、対処法、そしてコロナウイルスとの違いまでを徹底解説。子どもから大人まで、夏を健やかに過ごすための情報を網羅していますので、ぜひ参考にしてください。 

 

夏風邪の原因とは?感染経路や冬風邪との違い

夏風邪とは、夏場に流行するウイルス性感染症の総称です。
梅雨の終わりから夏にかけて活動が活発になる「アデノウイルス」「エンテロウイルス」「コクサッキーウイルス」といった3つのウイルスが主な原因で引き起こされます。
夏風邪は、のどや腸の中で増えるウイルスが原因となるため、発熱・のどの痛み・腹痛・下痢から、のどの入り口付近・口の中・手足にできる発疹まで、多様な症状が現れることがあります。とくに、のどの痛みや下痢が気になるときは、発熱がなくても夏風邪に感染したと疑う必要があるでしょう。
主な夏風邪ウイルスが持つ特徴や感染経路、そして冬風邪との違いについて確認しておきましょう。

主な夏風邪ウィルスと特徴

夏風邪は、特定のウイルス感染が主な原因で引き起こされます。ウイルスは高温多湿の環境を好み、それぞれ異なる症状や特徴を示す場合があります。
アデノウイルス、エンテロウイルス、コクサッキーウイルスといった主な夏風邪ウイルスを知っておけば、症状への適切な対処や感染予防にもつながっていくでしょう。

アデノウイルス

アデノウイルスは、夏風邪の代表的な原因ウイルスの一つで、感染力が強く、飛沫感染・接触感染の両方で広がります。潜伏期間は2~14日程度と幅がありますが、症状が現れる数日前から、周囲への感染リスクも高まるため注意が必要でしょう。
「アデノ」とは扁桃腺やリンパ腺を意味し、高熱・のどの痛み・目の充血といった症状が、アデノウイルスに感染した際の特徴です。6~8月に流行のピークを迎え、幼児から小学校ぐらいまでの子どもが感染しやすい咽頭結膜熱(プール熱)を引き起こす原因となります。プール熱は大人も感染する可能性があり、感染した際は重症化するケースが多くみられます。

エンテロウイルス

エンテロウイルスは、医療用語で腸や腸管を意味する「エンテロ」に由来する通り、のどから感染し、腸の中で増殖するウイルス群です。潜伏期間は3~6日程度とされます。
夏から秋にかけて流行し、主な症状は発熱・頭痛・口内炎・吐き気・腹痛・下痢が挙げられるでしょう。人間に感染し、影響を与えるエンテロウイルス属は60種類以上あるとされ、その中には、よく知られた感染症である「手足口病」や「ヘルパンギーナ」も含まれます。子どもや幼児が感染しやすいウイルスです。

コクサッキーウイルス

エンテロウイルスの一種で、ヘルパンギーナや手足口病の原因ウイルスとして知られているコクサッキーウイルス。乳幼児や小児によく見られ、発熱やのどの痛み、手足や口の中に発疹が出ます。まれに大人が感染することもあり、こうした際には、重症化するケースもあるため注意が必要です。

RSウイルス感染症

以前は秋にピークを迎えていたRSウイルス感染症ですが、2021年頃から春から初夏に増加傾向にあり、夏にピークを迎えるようになりました。そのため、夏風邪として警戒する必要があります。
感染と発病を何度も繰り返すウイルスで、生後1歳までに半数以上が感染。2歳までには、100%近い乳幼児が1度は感染するといわれています。

感染経路と広がりやすい環境

夏風邪ウイルスの多くは、「接触感染」や「飛沫感染」により広がります。発病者がくしゃみ・咳をした際に飛沫を吸い込んだり、発病者が利用した手すり・ドアノブ・タオルを共有したりといった行為により、夏風邪ウイルスに感染します。
また、手足口病は、糞便中にもウイルスが排出されるので、「糞便感染」により感染する可能性もあるため注意が必要でしょう。
とくに夏場、プールや冷房の効いた密閉空間は感染源になりやすいため、利用する際は注意してください。

夏風邪と冬の風邪の違い

冬の風邪は夏風邪とは異なり、寒く乾燥した冬の気候を好むウイルスが流行。「ライノウイルス」「インフルエンザウイルス」「パラインフルエンザウイルス」といったウイルスが主な原因で感染します。
症状は鼻水・咳・くしゃみといった呼吸器が中心で、夏風邪の症状とは異なるのです。また、冬はインフルエンザが流行しやすいため、風邪と併せて対策しましょう。

 

夏風邪のおもな初期症状と気をつけたい感染症

夏風邪の代表的な症状は、のどの痛み・発熱・口内炎・吐き気・腹痛・下痢・発疹です。原因となるウイルスにより症状が異なるうえ、抗生物質が効かず、治すためには発病者の免疫力に頼る必要があるため、長引きやすいのが特徴でしょう。
また、冬の風邪と比べて消化器症状が目立ち、とくに小さな子どもでは高熱や発疹をともなうケースも見られます。夏風邪でよく見られる症状と、代表的な疾患について確認しておきましょう。

夏風邪の初期症状

夏風邪の初期症状としては、のどの痛みや腫れ、発熱、下痢・腹痛、吐き気、倦怠感、頭痛などが挙げられます。
なかでも、夏風邪の感染により症状がでた下痢は、ウイルス性のため抗生物質は効きません。患者さんの体力・免疫力を維持できるよう、水分や電解質の補給が大切です。

