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漢方の体質改善で何より優先すべき「気」とは?気虚と気滞にいい食べ物・漢方薬・養生を紹介

2023/11/29

漢方では体質改善をするにあたり、最初に「気」を見ます。「気」はすべての基本であり、体質に深く関わっているからです。「気」とはどのような概念で、気が整っていないと症状や体質はどうなってしまうのかを紹介します。また、気を整えて体質改善をするのによいな食材や生活習慣、漢方薬を紹介します。

 

漢方で体質改善の前に知りたい「気」

漢方において、「気」はすべての基本です。体質改善を考える際に「気」は最も注意して見るべき部分です。

「気」とは?

漢方には、体を作る重要な3要素として「気(き)・血(けつ)・水(すい)」があります。気は体を温め動かすエネルギーで、気血水の中で最も優先される要素です。気がなければ血は生まれず、血がなければ水は生まれません。また、気が巡らなければ血も水も巡りません。
体質改善で足りない要素を補うためには、気の不足にとくに注意し、体の巡りを改善したいときには、気が適切に巡っているかをしっかりチェックすべきです。

 

気虚(ききょ)とはどんな体質?

漢方において、気の不足を「気虚」と言います。気虚の主な原因は、仕事が忙しくて疲労がたまっていたり、消化機能が落ちて栄養を十分吸収できなかったりするためです。気虚の人は、以下の特徴があります。

  • ・疲れやすい
  • ・気力がない
  • ・風邪を引きやすい
  • ・食欲がない
  • ・声が小さい
  • ・汗をかきやすい
  • ・便がやわらかく下痢をしやすい
  • ・舌の両脇に歯の跡がついている

すべてに当てはまらなくても、いくつか当てはまる特徴があれば、気虚の状態にあります。

気虚を改善するには何に気をつければいい?

生活習慣を見直し、気を補う食材を食べましょう。漢方薬も有効です。

気虚におすすめの食事・食材

気虚の人は消化機能が落ちている場合が多いので、おかゆ、スープ、蒸し物、煮物など、温かくあっさりして消化しやすい料理が向いています。気を補う食べ物で手に入りやすいのは、以下の食材です。

うるち米・もち米・イモ類・豆類・あさつき・アスパラガス・かぶ・かぼちゃ・きのこ類・にんにくの茎・アボカド・パイナップル・ぶどう・穴子・イワシ・うなぎ・エビ・カツオ・鮭・サバ・タコ・ブリ・マグロ・牛肉・鶏肉・豚肉・水飴・味噌・甘酒・酒粕・ココア

元気を出すために、よくコーヒーを飲む人がいますが、コーヒーは気を上半身に持っていく作用はあるものの気を補う作用はないので、一時的にしか元気は出ません。気を補うには、紅茶のほうが適しています。紅茶にレーズンを入れて飲むだけでも、気を補う薬膳茶になります。

気虚におすすめの生活習慣(養生)

運動はおすすめですが、疲れすぎないよう気をつけて、きつすぎない軽めの運動を心がけてください。漢方では、汗をかくと気を消耗すると考えるので、汗をかきすぎる運動やサウナ、岩盤浴は控えましょう。また、気虚だと体を温める力が不足しがちなので、体を冷やさない服装を心がけてください。そして、早く寝て睡眠時間を確保し、毎晩気を補いましょう。

気虚におすすめの漢方薬

気虚に使う一般的な漢方薬は以下のとおりです。

  • 四君子湯(しくんしとう):胃腸が非常に弱く食欲がない
  • 六君子湯(りっくんしとう):胃腸が弱く食欲がない
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう):食欲がない
  • 清暑益気湯(せいしょえっきとう):食欲がなく夏バテ
  • 帰脾湯(きひとう):食欲・気力がなく、時に不眠がある
  • 加味帰脾湯(かみきひとう):食欲・気力がなく、時に不眠があり、イライラしてのぼせ気味
  • 十全大補湯(じゅうぜんたいほとう):体力がなく疲れ気味
  • 人参養栄湯(にんじんようえいとう):体力がなく疲れ気味で、不安や不眠がある
  • 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):体力がなく、色白でむくみがち

漢方薬は、症状によって細かく使い分けます。
気虚の人は消化機能が落ちている場合が多く、漢方では消化機能を立て直して体力をつけます。消化機能が非常に弱っていて食欲がない人は、四君子湯や六君子湯がよいでしょう。四君子湯を使うほどではないけれど、消化機能が弱く食欲がない人には、補中益気湯・清暑益気湯・帰脾湯・加味帰脾湯がおすすめです。消化機能がそこまで弱ってはいないけれど体力がなく疲れている人は、十全大補湯や人参養栄湯が向いています。防已黄耆湯は消化機能が弱くても使えますが、気を補いつつ余計な水分を抜く漢方薬なので、むくみがちな人によいです。

 

気滞(きたい)とはどんな体質か?

漢方の体質改善で何より優先すべき「気」とは?

