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血圧を下げたい方におすすめの飲み物ランキング7選!管理栄養士が注目する栄養素と減塩の重要性とは

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2025/11/05

血圧を下げたいなら、飲み物選びも大切です。起床後や就寝前の水分補給は血圧の安定にかかわるとされています。さらにGABAやカリウムといった有用成分を含む飲料を取り入れるのも一案です。 加えて、日本人の塩分摂取量はWHO推奨値の約2倍に達しているため、減塩の工夫も欠かせません。お酢入り飲料やココア・緑茶といったコンビニでも手に入る管理栄養士おすすめの飲み物を、ぜひ取り入れてみてくださいね。

 

血圧を下げたい方におすすめな飲み物ランキングBEST7

血圧を下げるために水分補給からもアプローチするには、飲み物に含まれる成分も意識したいポイントです。科学的裏付けや実用性を判断基準に、ベスト7をピックアップしてみました。どれもコンビニでも手に入る身近な飲料ばかりです。
なお、コーヒーを常飲される方も多くいますが、コーヒーに含まれるカフェインには、一時的に血圧を上げる働きがあります。高血圧の方は飲み過ぎに注意しましょう。

【1位】レモン水

レモン水に含まれる酸味成分「クエン酸」は、血管を広げて血圧を下げる働きがあると報告されています。1日にレモン果汁30ml(レモン1個分に相当)を目安に水で薄めて飲みましょう。

<ランキングのポイント>

レモン水は、比較的安価で、水に加えるだけで手軽に習慣化できる点が高評価です。さらに人を対象とした研究で血圧低下が確認されており、科学的裏付けと実用性の両方を兼ね備えている点を評価して1位としました。

【2位】黒酢やりんご酢入りの飲料

人を対象にした試験において、黒酢を15%含有した飲料や、りんご酢を15%含有した飲料(いずれも「酢酸」750mg/100ml)を10週間摂取させると、収縮期血圧が低下すると報告されています。ほかにも複数の試験により、血圧を下げる働きが確認されている飲み物です。

参照:「降圧効果を持つ機能性食品の薬理作用~血圧コントロールが期待される食品~」/稗田蛍火舞, 砂川 陽一, 刀坂 泰史,長谷川浩二, 森本 達也

<ランキングのポイント>

複数の試験で血圧低下が示され、日常生活に取り入れやすい点が魅力です。味の好みや続けやすさを考えるとレモン水よりややハードルがあるため、2位としました。

【3位】トマトジュース

トマトジュースに含まれるアミノ酸の一種「GABA」には、血圧が高めな方の血圧を低下させる働きがあると報告されています。また、塩分(ナトリウム)排出を促して血圧上昇を防ぐ「カリウム」も含むヘルシーなドリンクです。
有塩タイプと無塩タイプがありますが、塩分摂取を控える観点から、無塩タイプを選ぶ方も多くいます。

<ランキングのポイント>

GABAとカリウムの両方を含む点で、血圧維持を多方面からサポートできる点が特徴です。コンビニでも手軽に入手でき、食事にも合わせやすいため実用性が高く、上位にランクインしました。

【4位】青汁

青汁には、血圧を下げる働きが示唆されている「マグネシウム」や、塩分(ナトリウム)排出を促して血圧上昇を防ぐ「カリウム」が豊富に含まれています。
飲みにくいイメージもありますが、最近は飲みやすいテイストの青汁が増えているため、ご自身のお好みを探してみるとよいでしょう。

<ランキングのポイント>

マグネシウムやカリウムといったミネラルが豊富で、栄養バランス面で優れています。ただし価格や味の好みで続けにくい方もいるため、順位は4位としました。健康志向が強い方にとくにおすすめです。

【5位】緑茶

緑茶は、世界中の研究により血圧を下げる働きが多数報告されています。緑茶に含まれる「カテキン(ポリフェノールの一種)」が血管内皮の酸化ストレスを緩和して血管を広げる働きがあると示唆されているのです。
コーヒーよりも少量ではありますが、血圧を一時的に上げる働きがあるカフェインも含まれているため、高血圧の方は飲み過ぎに注意しましょう。

<ランキングのポイント>

多数の研究で血圧低下が示唆されており、習慣的に飲んでいる人も多い身近な飲料です。ただし、カフェインの一時的な血圧上昇リスクを考慮し、やや順位を下げて5位としました。

【6位】無脂肪牛乳・低脂肪牛乳

牛乳には、血圧の安定に役立つ「カルシウム」が含まれています。普通牛乳より無脂肪や低脂肪牛乳をおすすめする理由は、脂質のとりすぎが肥満を招きやすく、肥満が高血圧のリスク要因となるためです。
脂質摂取を抑えたいのであれば、低脂肪牛乳よりも無脂肪牛乳がよいでしょう。