夏風邪の下痢は止めるべきか

夏風邪が原因となる下痢は、腸内にあるウイルスを便とともに排出しようとするために起こります。
市販の下痢止めの中には、ウイルスの排出を妨げ、一時的に症状を抑えることで回復が遅れる可能性があるものや、症状を悪化させるケースもあるため、服用する際は慎重に判断し、できるだけ医療機関を受診するか、薬剤師や登録販売者に相談しましょう。下痢の症状が強い、または長引いているときは医療機関の受診をおすすめします。

夏風邪の一種である気を付けたい感染症

夏風邪には、一般的な症状以外に、注意が必要な特徴を持つ感染症があります。
特に乳幼児に多く見られ、特有の症状や合併症のリスクがあるため、正しい知識を知っておく必要があるでしょう。
夏に流行しやすい代表的な感染症について、それぞれの特徴と注意点を見ていきましょう。

手足口病

乳幼児に多く見られる感染症で、手のひら・足の裏・口の中に小さな水疱や発疹が現れます。発熱をともなう事例もあり、痛みで食事が取りにくくなる場合があります。感染すると3~5日後に症状が現れ、3~7日程度で症状が改善するでしょう。 ごくまれに髄膜炎や脳炎といった合併症を引き起こすケースもあるため、発熱が長引いたり、患者さんの様子が普段と違ったりする際は注意してください。

咽頭結膜熱(プール熱)

咽頭結膜熱は、咽頭炎(のどの痛み)・結膜炎(目の充血)・高熱がおもな症状で、かつてプールを介して集団感染するケースが多かったため「プール熱」とも呼ばれます。主な症状は、1日の間で体温が37~40度で繰り返し上下動します。
回復までに5日程度かかりますが、特効薬はないため、自然治癒するのを待ちましょう。ただし、頭痛や吐き気が強い、もしくは咳が激しい際は医療機関を受診してください。なお、咽頭結膜熱は学校感染症に指定されており、症状が治ってからも2日経過するまで、学校への登校が禁止されています。また、感染力が非常に強いため、家族間での感染にも注意が必要です。

ヘルパンギーナ

ヘルパンギーナは、突発的な発熱とのどの痛み、水疱が出現する夏風邪のひとつです。初夏に流行しはじめ、7月をピークに減少します。患者さんは、5歳以下の乳幼児が全体の90%以上を占めます。
おもな原因ウイルスは、コクサッキーウイルスA群ですが、コクサッキーウイルスB群やエコーウイルスが関与する事例もあります。感染後2~4日で急な発熱が始まり、のどの水疱・痛み、食欲不振や全身のだるさ、頭痛が見られます。通常、症状は1~3日で改善しますが、熱性けいれんや脱水症状、まれに髄膜炎や心筋炎といった合併症には注意しましょう。

RSウイルス感染症

RSウイルスによる急性呼吸器感染症は、おもに乳幼児に多い風邪のひとつです。RSウイルスは年齢を問わず繰り返し感染しますが、はじめて感染すると重症化しやすいといわれ、生後6か月以内の感染では、細気管支炎や肺炎を起こすケースがあります。乳幼児の約半数が1歳までに感染。また、2歳までにはほぼ全員が一度は感染するとされています。
潜伏期間は2~8日程度で、発熱や鼻水、咳といった上気道症状が出た後、下気道の症状が現れることもあります。初感染の約7割は軽症ですが、残りの3割は咳が悪化し、呼吸困難や呼吸時にゼイゼイやヒューヒューといった音のする症状が見られる事例も。
また、1歳以下では中耳炎のほか、無呼吸発作や急性脳症が合併する可能性もあります。呼吸が苦しそう、水分や食事が取れないときは受診を検討してください。

<夏風邪に負けない!知っておきたい原因と対策法>

【医師監修】夏風邪の原因や症状を知り元気に夏を過ごそう!水分&栄養補給と安静が治し方の基本
夏風邪は、高温多湿を好むウイルスによって引き起こされる季節性の体調不良。子どもから大人までかかりやすいため、しっかりと原因や症状を把握しておきたいですね。
紹介する関連記事では、夏風邪の原因や症状、元気に夏を乗り切るためのポイントを医師監修のもと詳しく解説します。

 

【おすすめの市販薬】夏風邪の症状にあわせた市販薬・漢方薬の選び方

夏風邪はのどの痛みや発熱、下痢といった症状をともなうことがあります。体調を早く整えたいときには、市販薬や漢方薬を活用するのも一つの手段です。ただし、薬の選び方や使い方には注意が必要でしょう。
ここでは、「コルゲンコーワ 風邪・解熱・鎮痛シリーズ」の紹介を中心に、大人と子どもの違い、症状別のポイント、代表的な漢方薬について解説します。ご自身の体調に合わせた適切な対応を見つける参考にしてみてください。

【大人向け・子ども向け】かぜ薬の選び方の違い

市販薬には、大人用と子ども用に分かれている風邪薬が多くあります。
コルゲンコーワシリーズには、15歳未満は服用できないタイプや、5歳から大人まで服用できるタイプといったかぜ薬が用意されており、年齢に応じた用量・用法が設定されています。
購入時は、パッケージに書かれている年齢区分や用量の確認を忘れずに。お子さんが使う際は、とくに、年齢に合った製品を選ぶようにしましょう。

