監修医師成田 亜希子
2011年医師免許取得。初期臨床研修を経て総合診療医として幅広い分野の治療に携わる。
臨床医として勤務しながら、行政機関での勤務経験もあり地域の健康課題にアプローチした健康寿命延伸、感染症対策などの医療行政にも携わってきた。
国立保健医療科学院、結核研究所での研鑽も積む。
現在、医療法人ウェルパートナー主任医師。
発熱外来とは、感染症拡大を防ぐために設けられる診療科です。新型コロナウイルス感染症の拡大以降、一般の診療科以外に設ける医療機関が増えています。鼻水や咳、喉の痛みといった風邪症状がある場合も対象となります。多くの発熱外来は受診する際は、電話やインターネットでの予約が必要です。通常の診察室とは別スペースで待機し、診察を受けます。目的や受診の流れ、診察内容を確認し、スムーズに受診できるようにしましょう。
発熱外来とは、発熱のある患者さんを診察する場所で、通常の診察室とは異なる場所に設けられます。感染症拡大防止を目的として設置されましたが、アフターコロナ時代である現在の状況をみていきましょう。
発熱外来の目的は、感染症の拡大防止です。発熱したり、風邪の症状がみられたりする場合、ほかの患者さんへ感染させないように通常とは別スペースで診察します。
発熱外来は、SARS(重症急性呼吸器症候群)が流行したときから日本国内でも設置されるようになりました。SARSは、2002年に中国南部で報告されてから、東アジアやカナダを中心に32の地域や国々に拡大した感染症です。インフルエンザと似た症状がみられ、重症化するケースも報告されています。
最近では、新型コロナウイルス感染症に対して発熱外来が設置され、受診できる医療機関は限られていました。2024年4月からは、通常の医療体制となりましたが、地域によって医療体制は大きく異なるのが現状です。そのため、今でも発熱症状があれば限られた予約枠でしか受診できないケースも少なくありません。新型コロナウイルス感染症における医療体制移行は、下記のとおりです。
発熱外来の対象は、発熱・鼻水・咳・喉の痛みといった風邪のような症状がある人です。感染症が疑われるため、ほかの患者さんとは異なる場所で診察を受けます。診察や検査結果により、他の診療科へ紹介される場合も。
以下の症状があるときは、発熱外来を受診するようにしてください。
発熱外来は、一般的に事前の電話連絡や予約が必要です。予約せずに行くと、すぐに受診できなかったり、断られる可能性もあるため注意してください。予約から帰宅までの流れをみていきましょう。
発熱外来を受診する際は、事前に予約をとりましょう。医療従事者が、受け入れ体制を整える必要があるためです。コロナ禍以降、インターネットで予約できる医療機関も増えています。予約時は以下について確認されるため、メモしておくとよいでしょう。
指定された時間に、指定された場所で待機します。医療機関や状況によっては、車での待機を指示され、車内で検査・診察するケースもあります。
医師の診察と、症状に応じた検査がおこなわれます。診察前に新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの検査がおこなわれる場合も多いです。
医師や看護師から説明を受け帰宅します。薬が処方されたときは、薬局などで薬を受け取ってから帰宅しましょう。
医師の診察では、おもに問診や聴診、視診などがおこなわれます。順番や内容は医療機関によって多少異なるため、医療機関の指示に従ってください。
問診は、病気を診断するために、体の情報を把握する方法です。診察室に入る前に「問診票」を書いた経験のある人も多いでしょう。現在では事前にインターネットなどで問診票を記載する医療機関も増えています。
一般的な問診表では現在の症状や過去の病歴、手術経験といった情報の記載が求められます。
アレルギーの有無は、体に合った薬を処方するために欠かせない情報です。服薬中の薬があれば、お薬手帳を提示するようにしましょう。薬の飲み合わせによる問題を避けるために重要です。
医師にはできるだけ、正確な情報を伝えるようにしてください。
