看護師ライター北村由美
看護師として総合病院、地域病院、訪問看護ステーション等で約30年勤務。超低出生体重児から103歳の高齢者まで看護を経験。
自らが家族の介護を行う中「自分の知識、経験が困っている人の役に立てるのではないか」と考えるようになり、ライターを開始。「読者が共感できる記事」をモットーに医療・健康分野の記事、看護師向け記事を執筆している。
野菜不足の解消には、青汁がおすすめです。ライフスタイルや食生活の変化により、現代人は野菜が不足してしまう傾向にあります。しかし、意外にも自覚している人は少ないのが現状です。毎日の生活に利用すれば、不足しやすいビタミンやミネラル、食物繊維を補えます。不足の現状と、青汁とは何なのかを探っていきましょう。選び方のポイントやかしこく飲む方法、青汁のメリットを活かすタイミングについても解説します。
野菜は健康な生活に欠かせない食べ物です。大切だと分かっていても、十分な量を摂取できていない人も多いでしょう。野菜不足はどんなとき感じるか、摂取量の目標と実際もみていきます。
皆さんは野菜を十分にとれているでしょうか。野菜不足を自覚している方は、心がけ次第で解消できるでしょう。以下に該当する方は、野菜不足かもしれません。
厚生労働省の「健康日本21(第二次)」では、健康な生活を維持するための目標として、野菜の摂取量を「1日350g以上」に定めています。令和元年の「国民健康・栄養調査結果の概要」によると、実際の平均値は280.5gであり、目標には達していませんでした。
インターネットで実施した「野菜不足」をテーマにした意識調査※では、目標値に達していないにも関わらず、「野菜を摂取できている」と認識している割合が高い結果でした。
調査の対象:アイリサーチ登録モニターのうち、全国の男女20歳~69歳を対象に実施
有効回答数:1000人
青汁は、野菜不足の方におすすめの飲み物です。青汁とはいったい何か、どんな栄養素が含まれるかをみていきましょう。
青汁は緑色の野菜をすりつぶし搾った汁で、液状のまま、もしくは粉末状などに加工した食品をいいます。大麦若葉やケールが代表的です。以前は飲みづらいイメージの強い飲み物でしたが、最近は飲みやすい商品も増えています。
青汁には美容や健康に欠かせない栄養素が含まれています。
もちろん、青汁に含まれていない栄養素も多くあるため、バランスのよい食事が大切です。
青汁は、ビタミンCやカリウム・カルシウム・食物繊維などが含まれており、不足しがちな栄養の補給におすすめです。ただし、青汁を飲むだけで野菜不足を解消できるわけではありません。製造過程で加熱処理される場合、ビタミンCや食物繊維が失われやすくなるためです。食事での摂取を基本とし、プラスして青汁を利用するようにしましょう。
野菜は食事からの摂取が望ましいですが、忙しい人は難しいときがあるかもしれません。青汁は以下の方にとくにおすすめです。
現代人は仕事や家事、育児で多忙な毎日を送っています。ランチは外食やコンビニ食で済ませる場合も多いでしょう。すると、炭水化物や肉類に栄養が偏りがちになってしまいます。青汁は栄養バランスを整えるのに役立ちます。
青汁のビタミンやミネラルは、美容と健康に欠かせない成分で、イキイキした生活を送りたい方に向いています。食物繊維も豊富であり、スッキリした毎日を期待できます。
一人暮らしの場合、野菜不足になりやすい傾向です。スーパーやコンビニのお惣菜で済ませたり、外食したりする機会が多いと考えられるためです。野菜を買ってもまるごと1個を使い切れないため、購入しにくい場合があるかもしれません。意識的な野菜摂取を心がけ、青汁をプラスするといいでしょう。
美容や健康に役立てるためには、毎日の継続が大切です。継続するためには選び方や飲み方がポイントとなります。詳しくみていきましょう。
青汁を生活に取り入れるときは、以下の3つのポイントで選んでみるといいでしょう。
青汁は、商品により使用される原料や栄養素が異なります。パッケージやHPで野菜の種類や栄養素を確認し、選びましょう。こだわりのある方は、原材料が国内産かどうかをチェックしてみてください。スッキリした毎日を送りたい方は、食物繊維量に注目してみるとよいでしょう。
青汁を買ってはみたものの、続かなかった経験はありませんか?使用される野菜により苦みやクセがあるため、飲みにくさを感じたのかもしれません。原材料をチェックし、飲みやすい商品を選ぶようにしましょう。
青汁は継続してこそ意味があります。自分が続けやすい価格の商品を選びましょう。インターネットで購入できる商品は定期購入でおトクになる場合があります。選択肢の一つにしてみてください。
青汁を飲むなら、おいしくかしこく飲みたいですね。飲み方やメリットを活かすタイミングを解説します。
スタンダードな飲み方は、水やお湯に溶かして飲む方法です。苦手でなければ、野菜本来の味を楽しめます。味や風味が苦手な方は、牛乳や豆乳で飲んでみましょう。味がまろやかになり、飲みにくさを軽減できます。たんぱく質もとれるため、栄養価のアップも望めます。オレンジジュースに混ぜるのもいいでしょう。柑橘の爽やかさがプラスされ、のどごしよく飲めるでしょう。
青汁は基本的にいつ飲んでいただいてもかまいません。自分が続けやすいタイミングで飲むようにしましょう。飲み忘れを防ぐために、起床後や食前に飲むなど習慣づけるといいかもしれません。起床後であれば、夜間に失われた水分補給ができます。胃腸も動きはじめ、1日をスッキリと過ごすきっかけになるでしょう。運動後も、汗で失われやすいミネラルの補給ができるため向いています。
青汁について、多くの人が抱えている疑問で、よく出る質問について一つひとつお答えしましょう。
お子さんは「子ども用青汁」など調整されたタイプがいいでしょう。商品の注意事項を確認のうえ、飲むようにしてください。
青汁は栄養成分が凝縮しているため、栄養の過剰摂取につながる可能性があります。控えていただくのがいいでしょう。野菜不足が心配な方は、医師にご相談ください。
飲んでいる薬によっては、青汁の成分と相性がよくない場合もあります。必ず医師・薬剤師に相談のうえ、利用してください。
ライフスタイルの変化により、日本人の野菜摂取量は年々減少傾向です。1965年と2019年の食事を比較すると、300g程度から280gに減少しています。中食(調理済みの弁当や惣菜)や、外食の増加による影響が原因の一つとして考えられます。野菜不足を自覚している人が少ないのもあるでしょう。食事での野菜摂取を心がけ、毎日の生活に青汁をプラスし、健康的な生活を目指したいですね。
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