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ダイエット食事完全ガイド!1週間の献立や食欲コントロール法・運動効率を上げる食べ方を管理栄養士が伝授

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2025/05/09

ダイエットの成功には食事管理が重要です。ただし、極端な糖質制限や無理なカロリーカットは、代謝が悪化するため太りやすい体になる恐れがあります。 痩せやすい体を作るには、筋肉増強のためのタンパク質や栄養バランスが重要です。満腹感を高めて食欲を満たすには、食物繊維が役立ちます。 食材の選び方や、管理栄養士が考案した1週間のメニュー例を参考にして、健康的に理想の体型を手に入れましょう。

 

食事改善がダイエット成功のカギ

ダイエットをするには、「食事=減らす」が重要と考えている方は多いでしょう。たしかに、痩せるには、摂取エネルギーを消費エネルギーよりも少なくする必要があります。
しかし、食事量を減らすダイエットは、一時的に痩せられたとしても長続きせず、リバウンドを招きます。ダイエットを成功に導くには「食事=栄養を補う」発想が大切です。

ダイエットにおける食事の重要性と役割

ダイエットは、栄養素をバランスよく摂るのが重要です。栄養素が不足すると代謝が滞り、摂取した栄養分を円滑にエネルギーとして燃焼できません。
太りやすい方は、糖質や脂質に偏りやすい食事の傾向があります。食事を改善して、不足しがちな食物繊維やビタミン・ミネラルを補えば、代謝がよい体に近づけるのです。体調がよくなったり、肌ツヤがよくなったりといった健康や美容面でもメリットがあります。

極端な食事制限や食事法がもたらす体への悪影響

ダイエットのために極端な食事制限をすると、エネルギー不足や栄養の偏りにより、低血糖やだるさ・筋力低下といった不調を招く可能性があります。
たとえば、極端な糖質制限ダイエットでは、糖質源となるごはん・パン・麺といった主食を抜き、おかずからカロリーを補給します。肉や魚・卵といったタンパク質の過剰摂取により腎臓に負担をかけたり、脂質の過剰摂取により肥満になったりするリスクが高まるのです。
治療の一環として、糖尿病や肥満者に糖質制限をする場合であっても、糖質は極端に減らさず、総エネルギー量に対して50~60%は炭水化物(糖質+食物繊維)を摂るよう推奨されています。

参考ページ:「糖尿病の食事のはなし(献立編)」/国立国際医療研究センター糖尿病情報センター

ダイエット時に注目したい4つの栄養素

ダイエットには、エネルギーを燃焼しやすくするために、栄養素をバランスよく摂取して代謝を上げる工夫が重要です。
理想的な栄養バランスは、下記のPFCバランスで示されます。また、エネルギー源とはならない食物繊維も積極的に摂りましょう。

<エネルギー比率の黄金比>


  • Protein(タンパク質):13%~20%
  • Fat(脂質):20%~30%
  • Carbohydrate(炭水化物):50%~65%

タンパク質

統計的に、痩せにくい方は脂質と糖質が過剰な一方で、タンパク質が不足しがちです。タンパク質は筋肉の主原料であり、筋肉は基礎代謝(1日何もせずに過ごしても消費するエネルギー)に関与しています。筋肉量を1kg増やすと、1日あたり約13kcal代謝量がアップするとされているのです。
タンパク質を十分に摂取すると、食欲が満たされ、食べすぎ予防にも効果的です。また、肉や魚といった動物性のタンパク質と、大豆やえんどう豆といった植物性のタンパク質を同時に摂ると、筋肉への合成が促進するとの報告もあります。

糖質

糖質は、摂取してからもっとも素早くエネルギーに変わり、脳や体を動かす際の原動力となります。しかし、糖質を摂りすぎると食後血糖値が急上昇して、消費せずにいると中性脂肪として体内に蓄えられてしまうのです。
余計な脂肪を貯め込まないためにも、糖質の摂りすぎに注意しましょう。

