トローチについて詳しく知ろう
のどのはれや不快感には、細菌やウイルスの侵入を防ぎながらケアして正常な状態に戻していく必要があります。
トローチを「喉の調子が悪いときに使う錠剤」として、薬局やコンビニエンスストアで購入し、使用した経験のある方も多いのでは?
トローチの定義や効果
トローチは薬品を一定の形状に固め、口内で徐々に溶解または崩壊させて、のど・口内などに適用する製剤です。トローチは口内さまざまなトラブルに用いられます。
トローチの主な効果を挙げてみましょう。
● 「消毒殺菌作用により細菌の増殖を抑え、炎症の悪化を防ぐ」
● 「口臭の除去」
● 「抗炎症作用により、のどの痛みや腫れを抑える」
● 「のどを潤わせ、不快感や声枯れを改善させる」
トローチは長い歴史のある薬剤
1960年代半ばに日本初のトローチが登場しました。すでに80年近い歴史をもち、昔から馴染みのある薬剤です。
はじめは丸型や円盤の形だった製剤でした。ですが、誤って飲みこんだ場合、のどに引っかかってしまっても息がつまらないように、真ん中に穴が空いた形にしたのだそう。トローチの名前は、その形からギリシア語の「trochos(車輪)」が語源とも言われています。
トローチの分類や特徴
トローチは、病気の治療または予防に使用され、医薬品もしくは指定医薬部外品に分類されています。
トローチは、時間をかけて口の中で溶けながら効果を発揮するよう設計されています。すぐなくならないよう普通の錠剤より大き目に作られ、ゆっくり溶けるよう硬く作られているのです。
また、使用感はやさしく、子どもから高齢者まで使いやすい薬剤なのも特徴と言えるでしょう。
のど飴とトローチの違い
のど飴の定義は、医学的には定まっていません。
食品に該当するのど飴をはじめ非常に幅広く分類され、広く考えると「トローチはのど飴の一種」とも考えられます。
トローチの使い方、使用上の注意点
トローチの使い方には、飲み込んではいけないなど、いくつかの注意点があります。
噛んだり飲み込まずにゆっくり溶かして使おう
トローチは内服ではなく、炎症部分に「塗る」イメージで使います。だからかみ砕いたり飲み込んだりせず、口の中で舐めてゆっくり溶かして使用するのです。
また、トローチを舐めた後は、口内やのどに成分が長くとどまるよう、すぐに水を飲んだり食事をしない方が効果が持続します。使用後は30分程度、飲食を控えましょう。
対象年齢や用法・用量を守って使おう
トローチの対象年齢は幅広く指定されているケースが多いのですが、例外もあるため、薬品のパッケージはしっかり確認を。用法・用量を守って使いましょう。
トローチの入手方法や選び方
現在は、幅広く多様なトローチが販売されています。病院からの処方だけでなく、ドラッグストアやコンビニエンスストアでも手に入る商品もあるでしょう。
簡単に入手可能で種類が多いため、どの製品を選ぶか悩む方は多いかもしれません。
入手方法や、代表的な成分について紹介します。
ドラッグストアやコンビニで簡単に入手可能
指定医薬部外品のトローチは、コンビニで売っており、簡単に入手できます。
ドラッグストアでは、医薬品に分類されるトローチも購入可能で、多様な製品が売られています。細かな症状に合わせて入手できるのは嬉しい点でしょう。
できるだけ自分のいまの状態にあわせてほしい場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。
有効成分がのどや口内の不快感にどう作用するのか
トローチによく使われている成分がどのような役割があるか紹介します。パッケージをよく読んで確認しましょう。
セチルピリジニウム
消毒殺菌作用のある成分で、トローチによく使用されており、「CPC」と表示される場合もあります。殺菌により細菌の増殖をおさえて炎症を悪化させない効果、口臭を除く効果が期待されます。
甘草(グリチルリチン酸)
のどなどの炎症を抑える効果が期待される生薬のひとつ。
多くの漢方薬に使われているため、漢方薬を別途飲んでいる方は摂りすぎに注意が必要な成分です。
セネガ
カナダやアメリカ原産の生薬のひとつで、のどを潤し、不快感をやわらげる効果が期待されます。
実際に使用して自分に合うトローチを見つけよう
トローチは幅広い年齢で使用でき、喉に違和感や不快感をおぼえたとき、体の入口であるのどや口を気軽にケアするのに、うってつけの薬です。
病院での診察・処方なしでも現在ではコンビニやドラッグストアで手に入る商品が増えているため、「のどのイガイガ」を感じたら、すぐにケアできるのも魅力的。
手に入りやすいぶん、消費期限に気を付けながら家に常備しておくのもおすすめです。
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