エクオールとは、どのような成分なのでしょうか？エクオールを体内で作れる人は食事から摂取できますが、作れない人はサプリメントなどの健康食品から直接とる必要があります。サプリメントを利用する場合の注意点や、飲んではいけない人、いつ飲むのが効果的なのかについても詳しく解説します。またエクオールを作れるかどうかは検査キットなどで検査する方法があるため、検査方法についても知っておきましょう。
エクオールとは、年齢とともにゆらぎがちな女性の健康づくりや美容のために注目されている成分です。
エクオールは大豆イソフラボンを摂取した際に作られます。大豆イソフラボンにも健康や美しさを保つことなどが期待されていますが、大豆イソフラボンのままよりも、エクオールに変換されたほうがより強い力を持っていることがわかってきました。
女性は年齢とともに心や体が変化しやすいことが知られていますが、より美しく元気に生き生きと過ごすために、エクオールの力が役立ってくれるのです。
エクオールは腸内細菌によって作られる成分です。豆腐、納豆、豆乳といった大豆製品を摂取すると、大豆イソフラボンに含まれる「ダイゼイン」という成分が「エクオール産生菌」により代謝されてエクオールが作られます。
エクオールは誰でも作れるわけではありません。エクオールを作るにはエクオール産生菌が必要で、持っていない場合は作りだせないのです。
エクオールを作れる人は、日本は欧米に比べると多いようですが、そう多くはありません。とくに年齢の若い方は、産生能力が低いことがわかってきました。これは、日本人の食生活が変化し、腸内環境を整えるための食物繊維などの摂取量が低下したからではないかと考えられています。
またエクオールを作れない人が、今後エクオールを作れるようになるかどうかは、あまり期待できないようです。エクオールは腸内細菌により作られますが、腸内細菌は子どものころからほとんど変化しないといわれてます。残念ながら現時点では、食生活の工夫でエクオールを作れるようになる見込みは少ないと考えられています。
エクオールが作れるかどうかは、尿検査で調べられます。排泄された尿を調べて、エクオール産生菌が腸内に存在するかどうかを調べる検査です。
調べるには、検査キットを用いて自分で行う方法や、検査を実施している医療機関で行う方法があります。エクオールの恩恵を得たいと考えている方は、一度検査してみるのもよいかもしれません。
エクオールを体の中で増やしてよりいきいきと過ごすためには、食事の工夫が欠かせません。どのような点に気をつけるとよいのか、2つのポイントを紹介します。
毎日大豆製品をとり、エクオールの材料となる大豆イソフラボンを摂取しましょう。エクオールを作れる人でも、材料となる大豆製品をとらなければエクオールは作れません。
1日あたり大豆製品の摂取量は、下記を目安にしてみてください。
たとえば朝食に豆腐や納豆を取り入れたり、朝食や間食に豆乳を飲んだりするようにすると、毎日欠かさずとれるでしょう。
エクオールを作れない人は「エクオールを作れないなら大豆製品をとっても意味がないのでは？」と思うかもしれません。しかし、大豆製品にはさまざまな栄養素が含まれ、健康づくりに役立つため、ぜひ毎日取り入れるようにしましょう。
ただし、体によいからといって食べすぎは禁物です。食事のバランスが崩れて、ほかに必要な栄養素が不足する恐れがあります。上記を目安に、適度に取り入れるようにしましょう。
エクオールを作り出すには、腸内細菌が元気に活動できるよう、腸内環境を整えるのもポイントとなります。
腸内で善玉菌として働く乳酸菌を含む食べ物や、善玉菌のエサとなる食物繊維を含む食べ物を意識して取り入れましょう。とくに乳酸菌は、腸に住み着けないとされているため、毎日続けて取り入れるのがポイントです。
下記の食べ物を参考に、ぜひ取り入れてみてください。
【乳酸菌を含む食べ物】
ヨーグルト・チーズ・味噌・ぬか漬け・キムチなど
【食物繊維を含む食べ物】
野菜類（ごぼう、おくら、ブロッコリー）・海藻類（ひじき、わかめ）・きのこ類（しいたけ、舞茸）・果物（ブルーベリー、アボカド）など
エクオールを作り出せない人は、食べ物からの摂取が期待できないため、サプリメントなどの健康食品を利用するとエクオールをそのまま摂取できます。
健康づくりは食事が基本ではありますが、より元気に毎日を過ごしたい場合には、健康食品の利用を検討してみるのもよいでしょう。
エクオールを摂取できる健康食品を取り入れる場合の注意点や、タイミングについてお伝えします。
エクオールを補給できるサプリメントといった健康食品をとってはいけない人は、下記のとおりです。
治療中の病気がある方は、医師に相談が必要です。
健康食品のパッケージには、とってはいけない人などの注意書きが記載されているため、購入時によく確認するようにしましょう。
エクオールを作れる人でも、サプリメントといった健康食品をとってはいけないわけではありません。エクオールは体内にため込まれずに排出され、また産生量も毎日変わることが知られています。食事の工夫を忘れずに行いながら、健康食品を利用するかどうか考えるようにしましょう。
サプリメントは食品であるため、いつ飲んでも問題ありません。タイミングを気にするよりは、毎日続けることが大切です。
飲むのを忘れてしまわないよう、自身が取り入れやすいタイミングを決めてみるのもよいでしょう。
エクオールは、毎日を元気に美しく過ごしたいときに取り入れたい成分です。ただし健康づくりや美容には、エクオールを取り入れるだけでなく、十分な睡眠や規則正しい生活、バランスのよい食事、適度な運動を心がけることが大切です。忙しい中でもできる工夫を見つけ、元気な毎日を過ごしましょう。
病院、保育園、保健センターなどで13年間勤務。生活習慣病の方への栄養相談や、高齢者への栄養サポート、また赤ちゃんや子どもの食事相談など、幅広い年代の栄養サポートに携わる。現在は経験を活かし、フリーランスとして活動中。わかりやすく実践しやすいコラム執筆や、身近な材料で簡単に作れるレシピ作成を得意としている。
各ブランドの商品一覧をご確認いただけます。