今週の限定セール 三次元マスク

黄砂アレルギーの症状と飛散時期は花粉と重なる!対策は体に付着させない・吸い込まない工夫【医師監修】

鼻炎薬HOUSEHOLD GOODS
MORE
2025/02/12

黄砂アレルギーでは、くしゃみや鼻水・目のかゆみ・喉の痛みといった症状が現れます。花粉によるアレルギー症状に似ており、発症時期も重なるため注意が必要です。黄砂アレルギー自体を根本的に治す薬はないため、テレビやインターネットで情報をチェックし、「黄砂を付着させない・吸い込まない」を基本とした対策をとりましょう。症状がつらいときや長引くときは、症状を軽減する治療方法があるため医療機関の受診をおすすめします。

  • 成田

    監修医師成田 亜希子

    2011年医師免許取得。初期臨床研修を経て総合診療医として幅広い分野の治療に携わる。
    臨床医として勤務しながら、行政機関での勤務経験もあり地域の健康課題にアプローチした健康寿命延伸、感染症対策などの医療行政にも携わってきた。 国立保健医療科学院、結核研究所での研鑽も積む。 現在、医療法人ウェルパートナー主任医師。

 

黄砂アレルギーとは?

黄砂アレルギーとは、黄砂現象によって飛来してきた黄砂を吸い込んでしまい、引き起こされるアレルギー反応です。黄砂は私たちの体に悪影響をもたらすとされているため、飛来時期になると気象庁などから注意が呼びかけられます。黄砂とは何なのか、アレルギーが引き起こされる原因や時期をみていきましょう。

黄砂とは

黄砂現象とは、中国やモンゴルの砂漠地帯で、強風により巻き上げられた砂などが偏西風によって運ばれ、降下する現象です。中国や韓国・日本などで確認されています。日本まで飛んでくる途中で、PM2.5などの大気汚染物質やカビなどが付着するため、体内に入るとアレルギー症状を引き起こす場合があるのです。

黄砂でアレルギーが起こる原因

黄砂による健康被害の原因には、黄砂に含まれる金属成分や大気汚染物質が挙げられます。黄砂粒子の大きさも注目すべき点です。黄砂粒子は直径1~10㎛μmほどであり、一般的なスギなど春の花粉症を引き起こす花粉よりも小さめです。そのため、体内に入りやすく、アレルギーを誘発したり、すでに持っているアレルギー症状を悪化させたりすると考えられています。

黄砂アレルギーが起こりやすい時期

黄砂アレルギーは、3月から5月にかけて発症しやすくなります。黄砂は年間を通して飛来しますが、2月頃から増加し、3~5月にピークを迎えるためです。タクラマカン砂漠やゴビ砂漠の環境と偏西風が重なるためと考えられています。

 

黄砂アレルギーの症状

黄砂と花粉は同じ時期に飛来し、どちらも似たアレルギー症状を引き起こすため、注意が必要です。人によっては、皮膚症状が現れる場合もあります。

黄砂アレルギーの代表的な症状

黄砂アレルギーの症状は、花粉アレルギーの症状に似ています。代表的な症状は、以下のとおりです。

<黄砂アレルギーの症状>


  • ・ くしゃみ
  • ・ 鼻水・鼻づまり
  • ・ 喉の痛み
  • ・ 目のかゆみ
  • ・ 頭重感

人によって皮膚症状が現れる

黄砂は細かい金属片を含んでいる場合があるため、人によっては金属に対するアレルギー症状が現れるケースがあります。肌に付着した黄砂中の金属がかゆみや湿疹を引き起こす場合があるため注意しましょう

 

黄砂アレルギーかも?と思ったら、とるべき対策

黄砂アレルギーの症状と飛散時期は花粉と重なる!

黄砂アレルギーに対しては、黄砂情報をチェックする・外出を控える・マスクをするなど、日々の生活においての対策が欠かせません。具体的な対策方法を一つずつみていきましょう。

黄砂情報をチェックする

テレビやインターネットなどを活用して、黄砂情報を確認しましょう。環境省と気象庁が共同で「黄砂情報提供ホームページ」を運用しています。現在の状況や今後の見通しについての情報収集が可能です。また、黄砂分布の解析や飛来状況を気象衛星画像で確認できます。
以下は、ホームページで確認できる黄砂解析予測図です。調査した日を例に挙げると、色の変化はありませんでしたが、黄砂が多いときには地表付近の濃度が高くなり、黄色~赤色の領域で示されます。

<黄砂情報(予測図)2024年11月3日確認>
参照:黄砂情報ホームページ/環境省・気象庁

黄砂の量が多い日は外出を控える

黄砂が多いと予測される日は、外出や屋外での運動を控え、できるだけ黄砂を吸い込まないようにしましょう。とくに、アレルギーがある方や呼吸器疾患のある方は、慎重に行動をしてください。

