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愛犬の目やにが心配…原因や日常的なケア方法、病院受診のタイミングは?サプリメントで体の中からも補って

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2024/05/24

「なんだか最近愛犬の目やにが多い…」
いつもよりも目やにが多いのは、目にトラブルを抱えているからかも。
愛犬の健康は何よりも大切だから、目やにが増えたり、いつもと違う色をしていたりすると心配になるもの。
愛犬に目やにが出る原因や目やにの取り方、日常的なケア方法、病院を受診するタイミングを知っておけば、慌てずに対処できます。体の内側からはサプリメントで必要な栄養を補うなど体の内側からもケアして、健康を維持していきましょう。

 

愛犬の目のまわりに…犬の目やにとは?

「目やに」の正体は、結膜や角膜上皮から分泌された主にムチンから成る粘液に、涙や血液細胞、まぶたからの老廃物、微細なほこりなどが混ざり合って乾燥した塊です。
目の縁にできる目やに以外にも、黒目の表面に白く張り付くケースも。
ムチンとは、糖とたんぱく質が結合してできた多糖類の一種で、体内に存在し、涙や胃腸や鼻などの粘膜に含まれています。粘膜を保護することで様々な病気を予防する効果もあります。

どうして目やにが出るの?

目やには、健康な犬ならまばたきによって涙と一緒に流れていきます。ところが、涙の分泌量が少ないと、老廃物が目の中に溜まって乾燥します。すると、いわゆる「目やに」と言われる汚れが固まった状態に…。また、寝ている間はまばたきをしないので、朝起きたときなどに目やにが残ってしまうのです。

小型犬や大きな目をした短頭種は目やにが出やすい

小型犬や目の大きな短頭種は、身体的な特徴から瞼がしっかり閉じません。
そもそも目が乾燥して目やにが出やすいので、目やにの量が少なければしばらく様子を見てみて。

 

愛犬の目やにが多くなったかも…原因は?

愛犬の目やにが多くなるのは、次の原因が潜んでいるのかも。

ドライアイ

涙の量が足りない、涙が角膜に十分に行き渡らない…などの理由から角膜が乾燥して、ドライアイになっているのかも。
目をまぶしそうに閉じたり、白目は赤く黒目が濁った色になっていませんか?シーズーやウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、パグによく見られます。

アレルギー

ハウスダスト・食物アレルギー・花粉症といったアレルギー反応によって、目やにの量が増えているケースも。愛犬が目をこすっていないかチェックしてみて。目のまわりの皮膚に炎症が起きて、赤くなる場合もあります。柴犬やコッカー・スパニエル、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアなどによく見られます。

結膜炎

まぶたの内側にある結膜が炎症を起こすと、結膜炎を生じます。
ほとんどの場合は非感染性ですが、アレルギーや異物による刺激、損傷により、目やに以外に目の充血やまぶたの腫れを生じるケースも。短頭種のシーズーやチワワ、パクは、目が傷つきやすい傾向があります。

角膜炎・角膜潰瘍

犬の黒目の最も外側にある無色透明な角膜に炎症が起きると角膜炎に、さらに進行して角膜の内部にまで炎症が起きると角膜潰瘍になります。原因として考えられるのは、ドライアイや細菌、ウィルス感染、逆さまつげ、免疫異常など。
初期は無症状ですが、目やにが多くなるとドライアイと同様にまぶしそうに目を閉じるしぐさをして、白目は赤く黒目が白く濁ります。角膜潰瘍は進行すると手術が必要になる場合があるので、注意が必要です。

流涙症

流涙症(りゅうるいしょう)は、「逆さまつげ」で過剰に涙が分泌されたり、涙を目から鼻に流す鼻涙管が詰まって涙があふれたりして発症します。
目やにが出るだけでなく、目の周囲が濡れて毛が赤茶色に変色する「涙やけ」が見られる場合も。マルチーズやトイプードル、シーズー、チワワ、パグ、フレンチブルドッグといった小型犬によく見られます。

先天的なまつ毛の異常

まつ毛が本来とは逆向きに生えている「逆さまつ毛」や、通常生えない場所に生える「異所性睫毛」があると、角膜表面にまつ毛があたって眼球を傷つけてしまいます。愛犬が目をよく閉じているか、瞬きの回数が多くないかをチェックしてみて。まつ毛の異常は、トイ・プードル、シーズー、コッカー・スパニエルなどによく見られます。

眼瞼内反症・外反症

まぶたが内側に巻き込まれている眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)や、まぶたが外側に反り返る外反症は、逆さまつ毛と同様に生まれつきの場合が多い症状です。ただ、深刻な結膜炎や外傷によるまぶたの変形、目の周囲の筋肉や神経の異常が起因しているケースも。目やにが多くなるだけでなく、痛みやかゆみを生じ、涙の量も増えます。眼瞼内反症・外反症は、コッカー・スパニエルやラブラドール・レトリーバー、セント・バーナードなどによく見られます。

 

病院を受診するかどうか悩む…どう判断すればいい?