【のど・熱・下痢など】症状別に選ぶ市販薬

「コルゲンコーワの風邪・解熱・鎮痛シリーズ」には、のどの痛みや発熱といった症状に配慮した製品があります。症状ごとに選び分けることで、体調の回復をサポートしやすくなるでしょう。
なお、複数の症状が出ているときは、総合的にケアできる総合かぜ薬を選ぶのも選択肢です。

  • <かぜの初期症状例>

夏風邪に使われる代表的な漢方薬

夏風邪のとき、使われやすい漢方薬もあります。代表的なのは「葛根湯(かっこんとう)」「麻黄湯」などです。
現在、コルゲンコーワシリーズでは、漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬『コルゲンコーワ液体かぜ薬 (30mL×3本) 【第2類医薬品】』『コルゲンコーワ顆粒かぜ薬(6包) 【第2類医薬品】』を発売しています。

漢方薬は、体質や症状に合わせて選ぶのが大切です。自己判断ではなく、必ず薬剤師や医師に相談してから使うのがおすすめです。

品名 画像 タイプ 分類 ポイント 主な特徴 効能・効果 用法・用量
コルゲンコーワIB錠TXα(27錠) しっかり治したい 指定第2類医薬品 7つの有効成分が、ツラいかぜの諸症状をやわらげます。 ★イブプロフェン(1日あたり)最大量*600mg配合*当社コルゲン内イブプロフェン最大量配合
★去痰成分アンブロキソール塩酸塩配合
★解熱鎮痛成分「イブプロフェン」、抗炎症成分「トラネキサム酸」、「無水カフェイン」を同時配合しました
かぜの諸症状(のどの痛み,発熱,悪寒,頭痛,せき,たん,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 次の量を食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。
成人(15歳以上):3錠、1日3回
15歳未満:服用しないこと
コルゲンコーワIB透明カプセルαプラス(18カプセル) 今すぐ治したい 指定第2類医薬品 液状の有効成分が体の中でいち早く溶け出し、発熱・のどの痛みを抑えます。 ★イブプロフェン(1日あたり)最大量*600mg配合*当社コルゲン内イブプロフェン最大量配合
★中身が“液状”の透明カプセルですので有効成分が体の中でいち早く溶け出し、発熱・のどの痛みを抑えます。
★アンブロキソール塩酸塩を配合し、かぜのひきはじめはもちろん、かぜの後期の症状(しつこく残るせき、たん)にも対応します。
かぜの諸症状(発熱,のどの痛み,せき,たん,悪寒,頭痛,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 次の量を食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。
成人(15歳以上):2カプセル、1日3回
15歳未満:服用しないこと
コルゲンコーワIB2(8カプセル) 長く効いてほしい 指定第2類医薬品 『早く溶ける顆粒』と『ゆっくり溶ける顆粒』を配合し、1日2回で効く! ★早く溶ける顆粒とゆっくり溶ける顆粒を配合し、1日2回の服用で効果が持続します。
★イブプロフェン1回200mg、鼻汁抑制作用を持つヨウ化イソプロパミド配合で、のどの痛み・鼻水によく効きます!
かぜの諸症状(のどの痛み,発熱,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,せき,たん,悪寒,頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 次の量を朝夕食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。
成人(15歳以上):2カプセル、1日2回
15歳未満:服用しないこと
コルゲンコーワ液体かぜ薬(30mL×3本) かぜのひきはじめに・眠くなりにくい 指定第2類医薬品 かぜのひきはじめによく効く「麻黄湯」を配合した液体タイプのかぜ薬です。 ★漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬です。
★「麻黄湯」は古くからかぜのひきはじめの「寒け」、「発熱」、「ふしぶしの痛み」に用いられており、これらの症状にすぐれた効果を発揮することが知られています。
★眠くなる成分を含んでいません。
体力充実して,かぜのひきはじめで,さむけがして発熱,頭痛があり,せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒,鼻かぜ,気管支炎,鼻づまり 次の量を食前又は食間によく振ってから服用してください。
成人(15歳以上):1本、1日3回
15歳未満:服用しないこと
コルゲンコーワ顆粒かぜ薬(6包) かぜのひきはじめに・眠くなりにくい 指定第2類医薬品 かぜのひきはじめによく効く「麻黄湯」を配合した顆粒タイプのかぜ薬です。 ★漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬です。
★「麻黄湯」は古くからかぜのひきはじめの「寒け」、「発熱」、「ふしぶしの痛み」に用いられており、これらの症状にすぐれた効果を発揮することが知られています。
★眠くなる成分を含んでいません。
体力充実して,かぜのひきはじめで,さむけがして発熱,頭痛があり,せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒,鼻かぜ,気管支炎,鼻づまり 次の量を,食前又は食間にそのまま水かお湯にて服用してください。またはお湯に溶かしてよくかき混ぜた後,温服してください。
成人(15歳以上):1包、2回朝夕
7歳以上15歳未満:2/3包、2回朝夕
4歳以上7歳未満:1/2包、2回朝夕
2歳以上4歳未満:1/3包、2回朝夕
2歳未満:服用しないこと
コルゲンコーワ総合かぜ薬(110錠) 5歳から大人まで 指定第2類医薬品 5歳から大人まで服用できるかぜ薬 家族みんなのかぜに良く効く! ★アセトアミノフェン最大量※900mg配合(9錠あたり)
※一般用医薬品のかぜ薬製造販売承認基準の最大量配合
承認基準とは厚生労働省が承認事務の効率化を図るために定めた医薬品の範囲のこと
★のどのハレ・痛みを鎮める抗炎症成分トラネキサム酸配合
★5歳から大人まで服用できるファミリータイプのかぜ薬
かぜの諸症状(のどの痛み,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,せき,たん,発熱,悪寒(発熱によるさむけ),頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 次の量を食後なるべく30分以内に,水又はお湯で,かまずに服用してください。
成人(15歳以上):3錠:3回
11歳以上15歳未満:2錠:3回
5歳以上11歳未満:1錠:3回
5歳未満の幼児:服用しないこと

