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膝が痛い原因と年代別特徴をチェック!整形外科を受診する目安と5つのセルフケアを知り快適な毎日を

サポーターSUPPORTER
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2025/10/31

膝が痛い原因には、スポーツや日常生活での膝の使いすぎ、筋力や柔軟性の低下、病気やケガなどが挙げられます。とくに40代以降になると、階段の上り下りや立ち上がりといった動作で違和感を覚える人が増えてきます。膝の不調は放置せず、セルフケアや生活習慣の見直しを心がけ、必要に応じて医療機関を受診しましょう。早めの対応が、膝への負担を減らし、快適な毎日につながるポイントです。

 

膝が痛い原因

膝の不調にはいくつかの原因が考えられます。代表的なのは、スポーツや日常生活での膝の使いすぎ、加齢による変化、病気やケガです。セルフケアで対処できる場合もありますが、症状が強いときや痛みが長引くときは、医療機関の受診も検討しましょう。

スポーツや日常生活での膝の使いすぎ

膝の痛みは、激しいスポーツや日常生活での膝の使いすぎが原因となる場合があります。たとえば、膝に強い衝撃が加わる、ジョギングやジャンプを繰り返すスポーツです。また、長時間におよぶ立ち仕事や、頻繁な階段の上り下りも負担となります。

加齢に伴う筋力・柔軟性の低下

年齢を重ねると、筋力や柔軟性の低下など、体にはさまざまな変化が起こります。太もも(大腿四頭筋)の筋力が衰えると、膝周囲に負担がかかり、不調を感じやすくなるのです。また、柔軟性が失われると、スムーズな動きが妨げられ、違和感につながるときも。こうした変化は、何気ない動きをしたときに、痛みとして現れます。

肥満による膝への負担

体重増加は膝にかかる負担を大きくし、痛みを生じやすくさせます。膝には歩いているときで体重の約2~3倍、階段の上り下りでは約4倍力がかかるためです。過度な負担によって、膝まわりの組織に負荷がかかり、不調を感じやすくなります。

膝の病気やケガ

膝の痛みは、病気やケガによっても引き起こされます。代表的な膝の病気は「変形性膝関節症」です。変形性膝関節症が関与する場合には、痛みや曲げ伸ばしの制限が現れ、日常生活に大きな影響を及ぼします。その他、半月板損傷や膝靱帯損傷、慢性関節リウマチなどでも膝の不調を招くケースがあります。

 

【年代別】膝の痛みの特徴

膝が痛い要因や現れ方は、年齢によって傾向が変わる場合があります。たとえば、30代はスポーツや仕事、40代では筋力や柔軟性の低下、50代以降では関節の加齢変化が要因になりやすいです。それぞれの年代で見られる特徴を紹介します。

30代の膝の痛み

30代は、主にスポーツや日常生活での酷使が考えられます。仕事で忙しく運動不足の場合、急にスポーツをすると膝に過剰な負担がかかりやすいためです。筋トレやストレッチをしっかり行い、正しいフォームを意識すれば、膝の負担を軽減しやすくなります。適度な休養も大切です。

40代の膝の痛み

40代になると、体力や筋力の衰えが徐々に進みます。体重増加や姿勢のクセも重なり膝に負担がかかり、痛みを生じます。また、過去に無理をした結果として違和感が出るケースも少なくありません。日常的な運動と体重管理、違和感を見逃さない意識が大切です。

50代以降の膝の痛み

50代以降になると、加齢が主な原因となります。中には、変形性膝関節症を発症する人もいるため注意が必要です。厚生労働省の報告によると、変形性膝関節症について、自覚症状を有する患者は1,000万人、潜在的な患者(X線診断による)は約3,000万人と推計されています。
さらに、閉経後にはホルモンバランスの変化によって骨密度が低下しやすくなり、膝の負担が増える場合も。気になる症状が続くときは、医療機関の受診を検討しましょう。

 

膝が痛い場合に整形外科を受診する目安

膝が痛いときは、軽度であればセルフケアで対応できますが、症状によっては受診が必要です。腫れや熱感がある、痛みで歩行が困難、違和感があるといったときは整形外科を受診しましょう。

膝に腫れや熱感がある

膝に腫れや熱感があるなら、関節内でトラブルが起こっている可能性があります。とくに、急激な変化が見られるときは注意しましょう。安静にしていても軽減しない場合は、早めの受診が必要です。

痛みで歩行が困難になった

痛みで歩行が難しくなったり、足を引きずるようになったりしたときは、関節や周辺部位にトラブルを生じている可能性があります。我慢をすると痛みが悪化したり、他の部位まで負担がかかったりするため、整形外科での診断が必要です。

膝に違和感がある

正常であれば、膝の曲げ伸ばしはスムーズにできます。しかし、膝を動かしたときに引っかかる感じや、異音が聞こえるときは、早めに受診しましょう。関節内にトラブルを生じている可能性があります。

