KOWAハピネスダイレクト「お役立ちコラム」編集部
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夏の楽しい海でのひとときが、クラゲ刺されという予期せぬアクシデントで残念な思い出に変わってしまう場合があります。クラゲに刺されると、突然の痛みやかゆみに襲われ、せっかくの気分も台無しになってしまうかもしれません。
しかし、必要以上に慌てずに!適切な対処法を知っていれば、症状を最小限に抑え、早期に快適な状態に戻せる可能性もあります。
まずは、クラゲに刺された際の応急処置から、クラゲの種類、症状が治まるまでの期間、そして絶対に避けるべき行動まで幅広く知っておきましょう。
また、病院に行くべきかどうかの判断基準や、かゆみなどに効果的な塗り薬・内服薬の選び方といった予備知識にまで触れています。夏の海を満喫するために、本コラムを読んで、万が一の事態に備えましょう。
楽しい海水浴中、突然クラゲに刺されてしまうと驚くかもしれませんが、まずは冷静に対処することが大切です。痛みやかゆみを覚えたとしても、慌てずに適切な応急処置を行えば、症状が和らげられる場合も。
まずは、冷静に行動し、刺された部分に触れず、適切な応急処置を行いましょう。特に、砂浜での誤った処置や自己流の対策は症状を悪化させる可能性があります。
なお、応急処置はあくまで一時的な対応です。症状が強い場合や広範囲に刺された場合は、速やかに医療機関を受診してください。
海で遊泳を楽しんでいる際、クラゲに刺されたと気づいたら、速やかに刺された場所から離れましょう。
二次被害を防ぐためにも、波打ち際や砂浜といった安全な場所に移動してください。
クラゲに刺された患部をゴシゴシこするのはやめましょう。患部をこすると残った刺胞が破裂し、毒液を放出する可能性もあります。
強い痛みやかゆみがある際も、絶対にこすらないでください。
患部は必ず海水で優しく、丁寧に洗い流しましょう。砂が付着しているときは、こすらずに洗い流すように心がけてください。
なお、海水ではなく真水で洗うと、浸透圧の関係で刺胞が刺激されて毒液を放出する可能性もあるため注意が必要です。
目に見える触手や刺胞が皮膚に残っている際は、ピンセットを使い、優しく丁寧に取り除きます。素手で触ると、さらに刺される可能性があるため避けましょう。
また、ピンセットが手元にない状況では、無理に引き抜こうとせず、海水で優しく洗い流すことに徹し、速やかに医療機関を受診してください。無理に引き抜くと、かえって刺胞が皮膚に深く入り込んだり、毒を体内に押し込む危険があります。
炎症やかゆみ、不快感を和らげるため、患部を冷やします。ビニール袋に海水と氷(あれば)を入れて冷やすのが効果的です。ただし、冷やしすぎには注意して、15分程度を目安に冷やしましょう。
刺したクラゲの種類によっては、45度程度の熱湯に20~30分程度浸すことで毒性が中和される可能性もありますが、火傷の危険性もあるため、種類が不明な場合や熱源の確保が難しい場合は、無理に温めず、冷やすほうが安全です。
日本の海には、数多くの種類のクラゲが生息しています。中でも「ハブクラゲ」や「カツオノエボシ」は猛毒を持ち、刺されると非常に危険です。
ここでは、日本の海でよく見られる代表的なクラゲと、それぞれの特徴を見ていきましょう。
どのクラゲに刺されたのかを知ることは、自分で対処できるのか、それとも速やかに医療機関へ行くべきなのかを判断する重要な手がかりになります。ぜひ、しっかり確認してください。
ミズクラゲ(Aurelia aurita)は、日本の沿岸で最も一般的に見られるクラゲです。
透明で半球状の傘と、中央にある4つのクローバーのような模様が特徴。毒性は弱いため、刺されてもほとんど痛みは感じませんが、体質的に肌が弱い人や体の小さな子どもは、かゆみや軽い不快感を覚える可能性があります。
ハブクラゲ(Chironex yamaguchii)は、5月から10月にかけて沖縄県全域の海で確認できる、非常に危険なクラゲです。
毒性が強く、刺されると激しい痛みや腫れを引き起こし、最悪の場合、命に関わるケースもあるため十分に注意しましょう。沖縄での海水浴やシュノーケリング中は、特に警戒が必要です。
カツオノエボシ(Physalia physalis)は、一見クラゲのように見えますが、実際にはクラゲとは異なる「ヒドロ虫」の仲間。本州の太平洋沿岸で春の終わりから夏にかけて確認できる猛毒を持つ生物です。