使用上の注意:
この医薬品は薬剤師、登録販売者にご相談のうえ、添付文書をよく読んで正しくお使いください。

 

夏風邪を引いたときの対処法

夏風邪は、ウイルス感染により発病するケースが多く、抗生物質が効かない点を理解しておきましょう。一方で、安静にしていれば、ほとんどの夏風邪は自然に回復していくため、症状を悪化させないようにセルフケアが重要です。
無理せず、体に優しい過ごし方を心がけていれば回復は早められますが、夏風邪の適切な対処法が分かれば、より安心できるはず。具体的に、何をすればいいのか、適切な対処法を紹介していきます。

安静にして体力回復を優先する

まずは第一に、無理をせず休むことが重要です。夏風邪を引いたときに最も大切なのは、「しっかり休み、体力を回復させる」ケアでしょう。
クーラーの効いた職場や外出先で体を冷やしたまま無理に動くと、免疫力がさらに低下して回復は遅れてしまいます。エアコンの温度は高すぎず低すぎず、体を冷やさないよう心がけましょう。

水分と電解質の補給

夏風邪では、発熱や下痢により脱水症状を起こしやすくなります。そのため、こまめな水分補給が重要です。
スポーツドリンクや経口補水液(OS-1など)を活用して、水分と同時に塩分や電解質も補給しましょう。とくに子どもや高齢者は、脱水のサイン(口の乾き・尿量の減少)を見逃さないように注意が必要です。

消化に良い食事と栄養補給

夏風邪を引いたとき、体力を回復させるには栄養補給も欠かせません。ただし、胃腸が弱く感じるときは無理に食べない選択も重要です。
おすすめは、胃に優しく消化の良い食事。たとえば、おかゆやうどん、煮込み野菜、スープ、みそ汁といった温かく食べやすい食事がよいでしょう。また、豆腐や卵、バナナといったやわらかい食品もおすすめです。
脂っこい食べ物や冷たい飲食物は避け、温かくて優しい食事を心がけましょう。

解熱鎮痛薬の使い方と注意点

高熱や強いのどの痛みがある際は、解熱鎮痛薬を使うことも問題ありません。ただし、薬の使いすぎは体に負担をかけるため、つらい高熱や眠れないほどののどの痛みがあるときに限り使うのがよいでしょう。

医療機関を受診するタイミング

夏風邪も多くの風邪と同様に、つらいときは自己判断せず、医療機関を受診するようにしましょう。以下のような症状があったときは、早急に対応してください。
とくに子どもや高齢者、持病のある人は重症化を防ぐためにも、早めの受診が大切です。

<医療機関を受診すべき夏風邪の症状>


  • ・ 高熱が3日以上続く
  • ・ 強い下痢や嘔吐で水分がとれない
  • ・ 咳やのどの痛みが悪化している
  • ・ 呼吸が苦しい、ぐったりしている
 

夏風邪中の控えたい行動と注意点

夏風邪は基本的に自然に回復していきますが、症状の悪化や長期化するケースは無理な行動をとった結果です。
また、夏風邪は大人と比べ、子どもや幼児が感染しやすい傾向にあるため、そばにいる親は注意深く見守る必要があります。
無理させず、おとなしく安静に休養するのは基本として、はたして、夏風邪中はどんな行動が夏風邪を長引かせたり、悪化させたりする可能性があるのか見ていきましょう。

入浴はしても大丈夫?

「風邪を引いたら、お風呂に入るのはいけない」とよく聞きますが、夏風邪中でも症状が軽ければ入浴は大丈夫です。
ただし、高熱があるときや、体がだるくて動くのもしんどいとき、悪寒や寒気が強いときは入浴を控えましょう。
入浴する際は、湯冷めや疲労を避けるため、短時間でぬるめのお湯に入り、入浴後は体をしっかり温めるのがポイントです。長湯や熱いお湯は体力を消耗するため控えましょう。

冷房で症状が悪化する可能性も

夏風邪の時期に気をつけたい、エアコンによる体の冷え。冷房の風が直接体に当たると、血行が悪くなり、免疫力も落ちるだけではなく、のどや鼻の粘膜が乾燥してウイルスは繁殖しやすくなります。
夏風邪中に冷房を使用する際は、温度を28℃前後に設定し、発病者に風が直接当たらないようにしてください。また、薄手の羽織り着やひざ掛けで、体を温めるのも大切です。
さらに、冷たい飲み物のとりすぎも体を冷やす原因になります。体の外側・内側から冷やさない工夫をとしましょう。