脂質

脂質はカロリーが高いため、摂りすぎに注意しましょう。タンパク質と糖質のカロリーは4kcal/gに対し、脂質は9kcal/gと2倍以上も高いのです。
近年は、目標量よりも脂質摂取量が多い方が増えており、揚げ油や肉の脂は控えめが推奨されています。一方で、魚に含まれるDHAやEPAは、中性脂肪を低下させる働きがあるため、積極的な摂取が求められているのです。

食物繊維

食物繊維は、体内で消化・吸収できず、エネルギー源にならないため、飽食の時代の健康管理やダイエットに欠かせない成分です。
水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性食物繊維は、糖の吸収速度をゆっくりにするため、血糖値の急上昇を防ぎます。また、余分なコレステロールを吸着して体外へ排出する働きもあるのです。
不溶性食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して膨らむため、満腹感を得やすくします。さらに、腸内細菌のエサとなり腸内環境を整えたり、大腸に到達して便の量を増やす働きもあります有用成分です。

 

食事制限vs食事改善:健康的に痩せるための選択

「食事制限」により我慢をして食事量を減らせば、体重は落ちます。しかし、健康的に痩せるには、必要な栄養素を摂取しながら太りにくい体を育てる「食事改善」が必要です。

無理な食事制限のデメリット

無理な食事制限をすると、健康維持に必要な栄養素を補給しきれずに不調を招きます。
たとえば、カルシウム不足による骨粗しょう症や、タンパク質不足による筋肉量低下、ビタミンやミネラル不足による免疫力や代謝の低下などです。
また、ストレスが溜まりリバウンドしてしまう方も後を絶ちません。
つまり、無理な食事制限は、我慢をした挙句に代謝が悪く、太りやすい体を作り上げてしまうのです。

健康的で継続可能な食事改善のメリット

健康的な食事を続けていくメリットは、健康的に痩せられて、リバウンドしにくい点です。病気予防も期待でき、野菜類・果物類・豆類・海藻類・乳類を積極的に食べ、肉類を控えめにした健康的な食事パターンがある方は、下記のメリットがあると報告されています。

<健康的な食事を摂るメリット>


  • ・ 胃がん・乳がん・大腸がんの発症リスクが低い
  • ・ 心疾患や脳血管疾患の死亡リスクが低い
  • ・ 糖尿病の発症リスクが低い

参照:「病気のリスク低下に関係している食事パターンがあります」/農林水産省

食事量をコントロールするコツ

ダイエットは、食欲との戦いです。やみくもに本能的な欲にあらがうとストレスが溜まり、過食につながります。無理なくダイエットするためにも、食欲に対する各成分の働きや、効果的な食べ方を理解して、賢く食欲をコントロールしましょう。

食物繊維を積極的に摂る

食物繊維は水溶性と不溶性があり、食べすぎ予防や血糖値の急上昇を抑えて肥満予防に役立つ成分です。

<食物繊維の食べすぎ予防に役立つ働き>


  • ・ 水溶性食物繊維:水に溶けると粘性を増して胃腸をゆっくり通過するため腹持ちがよくなる。
  • ・ 不溶性食物繊維:胃や腸で水分を吸収して膨らみ、満腹感を得やすくする。

よく噛んでゆっくり食べる

よく噛むと満腹中枢を刺激して満腹感を得やすくなります。早食い傾向がある方は、食材を大きめにカットしたり、歯ごたえのある食品を選ぶとよいでしょう。飲み込むにはよく噛む必要があるため、満腹中枢を刺激するのと同時に早食いを防げます。
また、噛み応えのある食品は食物繊維を豊富に含む食品が多いため、腹持ちがよく、満腹感が得やすいのもポイントです。

出汁を活用する

出汁に含まれるうまみ成分は、食事の満足感を高めて、食事量を減らす働きがあると報告されています。食欲を落ち着かせたいときには、味噌汁や昆布茶・出汁のきいた料理がおすすめです。

タンパク質を摂取する

海外の研究結果により、人間にはタンパク質に対する食欲があり、タンパク質の摂取目標量に達するまで食べ続ける性質があると考えられています。高タンパクで低脂質な食品を積極的に食べれば、無理なく食べすぎ予防できるでしょう。

