セラピストライター白井未奈子
サービス業を10年経験するなかで、リラクゼーション業務に出会い「人を癒す」ことに目覚める。
フリーランスに転向して以降は、ボディートリートメントとフェイシャルエステの知識を活かし、美容・健康系の記事執筆を中心に担当。今は手ではなく、文章で読者にくつろぎとすこやかさを届けることを目指している。
「殺菌」「除菌」「抗菌」「滅菌」「消毒」は、意味と表示できるアイテムに違いがあります。
菌を殺す意味を持つ殺菌と消毒は、薬機法※に基づき、医薬品・医薬部外品にしか表示が認められていません。対して、菌を取り除く・繁殖を抑える除菌や抗菌は、雑貨でも表示できます。なじみが薄いと思われる滅菌は、医療器具に使用される用語です。
菌やウイルス対策グッズをお探しなら、違いを正しく知っておくと役立つでしょう。
※医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律
菌やウイルス対策への意識が高まるなか、より注目されているのが「殺菌」「除菌」「抗菌」といった用語です。実際にどのアイテムに記されていて、用語ごとにどういった意味があるのか、正しくご存じでしょうか?
菌に対する効果を知るため、まずは3つの違いを詳しくチェックしてみましょう。
殺菌とは、名称のとおり「菌(微生物)を殺す・死滅させる」意味を持ちます。なお、対象となる菌の種類や殺す程度に決まりはありません。すべて殺したわけではなく、一部が残った場合も、殺したのに変わりはないため殺菌と表示できます。
殺菌の表示は、薬機法に基づき医薬品もしくは医薬部外品にのみ認められています。混同されやすいですが、雑貨のアルコールスプレーや洗剤、漂白剤などは該当しません。
なお、殺菌効果を持つアイテムのパッケージには、「すべての菌に有効なわけではありません」といった注釈が書かれているでしょう。
殺菌の表示ができるアイテム例は、以下のとおりです。
消毒液、薬用せっけん(洗顔料含む)、薬用ハンドソープ、うがいぐすり、薬用はみがき類、マウスウォッシュ、ソフトコンタクトレンズ消毒液
除菌には「菌(微生物)を取り除く・数を減少させる」といった意味があります。対象物から菌を取り除いて数を減らし、清浄度を高めるとイメージするとわかりやすいかもしれません。取り除く菌の種類や程度に決まりがないのは、殺菌と同様です。
除菌の線引きにはあいまいな部分が多く、業界ごとに除菌表示にかかわる統一基準が定められています。
たとえば、洗剤・石けん公正取引協議会(JSDA)による除菌の定義とは「物理的、化学的または生物学的作用などにより、対象物から増殖可能な細菌の数(生菌数)を有効数減少させること(カビや酵母などの真菌類を除く)※」です。
洗剤・石けん公正取引協議会が定める除菌の試験方法で、洗剤・石けん公正取引協議会公認の外部試験機関において試験を受け、一定基準をクリアしてはじめて除菌表示が行えます。
除菌は殺菌と違って、雑貨や家電でも表示できます。たとえば、医薬品・医薬部外品に該当しない雑貨では、たとえ殺菌効果があったとしても除菌と表示されるのです。
パッケージには「すべての菌を除菌するわけではありません」と書かれているほか、アイテムによっては「除菌」のマークが示されているのを確認できるでしょう。
除菌の表示ができるアイテム例は、以下のとおりです。
洗剤、漂白剤、除菌スプレー・ジェル、清拭用クロス、家電(空気清浄機、加湿器、洗濯乾燥機、冷蔵庫など)
※参照「台所用/住宅用の洗剤について、「除菌」と表示できる基準を設定/洗剤・石けん公正取引協議会」抗菌は「菌(微生物)の増殖を抑える・阻害する・防止する」といった意味を持ちます。既にある菌を殺したり減少させたりはできないけれど、菌にとって居心地のよくない環境をつくる効果が抗菌です。
抗菌と聞くと、菌を「はなから寄せ付けない」イメージを抱きやすいですが、「増殖を防ぐ」までしかいえません。
殺菌や除菌においては、菌の種類や程度に縛りはありませんでした。経済産業省の定義では、抗菌の対象は細菌のみ。カビや黒ずみ、ヌメリは効果の対象外です。なお、カビの増殖を阻止するのは「防カビ(抗カビ)」と呼ばれています。
また、日本産業規格(JIS)における抗菌の定義は「製品の表面における細菌の増殖を抑制する状態(カビや酵母などの真菌類を除く)」です。未加工のアイテムの表面と比較したときに、細菌の増殖割合が100分の1以下であれば、抗菌効果があると表示できるようになっています。※