漢方において、気が十分に巡っていない状態を「気滞」と言います。気滞の主な原因は、ストレス過多や、運動不足による体の循環機能の低下です。気滞の人は、以下の特徴があります。

  • ・神経質、敏感
  • ・ため息が多い
  • ・胸の脇が痛い
  • ・お腹がガスで張って痛い(ガスが出ると楽になる)
  • ・喉につかえた感じがある
  • ・ゲップ・しゃっくりが多い
  • ・イライラ・落ち込みがある
  • ・下痢と便秘を繰り返す
  • ・(女性の場合)生理の前に胸が張る

すべてに当てはまらなくても、いくつか当てはまれば気滞の特徴を持っています。

気滞を改善するには何に気をつければいい?

ストレスがたまると気滞になりやすいので、ストレスを溜めない生活を心がけ、気を巡らせる食材を食べましょう。漢方薬も有効です。

気滞におすすめの食事・食材

体が冷えると体の巡りが悪くなるので、温かい料理を食べましょう。炒め物・揚げ物・焼き物・おかゆ・スープ・蒸し物が最適です。気を巡らせる、手に入りやすい食材は、以下のとおりです。

そば・フェンネル・オレガノ・シソ・タイム・玉ねぎ・にんにくの茎・バジル・ピーマン・三つ葉・みょうが・ローリエ(ベイリーフ)・金柑・グレープフルーツ・すだち・文旦・みかん・柚子の皮・ライチ・カジキマグロ・カルダモン・ターメリック・みかんの皮・ナツメグ・八角・カモミール・ジャスミン・醸造酒(日本酒や紹興酒)・ワイン

また、ゲップやしゃっくりが多い場合は、以下の食材を食べましょう。

オートミール・発芽玄米・なた豆・あさつき・かぶ・パクチー・大根・ニラ・パセリ・らっきょう・ラディッシュ・グレープフルーツ・胡椒・山椒・花椒

香りのよいハーブティーも気を巡りやすくしてくれます。紅茶・緑茶・烏龍茶にハーブや柑橘を加えて飲むのもよいでしょう。

気滞におすすめの生活習慣(養生)

大声を出したり体を動かしたりして、ストレス発散をしましょう。運動も大切で、太極拳やストレッチは気を巡らせるのに有効です。体力にもよりますが、強めの運動を心がけてください。また、よい香りは気を巡らせるので、生活に香りを取り入れてみましょう。好きな香りのシャンプーや入浴剤を使い、香水やアロマオイルも楽しみましょう。とくに好きな香りが思いつかない場合は、気を巡らせやすい柑橘系の香りを選んでみて。ストレスを溜めないのが大事なので、ストレスの原因を取り除く方法を考えましょう。

気滞におすすめの漢方薬

気滞に使う一般的な漢方薬は以下のとおりです。

  • 加味逍遥散(かみしょうようさん):体力がない人のイライラ・落ち込み・のぼせ・PMS
  • 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう):ストレスで喉がつかえた感じがあり、憂鬱・イライラ
  • 女神散(にょしんさん):体力がある人のイライラ・落ち込み・のぼせ・PMS
  • 四逆散(しぎゃくさん):ストレスによるイライラ・胸の脇の痛み・肩こり
  • 抑肝散(よくかんさん):イライラして怒りっぽい
  • 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ):イライラして怒りっぽく、胃腸が強くない
  • 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう):ストレスや高血圧による不安・不眠・動悸
  • 柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう):体力がない人のストレスなどによる不安・不眠・動悸
  • 香蘇散(こうそさん):胃腸が弱い人の落ち込みや憂鬱

漢方薬は、症状によって細かく使い分けます。

気滞の人は、多くの場合、体力や消化機能の強さで漢方薬を使い分けます。体力に自信がない場合は、香蘇散・加味逍遥散・抑肝散・抑肝散加陳皮半夏・柴胡桂枝乾姜湯がおすすめです。ある程度の体力があるなら、半夏厚朴湯や女神散、柴胡加竜骨牡蛎湯がよいでしょう。四逆散は、体力が充実している人向けの漢方薬です。また、香蘇散は、胃腸が弱く食欲がない人、半夏厚朴湯は食べすぎて胃腸が詰まっている人に向いています。

 
気を補い巡らせてすてきな体になろう

漢方では、気が十分にあり、巡りがよい状態を健康とみなします。「気」を改善するには、自分の体質をしっかり把握し、体質に合った食事・生活・漢方薬を選ぶのが大事です。また、体質には、血や水が関わる体質や、いくつかの体質が複合する場合があります。複合している場合、気血水の中では気を整えるのが一番優先されるので、気虚なのか、気滞なのか、をまずチェックしましょう。

  • 田中彩

    アロマ・ハーブ・薬膳・漢方ライター田中彩

    「紅生姜」の名義でハーブ・薬膳・漢方を中心に書くWebライター。植物と昆虫の研究で修士号を取得。農分野で研究員として働いた経験とバイオ系で遺伝子検査や抗体精製などに関わった経験あり。 薬膳コーディネーター、メディカルハーブセラピスト、アロマ&ケアスペシャリスト、紅茶検定中級の資格あり。理系として、研究論文(英語含む)、書籍を参考に執筆するよう心がけている。