無理な運動や出勤・登校は止める

夏風邪のときに、無理して体を動かすのは控えてください。軽い症状だからと、仕事や学校に行ったり、運動を続けたりすると体力がさらに奪われ、回復が遅れる原因になります。
また、周囲への感染リスクもあるため、症状のあるうちは外出を控えるのが望ましいです。
とくに、子どもや高齢者は、無理をすると重症化する可能性があるかもしれません。夏風邪を甘く見ず、休む勇気が大切です。

<夏風邪が長引く?免疫力を高めて元気な夏を!>

【医師監修】夏風邪が長引くのは免疫機能低下と夏に多いウイルスの特徴が原因!感染しにくい体づくりとは?
夏風邪がなかなか治らないのは、免疫力の低下や夏に流行する特有のウイルスによる影響も大きな要因です。
子どもから大人まで、体調管理が大切なこの時期。こちらの関連記事では、夏風邪が長引く原因や、免疫機能を高めるための生活習慣のヒントを医師監修のもと詳しく解説しています。

 

夏風邪を引きやすい人の特徴

夏風邪は、誰しもがかかる身近な感染症ですが、体質や生活習慣によりかかりやすい人と、かかりにくい人がいます。毎年のように夏風邪を引いてしまうという人は、日常に潜む見えないリスクに気づいていないのかもしれません。
こちらで紹介するポイントに気をつけて、少し意識してみるだけでも免疫力に変化が生まれ、いつもとは違う夏を過ごせるでしょう。今年こそは、夏風邪に負けにくい生活をしてみませんか?

免疫力が低下している人

免疫力が下がると、体内に侵入してきたウイルスをうまく排除できず、夏風邪に感染・発症しやすくなります。とくに夏場は、「暑さによる体力の消耗」と「冷房による冷え」が重なり、免疫機能が弱まりやすい季節。
日ごろから睡眠不足が続いている人や、野菜・たんぱく質不足なうえ、食生活も乱れている人は免疫力が低下しやすくなります。
また、極端なダイエットをしていたり、過労や過密スケジュールで疲労が蓄積していたりする人も気をつけましょう。

ストレスが多い人

精神的なストレスは自律神経のバランスを乱し、免疫力の低下をまねく原因となります。とくに、仕事や人間関係でストレスがたまりやすい人は、体調を崩しやすくなります。
また、ストレスにより睡眠の質が低下したり、暴飲暴食や喫煙といった不健康な習慣が助長されたりするのも、夏風邪を引く要因になります。

自律神経が乱れている人

夏は室内外の温度差や、冷たい飲食物のとりすぎにより、自律神経が乱れやすい時期です。自律神経がうまく働かなくなると、体温調節機能や免疫機能が低下し、ウイルスに対する抵抗力が弱まります。
とくに、冷房の効いた部屋に長時間いる人や、暑い屋外と涼しい室内を頻繁に出入りしている人は気をつけてください。

 

夏風邪のウイルス対策

夏風邪は、原因となるウイルスが限られているため、日常のちょっとした心がけで十分に対策ができます。
しかし、夏は暑さや湿度、屋内外の急な温度変化といった要因で、体調を崩しやすい季節でもあるため、免疫力の維持と、感染経路の遮断がポイントとなるでしょう。
夏風邪ウイルスは、飛沫感染や接触感染、便からの感染と、多様なルートで体内に侵入する厄介な存在。そのため、こまめなうがい・手洗いと、整った生活習慣が何よりの対策になります。
今日からでも実践できる夏風邪対策を、3つのポイントで紹介します。

夏バテを防ぐための生活習慣

夏バテとは、暑さや湿度の高さにより、疲れやすかったり、食欲が出なかったりといった体調不良をまとめて表す言葉です。
夏風邪の対策には、体力と免疫力を落とさない生活習慣が基本。暑さで体が疲れていると、ウイルスに対する抵抗力は弱まります。
夏風邪の対策するためにも、まずは夏バテしにくい体作りが必要になります。以下に夏バテを防ぐポイントをまとめました。とくに、冷たい飲み物やエアコンの効きすぎは、自律神経を乱す原因となり、夏風邪を引きやすくなります。体を内側から冷やしすぎないのが大切です。

<夏バテを防ぐポイント>


  • ・ 十分な睡眠をとる(1日6~8時間を目安に)
  • ・ 3食しっかり栄養をとる(たんぱく質・野菜・ビタミン)
  • ・ 適度な運動で血行を促進
  • ・ 冷たい物のとりすぎを控える

手洗い・うがいの徹底

夏風邪を引き起こすウイルスの多くは、接触感染により広がります。とくに、アデノウイルスやエンテロウイルスは、ドアノブやタオル、手すりといった物に付着しやすく、手を介して口や鼻に侵入します。
手洗いの際は、アルコール消毒よりも石けんに弱いウイルスがあるため、丁寧な手洗いを日常のルーティンにしましょう。
手洗い・うがいの徹底と、接触感染を防ぐポイントをまとめました。

<接触感染を防ぐポイント>


  • ・ 外出後や食事前には手洗い
  • ・ 発病者の看病後にも手洗い
  • ・ 外出後は(のどの保湿・ウイルス洗浄のため)うがい
  • ・ タオルや食器の共用を避ける