表示に関しては、除菌と同じく雑貨でも抗菌表示ができます。
抗菌の表示ができるアイテム例は、以下のとおり。
キッチン・バス・トイレ用品(台所用スポンジ、バスタブクリーナー、便座など)、おもちゃ(ぬいぐるみ、積み木など)、衣類(靴下、肌着など)、パソコン用品(マウス、キーボードなど)
※参照「抗菌加工製品―抗菌性試験方法・抗菌効果/日本産業規格」
「殺菌」「除菌」「抗菌」と並んで、よくみかけるのが「消毒」「滅菌」などです。すべて菌に対する用語ではありますが、意味や効果は違っています。
混同している場合は、あわせて理解しておきましょう。
消毒には「菌(微生物)やウイルスの活動を弱める」との意味があります。人体に有害な物質を除去もしくは無害化したり、感染力を失わせて無毒化したりするのが消毒です。菌やウイルスのすべてを無害化・無毒化するわけではなく、消毒の程度に決まりがないのは、殺菌や除菌と変わりません。
なお、消毒は殺菌と同様、医薬品・医薬部外品のみ表示が可能です。たとえば、雑貨や化粧品に分類されるマスクスプレーやハンドジェルでは、消毒効果を表示できません。一見すると消毒効果がありそうなアイテムでも、一度分類を確認してみてください。
滅菌はあまり聞き慣れない言葉かもしれませんが、「あらゆる菌を死滅・除去する」といった意味です。有害・無害を問わず、生体を除く対象物に存在するすべての微生物を対象としています。なお、日本薬局方における滅菌の定義は「微生物の生存する確率が 100万分の1以下になること」です。※
滅菌は主に、医療機関で取り扱いのある器材に対する用語です。注射器や手術用の器具には滅菌処理が必要とされており、絆創膏やガーゼなどに施される場合もあります。わたしたちの目に触れる確率は低いですが、知識として覚えておきましょう。
「殺菌」と「除菌」は、どちらも「菌」が入っているため、違いを想像しやすいかもしれません。しかし、「消毒」と比べるとなるといかがでしょう。
消毒と殺菌および除菌の違いも、正しく理解しておきましょう。
消毒と殺菌の違いは、ずばり「活動できるかどうか」の部分です。菌(微生物)を殺す殺菌に対し、消毒は無害化・無毒化するのが目的とされています。目的のために殺す場合もあれば、煮沸や蒸気処理などで無害・無毒にして、生かしておく場合もあるのです。
生かしたままにしておく場合もあると聞くと、殺菌の方が強力と思えるかもしれません。しかし、先述のとおり、殺菌でもすべての菌を殺せるわけではないのです。
消毒と除菌の違いに関しては、対象となる菌を「殺してしまうかどうか」です。
消毒は、感染を防ぐ程度に菌を殺してしまいます。対して、殺さないけれど、取り除いたり数を減少させたりするのが除菌です。
また、消毒は医薬品・医療部外品にのみ表示が認められており、雑貨では除菌までしか表示できないといった違いもあります。アイテムを見極めるポイントにするとよいでしょう。
乾燥や季節の変わり目、人混みでの会話など、日常には口腔やのどの健康が気になる場面が多くあります。不快感を感じる前に、ケアを習慣にしませんか。
コルゲンコーワ殺菌・消毒シリーズは医薬部外品です。
うがい薬やスプレーなど、シーンに合わせて選べるアイテムを取り揃えています。毎日のケアに取り入れてください。
コルゲンコーワ殺菌・消毒シリーズには、うがいぐすりやトローチのラインナップがあります。日常の口腔内やのどの細菌を殺菌・消毒し、口臭を除去する医薬部外品です。
のどに炎症を引き起こす細菌に直接働きかけ、のどの痛みやはれ、声がれといった不快感を和らげるのです。気になる口のニオイのケアにも適し、口内をすっきり清潔に保ち、快適さをサポートします。
シリーズは、口腔・のどのケアだけでなく、手指の衛生にも対応するアイテムも用意。速乾タイプの消毒液や、肌に優しい手洗いせっけんなど、日常の様々なシーンで細菌対策を行えるラインナップです。
外出先から帰宅した時や、食事の前など、気になる時に手軽に使えるのが特長です。毎日の衛生習慣に取り入れ、健やかな生活をサポートします。
物繊維は、体の内側から健やかな毎日を支える重要な栄養素のひとつです。ただ摂るだけでなく「どう続けるか」も大切。4つのアイテムを比較し、自分にあった新習慣で快適な毎日を迎えてみませんか。