聴診は、体の状態を把握するために、医師が聴診器を使用して体内の音を聴く方法です。たとえば、咳や鼻水、息苦しさがあるときは、胸の音を聴きます。正常な音と異常な音を判別し、診断に役立てるのです。
視診は、目でみて健康状態を把握する方法です。顔色や皮膚の状態、外見から得られる情報は数多くあります。意識がはっきりしているかどうかも、診断するうえで大切です。
触診は、患者さんの体に触れて診察する方法です。問診や視診の情報をもとに、痛みがある場所や程度を確認します。たとえば、喉の痛みがある患者さんに対しては、耳の下や顎の下に触れて、リンパ節の腫れの有無などをチェックするのです。
発熱外来では症状に応じて、採血やレントゲン検査などがおこなわれます。新型コロナウイルスの感染拡大以降は、PCR検査や抗原検査がおこなわれるようになりました。2つの違いは、精度とスピード。理論上の精度が高いのはPCR検査、結果が早く出るのは抗原検査です。ただし、検査を行う環境などの条件によっては精度が異なる場合もあります。
また、抗原検査には定性検査と定量検査の2種類があります。
風邪は、のどの痛み・発熱・せき・鼻水・関節痛など、さまざまな症状をともなうことがあります。体調を早く整えたいときには、市販薬や漢方薬を活用するのも一つの手段です。ただし、薬の選び方や使い方には注意が必要でしょう。
ここでは、「コルゲンコーワ 風邪・解熱・鎮痛シリーズ」の紹介を中心に、大人と子どもの違い、症状別のポイント、代表的な漢方薬について解説します。ご自身の体調に合わせた適切な対応を見つける参考にしてみてください。
市販薬には、大人用と子ども用に分かれている風邪薬が多くあります。
コルゲンコーワシリーズには、15歳未満は服用できないタイプや、5歳から大人まで服用できるタイプといったかぜ薬が用意されており、年齢に応じた用量・用法が設定されています。
購入時は、パッケージに書かれている年齢区分や用量の確認を忘れずに。お子さんが使う際は、とくに、年齢に合った製品を選ぶようにしましょう。
「コルゲンコーワの風邪・解熱・鎮痛シリーズ」には、のどの痛みや発熱といった症状に配慮した製品があります。症状ごとに選び分けることで、体調の回復をサポートしやすくなるでしょう。
なお、複数の症状が出ているときは、総合的にケアできる総合かぜ薬を選ぶのも選択肢です。
<かぜの初期症状例>
風邪のひきはじめなどに使われやすい漢方薬もあります。代表的なのは「葛根湯(かっこんとう)」「麻黄湯」などです。
現在、コルゲンコーワシリーズでは、漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬『コルゲンコーワ液体かぜ薬 (30mL×3本) 【第2類医薬品】』『コルゲンコーワ顆粒かぜ薬(6包) 【第2類医薬品】』を発売しています。
漢方薬は、体質や症状に合わせて選ぶのが大切です。自己判断ではなく、必ず薬剤師や医師に相談してから使うのがおすすめです。
常備薬を選びたい場合は、風邪の複数の症状に対応できる市販薬がおすすめです。発熱やのどの痛み、鼻水、せきに効果のある成分を複合し「総合かぜ薬」と呼ばれます。
日中は忙しくて服用する時間がとれない場合や、飲み忘れが心配な方は、1日の服用回数で選ぶのもいいでしょう。風邪薬には1日3回の製品と、1日2回の製品があり、1日2回の製品は昼に飲む必要がありません。確実に服用できる方を選ぶといいでしょう。
品名 | 画像 | タイプ | ここに注目 | 分類 | ポイント | 主な特徴 | 効能・効果 | 用法・用量 |
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コルゲンコーワIB錠TXα(27錠) | ![]() |
しっかり治したい | 【イブプロフェン配合】 【小粒錠】 【総合かぜ薬】 |
指定第2類医薬品 | 7つの有効成分が、ツラいかぜの諸症状をやわらげます。 | ★イブプロフェン(1日あたり)最大量*600mg配合*当社コルゲン内イブプロフェン最大量配合 ★去痰成分アンブロキソール塩酸塩配合 ★解熱鎮痛成分「イブプロフェン」、抗炎症成分「トラネキサム酸」、「無水カフェイン」を同時配合しました |