 

食事ダイエット成功の秘訣:継続とモチベーション維持

ダイエットは長期戦なので、太りにくい生活習慣を無理なく続けていく工夫が大切です。スモールステップで目標を立て、食事記録をしてみましょう。改善点を見つけたら軌道修正し、自分に合う食事スタイルを模索してみてください。モチベーションを保つには、楽しみも必要です。普段はヘルシーな食事を心がけながら、ときには心を満たす食事を楽しむのが継続するコツです。

目標設定と計画:無理なく続けるために

ダイエットを無理なく続けるには、少し頑張れば達成できそうな小さな目標設定が重要です。立てた目標が楽にこなせるようになったら、もう少しだけハードルが高い目標にしましょう。
万が一、続けられなくても自信を失う必要はありません。あなたのモチベーションが原因ではなく、自分に合った目標を設定できていない可能性が高いです。
うまくいかない場合は、目標を見直すタイミングと捉えて軌道修正しましょう。三日坊主を繰り返しても構いません。途切れても再開して継続できれば、着実に目標に近づけます。

食事記録と振り返り:改善点を見つける

ダイエットの成功率をアップさせたい方は、食事記録がおすすめです。「いつ」「何を食べたか」を記録するだけで、減量効果が2倍になると科学的にも証明されています。
コツをつかむまでは、少し時間がかかるかもしれません。しかし、慣れてくると1日15分程度で記録できるようになります。ざっくりと食事のたびに、“頻繁に”記録する習慣が継続のポイントです。また、記録を見返すと食事の傾向や改善点にも気づけるようになります。計量して厳密に記録するよりも、自己管理を徹底する習慣が大切です。

ストレス対策:食事を楽しむ

ストレスがかかると、食欲増進作用のあるコルチゾールやノルアドレナリン・ドーパミン・グレリンといったホルモン分泌量が増加します。また、ストレスは過食の原因にもなるため、適度に心が満たされる食事を楽しむチートデイを設けるとよいでしょう。
個人差がありますが、チートデイの頻度は一般的に週1回が目安とされています。

 

ダイエットを成功に導く食事タイミングと時間:適した食べ方

ダイエット食事完全ガイド!

ダイエットを成功に導くには、食べるタイミングや時間も大切です。代謝を落とさないための食事回数や時間帯、運動による減量効果が高まる食事タイミングを確認しましょう。また、睡眠時間が短いと肥満リスクが高まるため、睡眠を妨げない食事も大切です。

朝・昼・夜、食事の間隔と量や回数:適した食べ方

ダイエットを成功させるには、毎日決まった時間に3食食べ、朝・昼・夕の食事ボリュームを3:4:3に配分するのが理想的です。空腹時間が長すぎると、反動で食べすぎてしまう原因となります。また、朝食を抜くと、エネルギーを消費しないように代謝を抑制させてしまうため、おすすめできません。
健康な大人であれば、約3時間でごはんが消化され、徐々に血糖値が低下していきます。昼食を12時に摂るとすると、9時までに朝食を済ませるのがおすすめです。下記に、理想的な食事時間例を示します。

<理想的な食事時間例>


  • ・ 朝食:9時まで
  • ・ 昼食:12時
  • ・ 間食:15時
  • ・ 夕食:18時

参照:「朝食は9時までに!」/農林水産省

運動による減量効果を高める!食事のタイミング

運動で体脂肪を燃やしたい場合は、運動後に食事を摂るのがおすすめです。空腹時に運動すると、体に蓄えられた脂肪をエネルギー源として燃やします。
朝と夜を比較した研究では、朝の空腹時のほうが脂肪燃焼されやすいとの報告があるため、起床後に運動してから朝食を摂るとよいでしょう。