感染しやすい場所・環境に注意する

人が多く集まる場所や、温度・湿度がウイルスに快適な環境では、感染リスクは高まります。たとえば、プールや温泉といった子ども用の施設では、いつも以上に気をつける必要があるでしょう。
以下に挙げたのは、夏風邪に感染しやすい代表的な場所・環境です。利用する際には注意してください。
紹介した状況を完全に避けるのは難しいですが、できるだけ人混みを避けたり、マスクや携帯用の手拭きで対策を取ったりしましょう。

<夏風邪に感染しやすい場所・環境>


  • ・ プールや温泉といった共用施設
  • ・ 冷房が強く密閉されたオフィスや電車内
  • ・ 子どもが集まる保育園・学童クラブ
 

子どもの夏風邪に多い症状と注意点

夏風邪は大人に比べ、子どもに多く見られる感染症です。ウイルスに対する免疫が未熟な乳幼児は、一度の感染でも強い症状が出るケースもあり、慎重な対応が求められます。
お子さまを守るためにも、子どもがかかりやすい夏風邪の特徴を確認しておくべきでしょう。
なお、夏風邪の症状が見られたときは、スプーン少しずつでもよいので、こまめな水分補給を行い、消化しやすく、無理せずに食べられる食事を用意し、様子をうかがいましょう。
また、こうした際は涼しく清潔な室内環境を保ち、体調が悪化したら医療機関へ相談しましょう。

発熱や嘔吐といった見逃せない症状

子どもの夏風邪で見られる症状には、発熱や嘔吐のほかにも気になる状態があります。とくに注意すべきは、症状が急激に現れる点。朝は元気だったのに、昼過ぎから突然発熱し、夜にはぐったりしているケースも珍しくありません。
こちらで挙げている症状が確認できているときは、一度、医療機関への相談をおすすめします。

<子どもの夏風邪中に見逃せない症状のサイン>


  • ・ ぐったりして元気がない
  • ・ 呼びかけに反応しない、または意識がぼんやりしている
  • ・ 水分を受けつけず、尿の量が極端に少ない
  • ・ 呼吸が苦しそう(ぜーぜー、ヒューヒュー音がする)
  • ・ 高熱が3日以上続いている
  • ・ 発疹が急速に広がる
  • ・ 38℃以上の高熱
  • ・ 強いのどの痛みや泣き声のかすれ
  • ・ 下痢や嘔吐による脱水
  • ・ 手足や口の中に発疹・水疱(手足口病)
  • ・ 結膜の充血や目やに(プール熱)

すぐ病院に行くべきサイン

もし、次のような症状が見られる場合は、重症化を防ぐためにも、早めに医療機関を受診しましょう。特に、乳幼児や高齢者、持病がある方は、症状が急変したり重症化したりするリスクがあるため、少しでも気になる症状があれば、迷わずに受診を検討してくださいね。

<すぐ病院へ受信したほうがいい場合>


  • ・高熱が3日以上続く
  • ・強い下痢や嘔吐で水分が摂れない
  • ・咳やのどの痛みが悪化している
  • ・呼吸が苦しそう、ぐったりしている
  • ・けいれんがある
  • ・意識がはっきりしない

保育園・学校はいつから通える?

症状が軽いときでも、無理に保育園や学校へ通わせるのは避けましょう。
また、代表的な夏風邪の一つ「プール熱」は、学校保健安全法で出席停止の対象となる感染症です。決して自己判断せず、かかりつけ医の指示を仰ぐようにしましょう。

<登園・登校の目安>


  • ・ 発熱が下がり、食欲・元気が戻る
  • ・ 発疹が乾燥し、咳や下痢が落ち着いてきた
  • ・ 医師から「登園・登校可」との判断が出ている
 

妊婦・高齢者の夏風邪対策

大人の夏風邪は、比較的軽症で済む傾向にあるとされていますが、妊娠中の人や高齢者には油断できない感染症です。免疫機能の低下や、持病の影響により、重症化するリスクが高くなるため、早めの対応と適切なケアが必要です。
まず、夏風邪に感染しないように基本的な対策をとったうえ、孫や、家族に夏風邪の症状があるときは接触を避けるようにしてください。リスクを防ぐためには、夏風邪にかからない準備が大切です。
しかし、どんなに対策をしても妊婦・高齢者が夏風邪にかかるときもあります。続いて、妊婦や高齢者が夏風邪にかかった際の注意点を解説します。

妊娠中に夏風邪を引いたら?

妊娠中は、ホルモンバランスの変化により免疫力が落ちやすく、夏風邪にかかると発熱やのどの痛み、下痢といった症状が強く出るケースもあります。
また、妊娠初期や後期には、母体だけでなく胎児への影響も心配されるため、以下の点に注意しましょう。

<妊娠中に注意すべき夏風邪の症状>


  • ・ 38℃以上の高熱が続く際はすぐに産婦人科へ
  • ・ 下痢や嘔吐が続いて、水分が取れないときは脱水のリスクあり
  • ・ 市販薬の使用は避け、必ず医師に相談するべき

高齢者が夏風邪で重症化しやすい理由

高齢者は、免疫力の低下や、体温調節機能の衰えが見られるため、夏風邪にかかると重症化しやすい傾向があります。さらに、暑さや脱水症状の影響を受けやすく、肺炎やほかの合併症を引き起こすリスクも高まります。
夏風邪の初期症状を軽視せず、早めの対処やこまめな水分・栄養補給が重要です。また、以下の症状が見られるときは、早めに医療機関へ相談しましょう。