愛犬の目やにが心配…原因や日常的なケア方法、病院受診のタイミングは?

目やには生理現象なので、少しくらい目に付いていても心配する必要はありません。
ただ、治療が必要となる場合があるので、愛犬の目やにの状態をチェックして、病院受診のタイミングを把握しておくと安心です。

目やにの「色」で判断する

えっ、愛犬にこんな色の目やにが出るけど大丈夫?犬の目やにの色から、健康状態を確認してみましょう。

白い目やに

皮脂腺や老廃物、目の粘液の塊は白い色をしています。日常的に出る正常な目やにです。

黒・茶・グレー・赤い目やに

涙に分泌物や老廃物、ホコリが混ざった生理現象による目やには、黒・茶・グレー・赤い色をしています。グレーでさらりとしている目やにや、黒や茶色のカサカサと乾燥している目やには、健康な犬でもよく出ます。老犬や、シャンプーやゴミが目に入ったときは、透明の目やにが出る場合も。

黄・緑の目やに

黄色くドロっとした膿のような目やにや、緑色の場合は要注意。ドライアイや初期の結膜炎、緑内障といったトラブルを抱えているのかも。黄色や緑色の目やにが出ているときは、粘性や臭いも確認してみましょう。

目やにの「状態で」判断する

色に加えて、目やにの状態もチェックしましょう。

目の表面をネバネバした目やにが覆っている

目を覆うようにネバネバとした目やにが大量に付いていたら、病気の可能性があります。ドライアイや重度の結膜炎かもしれません。

量が多い

目やにがサラサラしていても、量が多い場合には結膜炎や角膜炎の可能性があります。

臭いがある

細菌が繁殖していると、目やにから嫌な臭いがします。いつもより臭いが強いと感じたら要注意。

重篤な状態を引き起こすウィルス感染で目やにが出る場合があるので、とくに混合ワクチンを未接種の子犬に大量の目やにが出ている、といった場合は早めに病院へ。また、代謝が低下しているシニア犬は涙の量が減って目やにが多くなります。寝起きのときに付いている程度であれば、加齢によるケースがほとんどです。

 

愛犬の目やにのケア方法…基本の取り方は?

目やにを取るときには、負担をかけないように気をつけて。
水やぬるま湯で濡らしたコットンやガーゼを目のまわりにあてて、目やにをふやかすようにしてやさしく拭き取りましょう。ティッシュは目の表面を傷つけてしまう恐れがあるので、使用を控えて。
こびり付いている頑固な目やには無理に剥がそうとせず、しっかりふやかしてからノミ取りコームで取り除きます。

 

愛犬の目やには日常的なケアが大切…すぐにできることは?

目やにが出るのは、ある程度は生理現象なので気にする必要はありません。でも、量が多いと毛に絡まって取りにくい状態に…。日頃から愛犬の目やにをケアすると異変に気づきやすくなるので、こまめなケアを心がけて。
目やにの原因が病気の可能性が高い場合は、まず動物病院の治療を受けてから獣医の指示に従いましょう。

目のまわりの毛は短くカット

目のまわりの毛が長く伸びてしまうと、眼球を刺激したり目のまわりの汚れが付いたままになったり、犬にとってよい状態ではなくなります。目やにの量が増える、感染症を引き起こすといった原因になるので、毛は短くカットするのが基本。月に1度はトリミングサロンでカットしてもらい、目のまわりの汚れは自宅でこまめに取ってあげましょう。とくに、マルチーズやシーズーといった毛足が長く目の大きな犬や、くるくると巻き毛のトイプードルは、目のまわりの毛を短くカットするだけで目やにが改善することも。

目薬をさす

目の中にいつも毛が入っていると、目やにが出やすくなります。とくに、眼球が大きいシーズーやフレンチブルドッグ、チワワは、汚れやホコリが入りやすいので、定期的に点眼してあげましょう。動物病院で処方してもらうか、人用のヒアルロン酸点眼でも代用できます。点眼した後は、涙やけをしないように、やわらかいタオルで拭き取って。

 
日頃のケアとして食事やサプリメントで体の中からもケアしてあげよう

じつは食事が原因で、犬の目やにが多くなる場合もあります。
食べ物がうまく消化できずに涙に含まれる老廃物が増加したり、食物アレルギーで眼球内に炎症を生じたりすると、目やにの量や頻度が増えてしまうのです。
消化によい食事や低アレルゲンの食事に切り替え、必要に応じてサプリメントを活用しながら、体の中から愛犬の健康をサポートしてあげましょう。

  • 神谷三理砂

    一級建築士・ライフスタイルライター神谷三理砂

    住宅やインテリアの意匠設計に従事した経験を活かし、家の間取りやデザイン、インテリアなど住まいに関するコラムを多数手掛ける。ジュエリーデザイナーとしての経歴も長く、ファッション系コラムも執筆。最近は、より生活に役立つ記事を書きたいという思いから健康コラムに力を注ぐ日々。
    刺繍や洋裁、家庭菜園といった手仕事を楽しむ暮らしを大切にしている。