| 品名 | 画像 | ポイント | 分類 | 主な特徴 | 効能・効果 | 用法・用量 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 新コルゲンコーワうがいぐすり「ワンプッシュ」 200mL |
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のどに炎症をおこすバイ菌を直接退治 | 【指定医薬部外品】 |
★「風邪が流行している時」「ノドがムズムズ・イガイガする時」「外出先から帰った時」「お口のニオイが気になる時」などにガラガラ・ブクブクとうがいをすると、主成分の殺菌・消毒成分CPC(セチルピリジニウム塩化物水和物)がノドに炎症を起こすバイ菌を直接退治して、ノドを正常な状態に保ってくれます。 ★消炎成分に加え、お口の中を爽やかにする清涼成分を同時配合しました。 ★刺激感を抑えたマイルドタイプも用意 |
口腔内及びのどの殺菌・消毒・洗浄、口臭の除去 |
1回約1mL(1押し)を約50mL(コップ約1/4量)の水にうすめてうがいしてください。 1日数回行ってください。 |
| 新コルゲンコーワトローチA 24個 |
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のどの痛みやはれ、声がれにすぐれた効果 | 【指定医薬部外品】 |
★3つの有効成分を効果的に配合したトローチです。 ★のどの炎症をおさえるだけでなく、炎症が悪化しなようにするので、のどの痛みやはれ、声がれに優れた効果を発揮します。 |
のどの炎症によるのどの痛み・のどのはれ・のどの不快感・声がれ・のどのあれ、口腔内の殺菌・消毒、口臭の除去 |
成人(15歳以上):1回1個・1日4~5回 小児(5歳以上15歳未満):1回1個・1日2~3回 口の中でかまずにできるだけゆっくり溶かして用いて下さい。 |
| コルゲンコーワ消毒液 340mL |
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手や指の消毒におすすめ、速乾タイプの消毒液 | 【指定医薬部外品】 |
★手や指の消毒におすすめの、速乾タイプの消毒液です。 ★使い心地にもこだわり、手肌にやさしいうるおい成分(※)のヒアルロン酸ナトリウムとグリセリンを配合しています。※湿潤剤 ★速乾ローションタイプなのでべたつかずにさらっと乾き、洗い流しもふき取りも不要です。いつでも気になる時に簡単消毒できます。 |
手指・皮膚の洗浄・消毒 | 適量を手指にとり、塗布又は塗擦してください。 |
| コルゲンコーワ手洗いせっけん 300mL |
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泡で出てきてバイ菌などを退治 | 【医薬部外品】 |
★100%植物性洗浄成分で手肌に合わせた弱酸性。殺菌・消毒と肌へのやさしさを両立した手洗いせっけんです。泡で出てきてバイ菌などを退治します。 ★うるおい成分をW配合。「リピジュア(R)※」と「ヒアルロン酸ナトリウム」のうるおい成分をW配合しています。肌のことを考えた処方のため、洗い上がりもしっとり。 ※メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体液 ★無着色・無鉱物油・弱酸性・アルコールフリー・パラベンフリー |
皮膚の清浄・殺菌・消毒 | 適量をとり、手にひろげて洗った後、十分に洗い流してください。 |
用語を正しく理解するだけでは、十分な対策とはいえません。自分が必要な効果を見極めてアイテムを選ぶとともに、こまめに手洗いや手指の消毒を行うのが重要です。
厚生労働省の発表によると、流水で15秒の手洗いをすれば、手や指に付着したウイルスを100分の1に減らせるといわれています。さらに、ハンドソープで10秒もみ洗いしたのち、流水で15秒すすぐと1万分の1※と格段に減少すると伝えられています。
手洗いできない状況下では、消毒液の使用も有効です。帰宅後や調理前は、殺菌・消毒表示のあるせっけんやハンドソープを用い、手洗いおよび消毒を徹底してみてください。
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