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便秘と軟便が交互にくる原因は生活習慣、それとも加齢?お腹が安定しない年代別の特徴と腸内環境の整え方

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2025/10/24

軟便と便秘が交互にくる原因は、腸内環境の乱れやストレスによる自律神経の乱れなどが考えられます。年代によって原因は多少異なりますが、基本的には食生活で腸内環境をサポートして、体の内側からケアしましょう。また、ストレスを溜めない工夫も忘れてはいけません。
ただし、症状が1カ月以上続いたり、市販薬を試しても変化が見られなかったりする場合には、自己判断せず医療機関を受診しましょう。

 

一人で抱えていませんか?便秘と軟便が交互にくる主な症状

「数日間お通じがなく、お腹が張って苦しい」と感じていた矢先、急にお腹がゆるくなることもあります。また、お腹がゴロゴロ鳴ったり、スッキリしない残便感が続いたりする場合も。便秘と軟便が交互に訪れる不安定なコンディションでは、外出の予定を立てるのも一苦労です。常にお腹の不調に振り回されると大きなストレスにつながり、悪循環に陥ります。
お腹の不調が長く続く、または生活に支障をきたすほどの症状があるときは、自己判断で対処せず、必ず消化器内科などの医療機関を受診しましょう。

 

便秘と軟便が交互に。考えられる5つの原因

便秘と軟便を繰り返す背景には、腸内環境の乱れやストレス、食生活の偏りといった、複数の要因が関わっています。さらに、運動不足や加齢に伴う変化も腸の働きを妨げ、お腹の不調を引き起こす原因に。原因を理解して、対策を立てる際の参考にしましょう。

原因1:腸内環境の乱れ(腸内フローラの乱れ)

私たちの腸内には、多種多様な細菌が生息しています。細菌の主な種類は、体によい働きをする「善玉菌」、有害物質を作る「悪玉菌」、優勢な方に味方する「日和見菌」の3つです。
健康な腸内は善玉菌が優位な状態を保っています。しかし、バランスが崩れて悪玉菌が増えると腸内環境が悪化。結果として腸の正常な働きが妨げられ、便秘や軟便を招く一因になります。

原因2:ストレスによる自律神経の乱れ

腸は「第二の脳」とも呼ばれ、自律神経と密接に関係しています。腸のぜん動運動をコントロールするのは、リラックス時に優位になる副交感神経です。
しかし、過度なストレスは体を緊張させる交感神経を刺激し、自律神経のバランスを乱します。結果、腸の動きが鈍くなり便秘を招いたり、逆に動きが過剰になってお腹がゆるくなったりするのです。

原因3:食生活の偏り

毎日の食事内容は、腸内環境に直接的な影響を与えます。たとえば、脂質の多い食事や肉類中心の生活は、悪玉菌を増やす一因。
また、便の量を増やしスムーズな排出を助ける食物繊維の不足も、便秘を招きがちです。朝食を抜く、食事の時間がバラバラといった不規則な生活も、体内リズムを乱し、お腹の不調につながります。

原因4:運動不足

デスクワーク中心の生活などで体を動かす機会が減ると、お腹の不調につながる場合があります。
運動不足は全身の血行を滞らせ、胃腸の働きを鈍くさせる要因です。また、排便時にいきむ力となる腹筋の衰えは、便をスムーズに押し出せなくなるため、便秘を招きやすくなります。体を動かさない生活は、腸のぜん動運動の低下も引き起こすのです。

原因5:加齢に伴う体の変化

年齢を重ねるのも、お腹の調子が変化する要因のひとつ。一般的に、加齢とともに消化液の分泌が減少し、腸のぜん動運動も弱まる傾向にあります。
食事量が減って便の体積が小さくなったり、排便に必要な腹筋が衰えたりするのも、便秘を招く一因です。また、腸内の悪玉菌が増えやすくなるなど、腸内環境にも影響します。

 

【年代別】ライフステージで変わるお腹の不調の原因

お腹の不調の原因は、年代ごとのライフステージによっても特徴があります。何が影響しているのか、自分の生活と照らし合わせながら、お腹をいたわるためのヒントを探ってみましょう。

20代・30代:仕事やライフイベントによる生活環境の変化が影響

20代・30代は就職・転職・結婚で、ライフステージが大きく変化する年代。新しい環境や人間関係は、知らず知らずのうちにストレスを溜め込み、自律神経の乱れを招きがちです。
仕事の多忙さから食事時間が不規則になったり、美容のために極端な食事制限を行ったりするのも、腸内環境が乱れる一因。育児やキャリアに対するプレッシャーも、お腹の不調に影響します。

40代・50代:ホルモンバランスの変化と蓄積したストレス

40代・50代は、心身ともに変化を感じやすい時期です。とくに女性は更年期を迎え、女性ホルモンの分泌量が減少します。ホルモンバランスは自律神経の働きと密接に関係しているため、乱れが生じると腸の動きも不安定になりがちです。
また、長年蓄積された仕事や家庭のストレスに加え、基礎代謝の低下による体の変化も、お腹の不調に影響を与える場合があります。