<高齢者が注意すべき夏風邪の症状>


  • ・ 呼吸が浅く、息苦しさを感じる
  • ・ せき込みが強く、食事がとれない
  • ・ 意識がぼんやりする、反応が鈍い
  • ・ 食欲が著しく低下している
 

夏風邪と新型コロナウイルス感染症ウイルスの違い

夏にかかりやすい風邪症状と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、咳や発熱といった症状が似ている部分もあるため、区別が難しいと感じるケースもあるでしょう。しかし、夏風邪と新型コロナウイルス感染症は症状の特徴や、発熱のパターン、持続日数には違いがあります。
受診やPCR検査が必要なタイミングを知るだけで、いざというときに適切な対応をとれます。正確な情報をもとに、安心して体調管理に取り組みましょう。

夏風邪と新型コロナウイルス感染症ウイルス感染症との症状の違い

夏風邪と新型コロナウイルス感染症は、どちらもウイルスの感染により発病しますが、症状にはどんな違いがあるのか?感染初期から見られる症状の違いを比べていきましょう。
もし現在、夏風邪か新型コロナウイルス感染症に感染しているかも?と考えている人は、自身の症状を確認しながらみてください。

  • <夏風邪と新型コロナウイルス感染症ウイルス感染症との症状比較>
  • ※オミクロン株の流行で、症状は風邪に近い軽症例が増加していますが、新型コロナウイルスはウイルスの変異により、症状が変化する可能性もあるため注意してください。

夏風邪でなく新型コロナウイルス感染症の疑いが強いケース

症状を比較したうえで、夏風邪ではなく新型コロナウイルス感染症の疑いが強い人は、以下のポイントを確認してください。
ひとつでも当てはまる際は、医療機関にて新型コロナウイルス感染症検査(PCR検査または抗原検査)を受けるようにしましょう。

<新型コロナウイルス感染症の可能性が高い症状例>


  • ・ 強いだるさ(倦怠感)が続いている
  • ・ 咳が長引く、あるいは呼吸が苦しい
  • ・ 発熱が2~3日続いている
  • ・ 味覚・嗅覚が急に感じなくなった
  • ・ 家族や同居者、職場で新型コロナウイルス感染症の感染者が出ている

発熱のパターンと持続日数

発熱だけであれば、1~2日様子を見てもかまいませんが、以下のようなときは早めの受診が推奨されます。
また、新型コロナウイルス感染症が疑われるとき、医療機関に直接行くのではなく、まずは電話で相談してからの受診が基本です。地域により、発熱外来や感染症専用窓口が設けられています。

<受診が推奨される症状例>


  • ・ 高熱が3日以上続く
  • ・ 呼吸が苦しい
  • ・ 持病がある(高血圧、糖尿病、心疾患)
  • ・ 妊娠中、高齢者、小児といったハイリスク層

PCR検査や受診の判断ポイント

夏風邪か新型コロナウイルス感染症かを完全に見分けるには、最終的には検査を受けるしかありません。
不安なときは自己判断せず、地域の保健所やかかりつけ医に相談して、適切な対応をとるのが大切です。

<夏風邪と新型コロナウイルス感染症の違い、どう見分ける?>

【医師監修】夏風邪と新型コロナウイルス感染症ウイルス感染症は何が違うの?見分け方は?判断できない場合の対処方法
夏風邪と新型コロナウイルス感染症ウイルス感染症は、症状が似ているため区別がつきにくいです。紹介する関連記事では、両者の特徴や見分け方のポイント、もし判断に迷ったときの適切な対応策を医師監修のもと解説しています。

 

夏風邪と間違えやすい病気

夏の体調不良は、必ずしも夏風邪とは限りません。似たような症状でも、まったく別の病気であるケースがあり、対処法も異なります。
とくに間違えやすいのが、「熱中症」と「食中毒」。熱中症や食中毒と夏風邪は、原因も、治療法も異なるため、自己判断で「風邪だろう」と決めつけるのは危険です。誤った自己判断は悪化の原因になるため、夏風邪・熱中症・食中毒の違いと見分け方を知っておきましょう。少しでも不安なときは、医師に相談するのがもっとも安心で安全な対応です。

熱中症との見分け方

熱中症は、高温多湿の環境に長時間いたため、体温調節機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもる状態です。屋外だけでなく、風通しの悪い室内や車内でも発症するケースがあります。

熱中症のおもな症状

熱中症のおもな症状を紹介します。以下の状態から熱中症が疑われる際は、応急処置としてすぐに涼しい場所へ移動し、水分と塩分を補給、体を冷やすようにしましょう。
また、熱中症は深刻な後遺症をもたらすケースもあります。そのため、急いで医療機関を受診しましょう。

<熱中症のおもな症状>


  • ・ めまい・立ちくらみ
  • ・ 意識がもうろうとする
  • ・ ふたらふらして歩けない
  • ・ 自力で水分が飲めない
  • ・ 頭痛
  • ・ 吐き気
  • ・ 体温上昇による高熱
  • ・ 手足にしびれがある
  • ・ 大量の発汗
  • ・ 汗が出ない
  • ・ 顔が赤い
  • ・ 皮膚が赤い
  • ・ 皮膚が乾燥している