<ランキングのポイント>

カルシウム補給と脂質コントロールを同時に叶える点が評価ポイントです。しかし、ほかの飲料に比べてカロリーが高めであるため常飲向きではありません。

【7位】ココア

ココアに含まれる「カカオポリフェノール」には、血管を広げて血圧を下げる働きがあります。ただし、砂糖のとりすぎによる悪影響が心配されるため、飲み過ぎには注意が必要です。あくまで嗜好品と捉えて取り入れましょう。

<ランキングのポイント>

カカオポリフェノールの働きは期待できますが、糖分により血糖値を上げやすいため、常飲向きではありません。リラックスとして取り入れやすい反面、注意点もあるため順位は7位に設定しました。

 

血圧を下げるには「減塩」がカギ

血圧管理において効果的な対策の一つが減塩です。過剰な食塩摂取は血圧上昇の大きな要因となるため、研究や国際的な基準でも塩分制限の重要性が示されています。食塩と血圧の関係や減塩方法を確認しましょう。

日本人は推奨量の約2倍も塩分摂取している

日本を含む各国の高血圧治療ガイドラインでは、減塩目標を「1日6g未満」と定めています。欧米の大規模臨床試験でも、食塩を6g未満に抑えると血圧が有意に下がると示されており、世界保健機関(WHO)はさらに厳しい「1日5g未満」を推奨しているのです。
一方で、日本人の平均摂取量は約10g(男性10.7g、女性9.1g)と依然高く、WHO推奨量の約2倍も摂取しています。とくに、しょうゆや味噌・塩といった調味料から7割を摂取しており、飲み物からの塩分摂取も控えるのが賢明です。
厚生労働省では、現実的な目標として男性7.5g未満、女性6.5g未満を目安に掲げています。

参照:「令和5年国民健康・栄養調査結果の概要」/厚生労働省

食塩を摂りすぎると血圧が上がる

国際共同研究のINTERSALT研究によると、1日あたり約10gの食塩を摂り続けると、10年間で血圧が平均6mmHg上昇するとの結果が出ています。つまり、塩分のとり方次第で血圧は大きく左右されるのです。
また、日本人の死因の半数以上を占めるがん・心疾患・脳血管疾患は、食塩の過剰摂取が大きく起因しています。いつまでも健康で過ごすには、飲み物からの塩分摂取を最小限にする心がけも重要です。

参照:「私たちの栄養課題」/厚生労働省

減塩の第一歩

血圧を下げるには、日常生活において減塩を心がける必要があります。調味料の使い方や食品の選び方を工夫すると、自然に塩分を控えられます。具体的な減塩方法は以下のコラムも参考にしてみてください。

参考コラム:減塩のコツは習慣化が大切!調味料選びや調理・献立の注意点と、管理栄養士おすすめの味噌汁レシピを紹介
 

血圧を下げたい方の飲み物選びのポイント2つ

血圧を意識して飲み物を選ぶ際は、味や好みだけでなく、「塩分量」や「成分」にも注目しましょう。意識したいポイントをまとめます。

食塩無添加の飲み物を選ぼう

血圧を下げたい方は、食塩無添加の飲み物を選びましょう。前述したとおり、塩分を摂りすぎると血中ナトリウム濃度が上がり、血圧を上昇させて健康を害する原因になります。
飲み物選びでも減塩は欠かせません。栄養成分表示にある「食塩相当量」を確認し、無塩タイプを選ぶ習慣を身につけましょう。

参照:「日本人の食事摂取基準(2025年版)」/厚生労働省

血圧を下げる有用性が期待できる成分をチェックしよう

血圧に配慮した飲み物を選ぶ際は、どんな成分が含まれているかを確認するのが大切です。先にお伝えしたように「GABA」は血圧が高めな方の血圧を低下させる機能があると報告されています。
また、「カリウム」は塩分(ナトリウム)の排出を助け、「マグネシウム」や「カルシウム」も血圧の安定に欠かせません。さらに、「カカオポリフェノール」や「酢酸」に加え、レモン水に含まれる酸味成分「クエン酸」も、日々の健やかな生活をサポートする素材として取り入れられています。成分表示をチェックし、自分に合った飲み物を取り入れましょう。

 
血圧ケアには、十分な水分摂取を

血圧を下げるために、減塩と同じくらい大切なのが「水分補給」です。ある研究では、起床後2時間以内と就寝前2時間以内にコップ2杯(約550mL)の水を飲む習慣が、収縮期血圧の低下に関連すると示されています。
特別な道具や食材を必要とせず、すぐに始められる点も魅力です。普段は水やお茶を基本として、成分に注目した飲み物を上手に取り入れると、血圧の健康維持に役立てられるでしょう。
参照:「日本人成人の毎日の水分摂取量と水分補給の増加が健康に及ぼす影響」/中村由美 ,渡辺 浩 ,田中愛子 ,安井 正人 ,西平 淳 ,村山 典仁

  • 高村 恵美

    管理栄養士ライター高村恵美

    12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
    自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。