60代以降(高齢者):消化機能や食事量の変化

60代以降は、加齢に伴う身体機能の変化がお腹の不調に影響しやすい年代です。
食事量が少なくなる傾向にあり、便の材料が減るため便秘を招きがち。噛む力や消化する力の低下も、胃腸の負担を増やします。また、一般的に腸内の善玉菌が減り、悪玉菌が増えやすくなるのも特徴。外出機会の減少による活動量の低下も、腸の動きを鈍くさせる一因です。

 

腸内環境を整えるセルフケア!今日から始める生活習慣

お腹の不調につながる原因は、日々の生活習慣を見直すとケアできる場合があります。まず、自分の生活を振り返りましょう。食生活・生活リズム・ストレスを管理できるとうまくいきます。

食生活で腸内環境をサポートする

毎日の食事が腸内環境を整える基本です。少し意識を変えるだけで、毎日の快適さが変わってくるかもしれません。食事のリズムや内容に気を配り、今日から腸が喜ぶ食生活を始めましょう。

食事のリズムを整える

食事の時間を決め、なるべく毎日同じ時間帯に食べるのが理想です。規則正しい食事は、体のリズムを整え、腸の働きにもよい影響を与えます。とくに朝食は、お休みモードだった腸を目覚めさせる大切なスイッチ。牛乳コップ1杯、バナナ1本など、少しでも口にする習慣をつけましょう。

善玉菌を増やす「発酵食品」と「オリゴ糖」を積極的に摂る

腸内の善玉菌をサポートするとされる食品は、積極的に摂り入れましょう。ヨーグルト・納豆・みそといった「発酵食品」は善玉菌を直接補給します。
また、バナナ・大豆製品・玉ねぎなどに含まれる「オリゴ糖」は、腸内にいる善玉菌のエサになる成分です。

便の材料になる「食物繊維」はバランスよく摂る

食物繊維には水に溶けやすい「水溶性」と、溶けにくい「不溶性」があります。水溶性は便を柔らかく保ち、不溶性は便の量を増やして排便を助けてくれるのです。両方をバランスよく摂るのが大切です。偏るとかえってお腹の不調につながるケースもあるため注意しましょう。

生活リズムを整えて体の内側からケアする

食事だけでなく、日々の生活リズムも腸のコンディションに影響します。どれも難しくはありません。少しの時間・手間・工夫を惜しまず、体の内側から調子を整えていきましょう。

朝の時間を有効活用!コップ1杯の水と朝食を摂る

朝、目覚めたらまずコップ1杯の水を飲んでみてください。空っぽの胃腸が刺激され、自然なお通じを促すきっかけになります。
水の後に朝食を摂る流れは、排便のリズムを作る理想的な習慣。朝の時間を有効活用してみましょう。

ウォーキングなど軽い運動を習慣にする

激しい運動は必要ありません。ウォーキングやストレッチといった、心地よいと感じる程度の軽い運動を生活に取り入れましょう。
血行がよくなり、腸の動きが活発になるのを助けます。運動は気分転換やストレス解消にも役立つので、ぜひ意識しましょう。

質のよい睡眠で自律神経を整える

睡眠不足は自律神経を乱し、腸の正常な働きを妨げます。心身がリラックスする睡眠中は副交感神経が優位になり、腸のぜん動運動が活発になる大切な時間。質のよい睡眠は、腸内環境にもよい影響を与えると考えられています。就寝前にスマホは使わないようにする、入浴のタイミングを工夫するなどして、質のよい睡眠を心がけましょう。

参照:健康づくりのための睡眠ガイド 2023(案)/厚生労働省

ストレスと上手に付き合う

ストレスをゼロにするのは困難なため、上手に付き合い、心と体をリラックスさせるのが大切です。自分なりの方法を見つけ、日常生活に組み込み、こまめに発散するのがポイント。
好きな音楽を聴く、湯船にゆっくり浸かる、趣味に没頭する時間を作るといった、自分に合った方法で心と体をリラックスさせましょう。
短時間でもリラックスできると、自律神経のバランスが整いやすくなります。意識的に休息を取り、ストレスを溜めない工夫が大切です。

 
医療機関を受診する目安

セルフケアを試しても不調が改善しないケースもあります。もし症状が1カ月以上続いたり、市販薬を試しても変化が見られなかったりする際は、一度医療機関に相談しましょう。
お腹の症状だけでなく、吐き気・食欲不振・急な体重減少・発熱といった他の不調を伴う場合は注意が必要です。気になる症状の裏に、別の病気が隠れている可能性も考えられます。
何科を受診すればよいか迷ったときは、まずはかかりつけ医や消化器内科に相談してみてください。自己判断で様子を見たりせず、専門医の診断を受けるようにしましょう。

  • 藤野紗衣

    医療ライター・薬剤師藤野紗衣

    ドラッグストアや精神病院、一般病院に薬剤師として勤務。2022年よりフリーライターとして活動。専門知識を一般の方に分かりやすく伝える、薬剤師をはじめ働く人を支えることを念頭に、医療関連のコラムや解説記事、取材記事の制作に携わっている。
    介護支援専門員、福祉住環境コーディネーター1級。マクロビオティック料理とウォーキングを欠かさない生活を心がけている。