熱中症と夏風邪を見分けるポイント

熱中症は高いリスクがあるため、夏風邪と明確に見分けて対処するべきです。つづいて、熱中症と夏風邪を見分けるポイントについて紹介します。

<熱中症と夏風邪を見分けるポイント>


  • ・ 発熱と倦怠感は共通するが、のどの痛みや咳は熱中症には出ない
  • ・ 水分補給後に回復するなら熱中症の可能性が高い
  • ・ 屋外活動や高温の環境が前提なら熱中症を疑う

食中毒との見分け方

夏は食べ物が傷みやすく、細菌性の食中毒が増える季節でもあります。食中毒も夏風邪と同様に下痢・嘔吐・発熱をともなうため、間違われやすいのが特徴です。

食中毒のおもな症状

まずは、食中毒のおもな症状を確認してください。夏風邪とはっきりとした違いがある症状もあるため、判断がつきやすいかもしれません。

<食中毒のおもな症状>


  • ・ 突然の吐き気や激しい嘔吐
  • ・ 水のような下痢
  • ・ 腹痛(差し込むような痛み)
  • ・ 発熱(軽度~38℃前後)


食中毒と夏風邪を見分けるポイント

つづいて、夏風邪と食中毒を見分けるポイントを紹介します。
なお、水分補給もできないほどの嘔吐・下痢が続く際は、夏風邪との判断がつかなくても、すぐに医療機関を受診しましょう。とくに、高齢者や子どもは脱水の危険が高くなります。

<食中毒と夏風邪を見分けるポイント>


  • ・ 症状の出方が急激(食後2~12時間以内に発症するケースが多い)
  • ・ 複数人が同じ食事を食べて、同じ症状を出していれば食中毒の可能性が大きい
  • ・ 咳やのどの痛みはないケースが多い
 

夏風邪で受診すべきタイミングと診断方法

夏風邪は、基本的に軽症で自然に治るケースが多いため、自宅療養で済むケースがほとんどです。しかし、症状が長引く・悪化する・体力が落ちているといったときには、迷わず医療機関を受診するようにしましょう。
しかし、どんな症状のときに医療機関へ相談をすべきか、判断が難しいですよね?こちらでは、こうした悩みにこたえるべく、受診すべきタイミングや、医療機関で行われる診断方法について解説します。
なお、必ずしも適切なタイミングではある必要なく、不安であれば自己判断で決めずに、医療機関へ相談するのをおすすめします。

どんな症状が出たら受診すべき?

ウイルス感染による発病した夏風邪は、自然治癒で治るとはいえ、重症化するケースがないわけではありません。また夏風邪ではなく、違う病気の可能性もあるため、早めの受診が推奨されます。さらに、体力が落ちているときや、持病がある人は、早めに対応すれば重症化のリスク回避にもつながります。
とくに、乳幼児や高齢者では、症状が軽く見えても急変する可能性もあるため油断は禁物です。そのため、以下で挙げる症状が見られた際は注意しましょう。

<夏風邪で医療機関を受診すべき症状>


  • ・ 高熱(38.5℃以上)が3日以上続く
  • ・ 水分がとれず、尿の量が明らかに少ない
  • ・ 下痢や嘔吐がひどく、体力が消耗している
  • ・ のどの痛みが強く、食事ができない
  • ・ 呼吸が苦しい、息切れがする
  • ・ 意識がぼんやりしている、反応が鈍い
  • ・ 子どもや高齢者、妊娠中の人がぐったりしている

診断に使われる検査方法とは?

医療機関では、症状と診察の内容からウイルス感染かどうかを判断します。夏風邪の多くはウイルス性なので、診断は問診と視診(のど・目・皮膚の観察)が中心です。
明確なウイルス名が判明しなくても、症状に応じた対症療法が中心になるため、あくまで「今すぐ治療の必要はあるか」が診察の焦点となります。必要に応じて以下の検査が行われます。

<診断時の検査方法>


  • 迅速抗原検査:咽頭結膜熱(プール熱)や、インフルエンザとの鑑別に使用
  • 血液検査:炎症の程度や、ほかの感染症と違いを調べる
  • 便検査:下痢が続くときに、ウイルスや細菌の有無を確認
  • PCR検査:新型コロナウイルス感染症との区別が難しい際に実施されるケースも
 
夏風邪の正しい対策とケア!免疫力を高めて夏を元気に

夏風邪は冬の風邪とは違い、湿度や温度の変化、ウイルスの種類が原因となるケースは多く、咳やのどの痛みや発熱、腹痛といった症状が出やすいです。
とくに、子どもや高齢者は体力が落ちやすく、感染しやすいため注意が必要。対策としては、適切な水分補給や室内外の温度差対策、免疫力を落とさない生活習慣の見直しが大切です。
症状が重いときや長引くときは、医療機関で診断を受けるのも重要でしょう。夏風邪の感染や、症状に合わせた市販薬・漢方薬の選び方、対策とケアのポイントまでしっかり確認し、安心して夏を過ごせるようにしましょう。

  • 「お役立ちコラム」編集部

    KOWAハピネスダイレクト「お役立ちコラム」編集部

    日々の暮らしをより健やかに、そして豊かにするための情報をお届けしています。
    専門家の監修に基づき、信頼できる確かな健康・美容の知識や、生活の質を高めるヒントを発信。読者の皆様一人ひとりのウェルビーイングに貢献できるよう、役立つコンテンツを追求してまいります。