かぜの諸症状(のどの痛み,発熱,悪寒,頭痛,せき,たん,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。 成人(15歳以上):1回3錠、1日3回 15歳未満:服用しないこと |
コルゲンコーワIB透明カプセルαプラス(18カプセル) | ![]() |
今すぐ治したい | 【透明カプセル】 【イブプロフェン配合】 【急な発熱時の備えに】 |
指定第2類医薬品 | 液状の有効成分が体の中でいち早く溶け出し、発熱・のどの痛みを抑えます。 | ★イブプロフェン(1日あたり)最大量*600mg配合*当社コルゲン内イブプロフェン最大量配合 ★中身が“液状”の透明カプセルですので有効成分が体の中でいち早く溶け出し、発熱・のどの痛みを抑えます。 ★アンブロキソール塩酸塩を配合し、かぜのひきはじめはもちろん、かぜの後期の症状(しつこく残るせき、たん)にも対応します。 |
かぜの諸症状(発熱,のどの痛み,せき,たん,悪寒,頭痛,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。 成人(15歳以上):1回2カプセル、1日3回 15歳未満:服用しないこと |
コルゲンコーワIB2(8カプセル) | ![]() |
長く効いてほしい | 【透明カプセル】 【2種の顆粒を配合】 【携帯に便利】 |
指定第2類医薬品 | 『早く溶ける顆粒』と『ゆっくり溶ける顆粒』を配合し、1日2回で効く! | ★早く溶ける顆粒とゆっくり溶ける顆粒を配合し、1日2回の服用で効果が持続します。 ★イブプロフェン1回200mg、鼻汁抑制作用を持つヨウ化イソプロパミド配合で、のどの痛み・鼻水によく効きます! |
かぜの諸症状(のどの痛み,発熱,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,せき,たん,悪寒,頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を朝夕食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。 成人(15歳以上):1回2カプセル、1日2回 15歳未満:服用しないこと |
コルゲンコーワ液体かぜ薬(30mL×3本) | ![]() |
かぜのひきはじめに・眠くなりにくい | 【液体タイプ】 【眠気に配慮】 【ひきはじめ】 |
指定第2類医薬品 | かぜのひきはじめによく効く「麻黄湯」を配合した液体タイプと顆粒タイプのかぜ薬です。 | ★漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬です。 ★「麻黄湯」は古くからかぜのひきはじめの「寒け」、「発熱」、「ふしぶしの痛み」に用いられており、これらの症状にすぐれた効果を発揮することが知られています。 ★眠くなる成分を含んでいません。 |
体力充実して,かぜのひきはじめで,さむけがして発熱,頭痛があり,せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒,鼻かぜ,気管支炎,鼻づまり | 次の量を食前又は食間によく振ってから服用してください。 成人(15歳以上):1回1本、1日3回 15歳未満:服用しないこと |
コルゲンコーワ顆粒かぜ薬(6包) | ![]() |
かぜのひきはじめに・眠くなりにくい | 【顆粒タイプ】 【スティック包装】 【ひきはじめ】 |
指定第2類医薬品 | かぜのひきはじめによく効く「麻黄湯」を配合した液体タイプと顆粒タイプのかぜ薬です。 | ★漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬です。 ★「麻黄湯」は古くからかぜのひきはじめの「寒け」、「発熱」、「ふしぶしの痛み」に用いられており、これらの症状にすぐれた効果を発揮することが知られています。 ★眠くなる成分を含んでいません。 |