睡眠の質を高める!夜の食事の注意点

睡眠時間が1日5時間未満の方は、5時間以上の方に比べて肥満リスクが1.13倍になると報告されています。
カフェインやアルコールの摂取は、入眠を妨げ、中途覚醒の原因に。夕食時にカフェインを含むコーヒーやお茶、お酒を飲むのは控えたほうがよいでしょう。
また、日中に摂取した塩分の過剰分は夜間に排泄されるため、夜間頻尿につながります。日頃から減塩を心がけましょう。

参照:「健康づくりのための睡眠ガイド2023」/健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会
関連コラム:【医師監修】睡眠がもたらす効果とは?睡眠のメカニズムと健康の関係を学び、質の良い眠りの効果を感じよう
 

1週間続けてみよう!ダイエット食事メニュー

私たちの体は食べ物により作られていくため、毎日の食事はダイエットの要です。仕事やプライベートで忙しくても毎日続けられる、健康的な食事スタイルを見つけましょう。ダイエットに役立つ献立作りのポイントや1週間のメニュー例をご紹介します。

1週間の献立作りのポイント

ダイエットは継続が肝心なので、毎日続けられるくらい簡単に作れるメニューを取り入れましょう。栄養バランスを整えるコツは、「主食・主菜・副菜」をそろえる点です。とはいえ、必ずしも3品用意する必要はありません。主食に含まれる「炭水化物」・主菜に含まれる「タンパク質」・副菜に含まれる「ビタミンやミネラル」が揃うように意識すれば1品でもよいのです。また、切るだけ・焼くだけといったシンプルな調理法のほうが、余計な塩分やカロリーを添加しなくて済むので、ダイエットに向いています。
つぎの章で、具体的な献立例をご紹介するので、参考にしてみてください。

男性向け・女性向け1週間のダイエット献立(メニュー)例

1週間のダイエット献立例を男女別に考えてみました。
男性向けの食事は「筋肉維持と増量を意識したボリュームのあるメニュー」です。
女性向けの食事は「美容を意識した低カロリーで栄養豊富なメニュー」となります。
どちらも栄養バランスに配慮しているため、性別に関わらずカロリー調節やタンパク質量調整の参考にしてみてください。

<男女別の1週間の献立(メニュー)例>
関連コラム:【管理栄養士執筆】栄養バランスのよい食事のメリットとは?1日の献立例を知り外食やダイエットにも応用!
 

コンビニ・スーパーを賢く活用!食材選びのコツ

日常生活で手軽に実践できるコンビニやスーパーでの食材選びのコツを紹介します。ポイントを押さえて、無理なく続けられる食事でダイエットしましょう。

コンビニで買える!管理栄養士おすすめダイエット食品

コンビニをよく使う人も、選び方を意識すればダイエットを成功に導けます。
主食は食物繊維が多い食品、主菜は高タンパク・低脂質な食品、副菜は食物繊維やビタミン・ミネラルが補える食品を選ぶのがポイントです。
間食には、ダイエット中に不足しがちなミネラルや良質な脂質を補えるミックスナッツがよいでしょう。甘い味が恋しい場合は、干し芋や冷凍フルーツといった食材本来の甘さを活かしたおやつがおすすめです。食物繊維も豊富なので、砂糖を使ったお菓子よりも血糖値の上昇が緩やかで、太りにくいセレクトになります。
朝や昼にタンパク質の補給が難しければ、プロテイン食品を活用するのも便利です。

<食物繊維補給におすすめの主食>


  • ・もち麦入りおにぎり
  • ・パックもち麦ごはん
  • ・雑穀米おにぎり
  • ・ライ麦パンのサンドイッチ

<食物繊維補給におすすめの副菜>


  • ・海藻とオクラのネバネバサラダ
  • ・金平ごぼう
  • ・卯の花の煮物
  • ・切り干し大根の煮物

<高タンパク・低脂質な食品>


  • ・サラダチキン
  • ・ツナの水煮缶

<間食におすすめの食品>


  • ・プロテインドリンク
  • ・プロテインバー
  • ・ミックスナッツ
  • ・干し芋
  • ・むき栗
  • ・ギリシャヨーグルト
  • ・冷凍フルーツ