膝がグラついている

歩行時に膝がグラつくときは、靱帯にトラブルが発生している恐れがあります。膝の安定性が低下し、転倒やケガにつながる可能性があるため、無理をしないようにしましょう。

 

膝が痛いときのセルフケア4つ

膝の不調が軽ければ、日常生活の工夫で対処できる場合があります。正しい歩き方や姿勢を意識する、足に合った靴を選ぶ、筋トレやストレッチを習慣にするといった工夫は、取り入れやすいでしょう。肥満傾向にある場合は、適正体重を目指すのが大切です。

1.正しい歩き方・姿勢を意識する

痛みがあるときは、膝への負担を減らすため、正しい歩き方や姿勢を意識するのが重要です。歩幅は通常より狭くし、ゆっくり歩きましょう。背筋を伸ばし、かかとから着地してつま先で地面を蹴るように歩くのがポイントです。

2.足に合った靴を選ぶ

足のサイズに合った靴の着用も、膝の負担を和らげるために欠かせません。クッション性が高く、足にフィットする靴を選びましょう。ヒールの高い靴や靴底の薄い靴は、膝へ衝撃が加わりやすくなるため、症状があるときは避けるようおすすめします。

3.筋トレやストレッチを習慣にする

筋力を付けたり、柔軟性を高めたりすると、負担を和らげる工夫につながります。とくに、お尻や太ももを鍛えると安定性が高まるでしょう。自宅で行うなら、どちらも鍛えられるスクワットがおすすめ。毎日短時間でも取り入れてみましょう。トレーニング前後はストレッチを忘れないようにしてください。

4.適正体重を維持する

過剰な体重は、膝に大きな負担をかける原因になります。適度な運動やバランスのよい食事を心がけ、適正体重を維持しましょう。膝への負担を減らすだけでなく、健やかな毎日を送るためにも欠かせません。
適正体重の求め方は以下のとおりです。

<適正体重の求め方>


身長(m)×身長(m)×22=適正体重
例)身長160cmの方なら1.6(m)×1.6(m)×22=56.32kgが適正体重

参照:適正体重・自分の適正体重を知ろう!/日本医師会
 

膝が痛い原因に関するよくある質問

膝の不調に対して、「温めるべきか、冷やすべきか?」は、とくに気になる疑問でしょう。ズキズキ痛い原因や、歩いてよいのかなど、よくある質問についてまとめました。痛みが気になるときに参考にしてみてください。

Q.膝が痛いときは温めるべき?冷やすべき?

膝を温めるか冷やすかは、痛みの種類によって異なります。
慢性的な不調や冷えで違和感を生じているときは、入浴したり保温タイプの衣類を着用したりして温めるようにしましょう。一方、腫れや熱感があるときは、冷却が適しています。保冷剤や氷水を入れた袋を当てるといった、冷やす行動をしてみてください。ただし、冷やしすぎには注意を。

Q.膝がズキズキ痛い原因は?

歩行時に膝がズキズキ痛む場合は、膝関節にトラブルを生じている可能性があります。適切にケアしないと、不調が強まる恐れも。1か月以上続く際は、整形外科の受診を検討しましょう。

Q.膝が痛いときは歩いてもよい?

軽度の不調であれば、無理のない範囲で歩くのは問題ありません。ただし、腫れや熱感がある、痛みが強いといったときは、安静を優先にしましょう。無理をすると症状が長引く可能性もあります。判断に迷う場合は、医師に相談しアドバイスをもらってください。

Q.受診するときは医師に何を伝えたらよい?

整形外科を受診する際には、必要な内容を適切に伝えるようにしてください。痛み始めの時期や、痛みを感じる状況など、医師に伝えるべき内容は以下のとおりです。

<受診時に医師に伝えるとよい内容>


  • ・ 痛みが始まった時期・きっかけ
  • ・ どんな動作をしているときに痛むか
  • ・ 痛みが出現する時間
  • ・ 仕事内容
  • ・ スポーツをする習慣のある方は種類や頻度
  • ・ 過去にケガや病気をした経験があるか
 
膝の痛みは我慢せず早めに受診を

膝の痛みは、スポーツや肥満、加齢などさまざまな原因で引き起こされます。「スポーツのしすぎ」「年齢のせい」などと簡単に決めつけず、なぜ不調を感じるかを考えてみましょう。
軽いうちであれば、セルフケアでの対処を取り入れてみてください。しかし、強い痛みや腫れ、日常生活に支障を来たす症状があるなら、医師による専門的な対応が必要になるでしょう。セルフケアをしても不調が続く場合は、必ず整形外科を受診するようにしてください。

  • 北村由美

    看護師ライター北村由美

    看護師として総合病院、地域病院、訪問看護ステーション等で約30年勤務。超低出生体重児から103歳の高齢者まで看護を経験。
    自らが家族の介護を行う中「自分の知識、経験が困っている人の役に立てるのではないか」と考えるようになり、ライターを開始。「読者が共感できる記事」をモットーに医療・健康分野の記事、看護師向け記事を執筆している。