体力充実して,かぜのひきはじめで,さむけがして発熱,頭痛があり,せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒,鼻かぜ,気管支炎,鼻づまり | 次の量を,食前又は食間にそのまま水かお湯にて服用してください。またはお湯に溶かしてよくかき混ぜた後,温服してください。 成人(15歳以上):1回1包、1日2回朝夕 7歳以上15歳未満:1日2/3包、1日2回朝夕 4歳以上7歳未満:1回1/2包、1日2回朝夕 2歳以上4歳未満:1回1/3包:、1日2回朝夕 2歳未満:服用しないこと |
コルゲンコーワ総合かぜ薬(110錠) | ![]() |
5歳から大人まで | 【総合かぜ薬】 【家族で使える】 【110錠の大容量】 |
指定第2類医薬品 | 5歳から大人まで服用できるかぜ薬 家族みんなのかぜに良く効く! | ★アセトアミノフェン最大量※900mg配合(9錠あたり) ※一般用医薬品のかぜ薬製造販売承認基準の最大量配合 承認基準とは厚生労働省が承認事務の効率化を図るために定めた医薬品の範囲のこと ★のどのハレ・痛みを鎮める抗炎症成分トラネキサム酸配合 ★5歳から大人まで服用できるファミリータイプのかぜ薬 |
かぜの諸症状(のどの痛み,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,せき,たん,発熱,悪寒(発熱によるさむけ),頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を食後なるべく30分以内に,水又はお湯で,かまずに服用してください。 成人(15歳以上):1回3錠、1日3回 11歳以上15歳未満:1回2錠、1日3回 5歳以上11歳未満:1回1錠、1日3回 5歳未満の幼児:服用しないこと |
使用上の注意:
「第②類医薬品: これらの医薬品は、「使用上の注意」をよく読んでお使いください。アレルギー体質の方は、必ず薬剤師、登録販売者にご相談ください。 」に修正してください。
2024年4月以降は、一般の医療機関を受診できるようになりました。かかりつけ医がある人はかかりつけ医に、かかりつけ医がない人は、近くの医療機関を受診するようにしてください。各地域にある医師会ホームページで検索してみるとよいでしょう。症状に応じて、診療科を選んでください。たとえば、熱や咳の症状が強いときは内科、喉の痛みや鼻水でつらいときは耳鼻科を受診するとよいでしょう。新型コロナウイルスやインフルエンザの感染が疑われる場合は、市販の抗原検査キットを使用して確認しておくと、受診時に役立ちます。
新型コロナウイルス感染症の拡大以降、医療機関では感染防止対策を強化しています。発熱や風邪症状があるなら、受診前に必ず連絡するようにしてください。また、医療機関を受診する際は、感染の有無に関わらず、マスクの着用と手指消毒をおこないましょう。
冬は、インフルエンザの流行シーズン。風邪も、インフルエンザも、新型コロナウイルス感染症も基本的な対策は同じです。手洗いやうがいをこまめにおこない、換気を徹底しましょう。体調や状況に応じてマスクも着用してください。体調不良時に備え、市販の解熱鎮痛剤や風邪薬、抗原検査キットを準備しておきましょう。
新型コロナウイルス感染症の拡大以降、発熱外来は多くの医療機関に設置されるようになりました。感染症拡大予防が主な目的であり、2024年4月以降に5類感染症に移行した後に運用している医療機関も多くあります。
発熱や風邪症状など何らかの感染症が疑われる症状があるときは、発熱外来の受診を検討しましょう。発熱外来の受診方法は医療機関によって異なるため、事前に予約の仕方や受診の条件などをHPで調べたり電話で問い合わせたりするのがよいでしょう。
また、発熱外来がない医療機関を受診するときも、感染症が疑われる症状があるときは事前に連絡することも大切です。受診の際にはマスクの着用など感染拡大予防に対する基本的な対策も忘れずに行ってください。
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