スーパーで選ぶ!低脂質・高たんぱく食材

自炊しながらダイエットする方は、食材選びが成功のカギを握っています。高タンパク・低脂質な食品を選べば、食べ応えがあるのにヘルシーな食事を楽しめるでしょう。筋肉維持に必要なタンパク質は、3度の食事でコンスタントに摂取すると吸収効率が上がります。

<スーパーで買える低脂質・高タンパク食品>


  • ・大豆ミート(乾燥)
  • ・鶏ささみ(生)
  • ・鶏むね肉(生)
  • ・豚ヒレ肉(生)
  • ・宗田がつお(生)
  • ・キハダマグロ(生)
  • ・ツナの水煮缶

食事量をコントロール!満腹感を得られる食材

前述しましたが、満腹感を得るには、噛み応えのある食品がおすすめです。噛み応えのある食品は食物繊維を豊富に含む傾向があるため、腹持ちがよく、満腹感が得やすくなります。

<満腹感を得られる食物繊維が豊富な食品>


  • ・海藻類(乾燥ひじき・乾燥わかめ)
  • ・枝豆(冷凍)
  • ・コーン(冷凍・ゆで)
  • ・らっきょう(生)
  • ・ごぼう(ゆで)
  • ・オートミール(乾燥)
  • ・押し麦(乾燥)
  • ・干し芋
  • ・ナッツ類(アーモンド・ピーナッツ・マカダミアナッツ・くるみ)

外食が多い人必見!メニュー選びのポイント

外食が多くてもスマートな体を維持している方は、たくさんいます。外食が多くても太らないポイントは、炭水化物に偏らず、野菜や肉・魚といったタンパク質も取り入れる点です。また、揚げ物や脂身の多い肉を避けて脂質を控えましょう。

<外食でのバランスのよいメニュー例>


  • ・定食屋:焼き魚定食(雑穀ごはん・焼き魚・金平ごぼう・味噌汁)
  • ・そば屋:具だくさんなそば(卵・わかめトッピング)
  • ・居酒屋:海藻サラダ・枝豆・刺身・焼き鳥・ごはん
 

年齢・目的別!あなたに最適な食事ダイエットプランと注意点

私たちのダイエットの目的は、ライフステージの変化にともない変わります。どの年代でもイキイキと過ごすために、食事で意識するポイントをつかんでおきましょう。
20代~60代の年代別に健康的なダイエットをするための食事プランと注意点を紹介します。

20代:代謝を高め、理想の体型を目指す食事

20代は、学生生活で食事が不規則だったり、社会人になり運動不足やストレスによる過食気味になったりする方が多くいます。飲み会や外食が増える方も少なくありません。
筋肉量の維持・増強により代謝の高い体を作るために、3食を規則正しく食べ、毎食タンパク質をしっかりと摂りましょう。
朝や昼に摂るのが難しければ、便利なプロテインを活用するのも手です。甘い物欲を満たすためにも役立ちます。

30代:仕事や家事で忙しい方向け、時短・簡単な食事

30代は、仕事や育児が忙しく、時間がない方も多いでしょう。代謝の衰えも感じる年代なので、「時短・簡単」で代謝を上げていく食事がポイントとなります。
低脂質・高タンパクな食材と野菜をふんだんに使った「具だくさん」を意識しましょう。たとえば、具だくさんの鍋や、豚汁・ラタトゥイユ・肉野菜炒めなどがおすすめです。
コンビニでは、サラダやサラダチキンなどを活用して、糖質に偏らないようにしましょう。夕飯の主食を控えめにすると、余分な糖質が中性脂肪に変わるのを軽減できます。

40代:ホルモンバランスの変化に対応、健康的で継続しやすい食事

40代は、ホルモンバランスが乱れて、痩せにくさを実感する方が多いでしょう。女性の場合は、女性ホルモンに似た働きをサポートする大豆イソフラボンの摂取を意識するのがおすすめです。豆腐や豆乳・おからといった大豆製品を積極的に献立に取り入れましょう。