特徴は「烏帽子(えぼし)」を思わせる形状と、青紫色の目立つ浮き袋。1つの個体に見えても、実は複数のヒドロ虫が協力して構成されている「群体生物」です。刺されると激しい痛みを引き起こすうえ、死んでいる個体やちぎれた触手にも毒性が残るため、絶対に触らないようにしてください。
アンドンクラゲ(Pelagia noctiluca)は、日本海沿岸を中心としてお盆の時期(8月頃)に多く見られます。
目立ちにくい無色透明な体に加え、高速で海の中を移動するのが特徴の一つ。また、刺されたときに感じるビリビリとした痛みから、別名「デンキクラゲ」とも呼ばれています。毒性は比較的弱いですが、刺されると電気に触れたような鋭い痛みを覚えます。
アカクラゲ(Chrysaora pacifica)は、鮮やかな赤い縞模様が特徴で、「連隊旗クラゲ」とも呼ばれます。
美しい見た目とは裏腹に、刺されると痛みを伴うため、注意が必要です。なお、アカクラゲを乾燥させた粉末を吸い込むとくしゃみを引き起こすことから、「ハクションクラゲ」の別名でも知られています。
カギノテクラゲ(Gonionemus vertens)は、日本の沿岸で見られる毒性の強いクラゲです。名前の通り、触手の先が「鉤(かぎ)」のように折れているのが特徴で、見た目からは毒性の強さが想像しにくいですが、刺されると時間をおいて痛みやしびれが現れます。さらに、呼吸障害や痙攣といった重症症状を引き起こすケースもあるため、くれぐれも気をつけてください。
クラゲに刺された後の症状の現れ方や治まるまでの期間は、刺したクラゲの種類や毒の強さ、そして刺された人の体質によって大きく異なります。
毒性の弱いクラゲでは、刺された部分に痛みや赤みといった「局所症状」が中心ですが、毒性の強いクラゲに刺された場合は、吐き気やめまいといった「全身症状」が現れるケースもあります。
かゆみが何日で治まるのか不安だったり、刺し跡がなかなか消えず症状が長引いたりするときは、適切な対処が必要となるでしょう。
クラゲに刺されてから症状が現れるまでの時間や症状の種類、症状が治まるまでの期間について解説し、さらに自宅でできるかゆみ対策まで紹介します。
クラゲに刺された後の症状が現れる時間は、クラゲの種類や個人の体質によって異なります。刺された直後から症状が現れるクラゲもいれば、数時間後に痛みやしびれが強まるクラゲもいます。そのため、刺された状況や経過を注意深く観察し、判断するしかありません。
なお、アナフィラキシーショックのように命に関わる重篤な症状は、刺されてから10~15分以内に現れる可能性があります。
ミズクラゲに代表される毒性の弱いクラゲに刺された場合は、適切な応急処置をすれば、数日から7日程度で赤みやかゆみは自然に治まるでしょう。
ある程度の毒性を持つクラゲに刺された際は、かゆみや赤みが1週間以上続くケースがあります。通常は2週間以内には症状が収まりますが、個人差がある場合も知っておいてください。
毒性の強いクラゲに刺された場合や、アレルギー反応が強く出た場合は、水ぶくれができたり、炎症後の色素沈着が残ったりする可能性があります。
完全に症状が治まるまでには数週間から数か月かかるケースもあるため、注意が必要です。
クラゲに刺された跡は、炎症の程度や個人の体質によって残る可能性があります。
特に強い炎症が起きた時や、患部を掻きむしってしまった場合には、色素沈着として跡が残りやすくなります。
全身にじんましんや呼吸困難が出た際には、アレルギー反応や重度の炎症を示しているケースもあり、アナフィラキシーショックの可能性も考えられます。
命に関わる危険性もあるため、すぐに救急車を呼ぶか、最寄りの救急外来を受診してください。
市販薬の中には、用途としてクラゲに刺されたかゆみに使用できると明記している薬もあります。軽度のかゆみや炎症がある場合は、かゆみを引き起こすヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン成分が配合されている薬を選びましょう。軟膏タイプやジェルタイプ、液体タイプ、内服薬と様々な種類が市販されています。
腫れや赤みが強い場合は、炎症を抑え、腫れやかゆみに効果的なステロイド成分が少量配合された塗り薬も選択肢の一つです。なお、これらの薬を使用する際は、必ず薬剤師・登録販売者に相談してから使いましょう。
夏のアウトドアは自然とのふれあいが楽しめる反面、虫刺されや植物との接触による皮膚トラブルがつきものです。とくに山や海では、ダニ・毛虫・クラゲといった刺激の強い生物に触れる機会も増えるため、早めの対策が重要。そんな場面に備えておきたい、かゆみや炎症をしっかりケアできる医薬品をご紹介します。
