管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
栄養ドリンクは、その名のとおり栄養素が含まれたドリンク。体力の低下や、発熱が原因の体調不良で栄養をとれない時には心強いアイテムです。今回は、栄養ドリンクとは一体どんなものなのか・体調不良時に必要な栄養素を含んだ栄養ドリンクの選び方・飲むタイミング・風邪薬との併用は可能なのかについて解説します。最近人気を集めているエナジードリンクと栄養ドリンクとの違いについてもふれているので、あなたの症状にぴったりな栄養ドリンクを選んで一日も早く症状を改善しましょう。
栄養ドリンクとは、「配合される有効成分によって健康効果が期待できるドリンク」のことです。
有効成分が体に与える影響により、「医薬品」と「医薬部外品」の二つに分類されます。
最近、人気を集めている“エナジードリンク”は、栄養ドリンクと混同されやすいですが、実は全くの別物です。
栄養ドリンクは医療的な効果効能を持つ“薬”として区分され、エナジードリンクは「清涼飲料水」に区分され、あくまで“食品”とされているのです。
ちなみに、エナジードリンクとは主にタウリン・ガラナ・カフェイン・ビタミンなどの成分を添加したドリンクのことであり、運動するとき・イキイキと過ごしたいときなど、さまざまな目的で利用されます。エナジードリンクは、あくまで「食品」なので、医薬品のような効果を期待することはできません。
栄養ドリンクの種類・配合成分はさまざまですが、複数の体に良い成分を一度に補給できるドリンクです。発熱で体力を消耗している時に飲めば、健康を維持するために不足している栄養素をチャージすることで、症状の改善が期待できます。体力の改善に効果的な栄養成分をご紹介します。ぜひ、栄養ドリンクを選ぶ際の参考にしてみてください。
体力低下時や発熱が原因で体力を消耗した時には、ノンアルコール・ノンカフェインの栄養ドリンクを選ぶとよいでしょう。
できるだけ体を休ませてあげることが症状を改善させるのがポイントです。
アルコールは解毒するために分解する必要があり、消化器官に負担をかけてしまいます。また、アルコールは睡眠の質を悪くする作用があるため、体をゆっくりと休ませるには逆効果なのです。
また、カフェインも同様に覚醒作用があり睡眠を妨げる可能性があります。また、胃に刺激を与えるため、体力低下時は控えたほうがよいでしょう。
基本的に栄養ドリンクは、用法・容量さえ守っていればいつ飲んでも問題ありません。朝・昼・夕・食前・食後に関わらず飲むことができます。
しかし、栄養ドリンクだけでは栄養が足りず、栄養が偏ってしまうこともあるため、食事もとったうえで“食事のサポート”として飲むとよいでしょう。
栄養ドリンクと風邪薬の併用は、基本的に問題はないとされています。
風邪薬を飲んでいる場合であっても、発熱などで消耗された栄養を補給する目的で栄養ドリンクの併用が可能です。
しかし、ビタミンが配合されている風邪薬との併用は、ビタミンの過剰摂取のリスクもあるため注意しましょう。過剰摂取が懸念されるビタミンAは、とり過ぎると、めまい・頭痛・吐き気・目のかすみなどの症状が現れる可能性があります。
また、栄養ドリンクにはカフェインを含むものがあるので、カフェインの多い食品(コーヒー・紅茶など)の摂取量にも気を付けて使用しましょう。カフェインを過剰に摂取すると、興奮・めまい・不眠などの症状が現れる可能性があります。
風邪を治すには、十分な睡眠・水分と栄養の補給が大切です。
しっかりと体を休めて、食事と水分補給をしたうえで、栄養ドリンクで有効成分と栄養をチャージすることで風邪を治す効果が期待できるでしょう。
なぜなら、栄養ドリンクは、体調不良時や体質の改善・特定の栄養素が不足することで起こる不調の予防や改善などを目的につくられているからです。
栄養ドリンクの効果効能としては、「虚弱体質の改善」「眠気解消」滋養強壮」「病中病後の“栄養補給”」「肉体疲労時の“栄養補給”」などがあります。
栄養ドリンクは、体力低下時や発熱が原因で体力を消耗した時に補給したい時に心強いドリンクだということがおわかりいただけたのではないでしょうか。体調不良の改善に必要なのは、しっかり体を休めることと十分な栄養補給です。
しかし、食欲がなく、食事で栄養補給できないこともあると思います。そんな時には、有効成分が詰まった栄養ドリンクを活用してみてはいかがでしょうか。ぜひ、今回ご紹介した栄養ドリンクの選び方を参考にあなたにぴったりの栄養ドリンクを探してみてください。
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