50代:生活習慣病予防、無理なく続けられる食事

50代は、健康診断で生活習慣病リスクを指摘され、気にしている方が多い年代です。食事量を減らすだけでは、筋力低下を招き、代謝の悪い体になるリスクがあります。とくに朝はタンパク質摂取が不足しがちなので、毎食しっかりと食べましょう。
仕事のつき合いで会食が多い方は、海藻サラダや枝豆といった食物繊維の多いメニューから選んでみてください。また、DHAやEPA補給におすすめの刺身や、調理に油を使用しない焼き鳥、脂身の少ないお肉を選ぶとバランスが整いやすくなります。ラーメンとチャーハンといった炭水化物の重ね食べは控えましょう。

60代:健康寿命を延ばす、栄養に注意した食事

60代は、体力の衰えや不調・持病と向き合いながら健康増進やダイエットに励む方が多くなります。健康寿命を延ばすためにも減塩に気をつけながら、筋力維持のためにタンパク質をしっかり摂りましょう。加工肉や赤肉を控えて、中性脂肪値を下げる働きがあるDHAやEPAを含む魚を多く摂取するのもポイントです。

 

運動と食事の組み合わせ:相乗効果で理想の体へ

健康的で動きやすい体を維持していくには、バランスのよい食事と適度な運動が必要不可欠です。日々の運動習慣により筋肉が増強すれば代謝と体力がアップするため、ダイエットがイージーモードになります。

筋肉量を維持・増量!タンパク質の重要性

年齢と共に代謝は低下していくため、代謝のよい体をキープ・向上させるために今のうちから筋肉をつけていきましょう。筋肉維持と増強には原料となるタンパク質が不可欠なので、3度の食事でコンスタントに補給する必要があります。

運動効果を高める!食事のタイミングと内容

運動パフォーマンスを上げて筋肉を効率よくつけるには、食事のタイミングや内容が大切です。運動前は運動するためのエネルギー源として、炭水化物を中心に摂取しましょう。運動後は筋肉が分解しないようにタンパク質を十分に補います。運動前後には水分補給も大切です。

有酸素運動におすすめの食事

マラソンをはじめとした有酸素運動をする際は、持続的なエネルギーを確保するため、運動の1~2時間前に炭水化物を中心に摂りましょう。消化に時間のかからないバナナやオートミール・全粒粉のトーストがおすすめです。
運動後は、疲労回復と筋肉の修復や成長のためにタンパク質を必ず摂りましょう。運動後30分以内がゴールデンタイムとされています。また、筋肉に蓄えているエネルギー源(筋グリコーゲン)を補充するためにも炭水化物も補給しましょう。果物や玄米・オートミールが適しています。

無酸素運動におすすめの食事

筋肉トレーニングをはじめとした無酸素運動をする際は、筋肉のダメージを軽減するため、運動の1~2時間前に炭水化物と少量のタンパク質を摂りましょう。タンパク質源は消化に時間のかからないギリシャヨーグルトやプロテインドリンク・鶏むね肉がおすすめです。
運動後は、疲労の回復と筋肉の修復・成長のためにタンパク質を十分に摂りましょう。運動後30分以内がゴールデンタイムとされています。また、筋肉に蓄えているエネルギー源(筋グリコーゲン)を補充するために炭水化物も補給しましょう。果物や玄米・オートミールが適しています。

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スッキリした体には減塩も大切

私たちが太って見える原因は、体脂肪の蓄積だけでなく、水分が溜まってむくんでいる場合もあります。大量の塩分が体内に入ると、血液中の塩分濃度を薄めるために血液中の水分量が増え、血管の外に漏れ出してむくみが起こるのです。なんと小さじ2杯(10g)の塩で1リットル以上もの水分が体に溜まります。むくみを解消するには、過剰な塩分を体外に排出する働きを持つカリウムの摂取や減塩が有効です。カリウムは海藻類に多く含まれています。余分な水分が抜けるだけでも体がスッキリとして見えるので、むくみ対策も意識するとよいでしょう。

  • 高村 恵美

    管理栄養士ライター高村恵美

    12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
    自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。