外出時はマスクをする

外出するときは、必ずマスクをしましょう。黄砂の吸入を抑制できるフィルターを使用した製品がおすすめです。とくに、PFE(微粒子捕集効率)試験で95%以上のマスクを選ぶとよいでしょう。そのほか、BFE(細菌捕集効率)試験やVFE(ウイルス捕集効率)試験の結果が高いマスクも性能面でおすすめです。顔のサイズに合っているかどうかも大事なポイントです。

ナイロン製のコートや上着を着用する

ナイロン製のコートや上着を着用しましょう。素材がツルツルしていると、黄砂が付着しにくくなります。帰宅した際は、服をはたいてから家に入りましょう。

窓の開閉は必要最小限にする

飛散量が多い日は、窓の開閉や換気をできるだけ少なくしましょう。換気をするときは、レースのカーテンを閉めたまま10cm程度窓を開け、短時間で空気を入れ換えます。

空気清浄機を使用する

黄砂シーズンは、空気清浄機の使用もおすすめです。ただし、黄砂の除去効果はフィルターの性能や機種により異なるため、製品表示等を確認しましょう。定期的にフィルターの掃除や交換をおこなうのも大切です。

洗濯物は室内干しにする

洗濯物を外に干すと黄砂が付着し、そのまま取り込むと室内に黄砂を持ち込んでしまいます。黄砂が気になるときは、できるだけ室内に干しましょう。

市販薬を服用する

市販の鼻炎用内服薬を服用するのも、一つの方法です。抗ヒスタミン成分や、鼻水分泌抑制成分が配合された薬は、つらい鼻水やくしゃみなどに効果をあらわします。市販薬は種類が豊富にあるため、選び方に迷ったら、「急な症状」「服用は1日2回」「粒が小さく飲みやすい」などタイプ別で選んでみるとよいでしょう。自分に合う薬がわからないときは、薬剤師または登録販売者に相談してください。

 

医療機関受診の目安

アレルギー症状が長く続いているときは、医療機関の受診をおすすめします。症状が重くなると、日常生活に影響を及ぼす可能性があるので、我慢しないようにしましょう。症状に関連した診療科の受診が推奨されます。くしゃみや鼻水、喉の痛みがつらいときは耳鼻科やアレルギー専門医のいる内科、目の症状が強いときは眼科がよいでしょう。
また、市販薬を5~6日服用してもよくならないときは、服用を中止し、医師に相談してください。

 

黄砂アレルギーに関するQ&A

黄砂アレルギーの検査、薬について疑問をお持ちの方へ。よくある質問と回答をまとめました

黄砂アレルギーは検査でわかるの?

現時点では、黄砂アレルギー自体の検査はなく、医師の診察によって判断されます。黄砂の量が多いときに症状が悪化する場合は、黄砂アレルギーが疑われます。また、花粉やダニ・ほこり等のアレルギー検査で結果が陰性であったときに、黄砂アレルギーと判断されるケースも少なくありません。

黄砂アレルギーの薬はあるの?

アレルギー反応によるくしゃみや鼻水などに対し、症状を和らげる薬を使用します。ただし、黄砂を体に付着させない・吸い込まないといった生活での基本的な対策が重要です。

 
黄砂対策は一人ひとりの心がけが大切

黄砂飛来のピークとスギ花粉の飛散時期は重なります。花粉アレルギーの方は、黄砂により症状が重くなるともいわれているため、注意が必要です。基本的な対策方法は同じなので、しっかり習慣づけましょう。
慢性の呼吸器疾患の方は、症状が悪化する場合があります。本人はもちろんのこと、家族全体で黄砂対策をおこなうのが大切です。

 
監修医師からのアドバイス

春の花粉症とほぼ同じ時期に飛散する黄砂は私たちの体に悪影響を及ぼす大気汚染物質やホコリなどが含まれているため、アレルギー症状を引き起こすケースがあります。
花粉症と似た症状が現れるため、花粉症と勘違いしてしまう場合もあるでしょう。しかし、黄砂は粒子が花粉よりも細かいため、肺や気管支などへの影響が強いと考えられています。適切な治療や対策をしなければCOPDなどの慢性的な呼吸器疾患を引き起こす可能性も指摘されているため注意が必要です。

黄砂が多く飛散する日に症状が強くなる場合は黄砂アレルギーの可能性があります。軽く考えずに今回ご紹介したような適切な黄砂対策をしましょう。症状が続く場合はアレルギーを抑える薬を使用して治療もできます。
黄砂対策だけでは症状が改善しないときは、できるだけ早めに医療機関を受診してください。