強いかゆみや炎症に悩まされるシーンで活躍するのが「ウナコーワエースG」です。アンテドラッグ型ステロイド成分であるPVA(プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル)を中心に、局所麻酔成分リドカインやかゆみ止め成分ジフェンヒドラミン塩酸塩を複合的に配合。これにより、炎症の抑制・かゆみの鎮静・清涼感の付与といった複数の効果が期待できます。
また、破れにくく中身が出しやすいラミネートチューブを採用しており、携帯性と使いやすさの両面に優れた仕様です。
効能・効果:虫さされ、かゆみ、湿疹、かぶれ、皮膚炎、あせも、じんましん
使用上の注意:この医薬品は薬剤師、登録販売者にご相談のうえ、添付文書をよく読んでお使いください。
「我慢できないかゆみ」をどうにかしたいときは、「ウナコーワエースL」がおすすめです。PVAをはじめ、かゆみを伝えにくくするリドカイン塩酸塩、素早く作用するジフェンヒドラミン塩酸塩、そして患部に清涼感を与える2種の清涼成分を配合しています。
特筆すべきは、スポンジ付きのボトル容器。患部に直接塗ることができ、手を汚さずに使える点が特徴です。外出先でも素早く塗布できるので、屋外レジャー時の常備薬としても重宝するでしょう。
効能・効果:虫さされ、かゆみ、湿疹、かぶれ、皮膚炎、あせも、じんましん
使用上の注意:この医薬品は薬剤師、登録販売者にご相談のうえ、添付文書をよく読んでお使いください。
クラゲに刺された際、症状が軽い場合は応急処置を行い、経過を観察するだけで回復するケースもあります。しかし、強い痛みや腫れ、全身のかゆみ、吐き気、呼吸困難、意識の変化といった全身症状が現れた場合は、すぐに病院を受診する必要があるでしょう。
特に、顔や口周りが腫れた際は、アレルギー反応の可能性もあるため、迅速な対応が必要です。ここでは、クラゲに刺された際に病院に行くべきかを見極めるポイントを紹介します。
クラゲに刺されないためには、あらかじめ予防対策を講じておくのが大切です。
海に入る際に確認しておきたいポイントや、できれば着用したい衣類、さらに事前に調べておくと安心できる情報があります。こうした対策をしておけば、夏の海水浴がより安心して楽しめるでしょう。
ここでは、クラゲとの接触リスクを最小限に抑えるため、具体的な予防方法を紹介します。海に出かける前にぜひチェックしてください。
海水浴場では、クラゲの発生状況に応じて注意報を出しています。遊泳禁止区域や注意喚起の表示がある場所には、絶対に近づかないようにしましょう。なお、クラゲの侵入防止ネットが設置された海水浴場は、比較的安全に海水浴を楽しめます。
クラゲの触手が直接肌に触れないように、ラッシュガードやウェットスーツを着用するのも効果的です。ウェットスーツやラッシュガードを着用すれば、肌を保護し、万が一クラゲに触れても刺されるリスクを軽減できます。特に小さなお子さんには、全身を覆うタイプの水着着用がおすすめです。腕や脚など、露出しやすい部分を保護しましょう。
クラゲ除けの効果が期待できるクリームも市販されています。肌に塗ると、クラゲの毒が浸透しにくくなります。
使用する際は、商品の説明をよく読んで正しく使用しましょう。
クラゲに刺されるリスクを避け、安全に海を楽しむためには、海に入る前にクラゲに関する情報を収集し、事前に対策を講じましょう。
クラゲの出現が予想される夏場は、SNSを使い事前情報を確認するのもおすすめです。
一般的に、クラゲは梅雨明け後から夏にかけて多く発生する傾向があります。特に水温が高く、波の穏やかな湾内は、クラゲによる被害も多い傾向にあるため、近づく際には気をつけてください。
また、雨の降った後や台風の後は海水も流れを変えるため、普段はいない場所でクラゲの大量漂着が見られるケースもあります。夏、海水浴に行く際は、天候や海況にも注意するようにしましょう。
海でクラゲに刺されると、突然の痛みやかゆみで驚くかもしれませんが、まずは冷静に対応できるかが大切です。
症状が軽い場合は、紹介した応急処置だけで対応できる可能性もあるでしょう。しかし、痛みが強かったり、刺された範囲が広かったり、または全身症状が現れたりした場合は、すぐに病院を受診するべきです。
また、応急処置はあくまで一時的な対応であり、症状が軽い場合でも医師の診察を受けると安心です。冷静な行動と適切な対処が、クラゲに刺されたときの症状の回復を早める鍵となるでしょう。
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