監修医師成田 亜希子
2011年医師免許取得。初期臨床研修を経て総合診療医として幅広い分野の治療に携わる。
臨床医として勤務しながら、行政機関での勤務経験もあり地域の健康課題にアプローチした健康寿命延伸、感染症対策などの医療行政にも携わってきた。
国立保健医療科学院、結核研究所での研鑽も積む。
現在、医療法人ウェルパートナー主任医師。
発熱のおもな原因はウイルスや細菌などの病原体による感染症で、喉の痛みや咳、下痢や腹痛といった、一般的な風邪の症状がみられます。症状がつらいケースもありますが、体を守るための正常な反応です。経過に合わせて対処するようにしましょう。また、突然の高熱やいつもとは明らかに様子が異なるときは、ウイルスや細菌感染以外の炎症や腫瘍も考えられるため、注意しなければなりません。激しい頭痛・腹痛をともなう場合や、症状がよくならない際は、医療機関を早めに受診しましょう。
発熱は、ウイルスや細菌感染で起こるイメージが強いですが、さまざまな疾患でみられます。感染症・炎症性疾患・腫瘍の3つが代表的な原因です。詳しくみていきましょう。
発熱する原因の一つは、ウイルスや細菌などの病原体による感染です。病原体が体内に侵入すると、体を守るための反応として発熱します。数日で治まれば、感染による可能性が高いでしょう。発熱以外の症状も、2週間程度で落ち着きます。
ただし、短期間で発熱を繰り返す場合などは感染症以外の原因が考えられるため注意が必要です。
関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患、炎症性腸疾患など体のどこかに慢性的な炎症が生じる病気も発熱の原因となります。
感染症による発熱との区別がつきにくいですが、炎症性疾患による発熱は短期間で発熱を繰り返すのが特徴です。また、関節痛や皮疹などそれぞれの病気に特徴的な症状も現れます。
悪性腫瘍(がん)が原因で発熱するケースもあります。感染症ではない発熱で、37.8℃以上の発熱が1日1回以上ある、発熱が2週間以上あるといった場合は、悪性腫瘍の影響も考えられるでしょう。
私たちの体は通常、体温の調整機能によって体温が一定に保たれています。しかし、ウイルスや細菌に感染すると、正常より高い体度なります。
風邪を例にみていきましょう。喉の粘膜などからウイルスが侵入すると、排除しようとして、免疫機能が活性化します。さらに、体温を高い温度に設定して病原体の活動や増殖を抑えるため、発熱する仕組みがあるのです。
「発熱したとき無理に下げない方がよい」といわれるのは、体を守る反応のためです。
発熱はおもに、感染・炎症・悪性腫瘍が原因となります。なかでもよくみられるのは、感染症です。感染症には様々なタイプがあり、タイプによって発熱の程度や症状は異なります。比較的起こりやすい7つについて、以下の表にまとめました。
発熱時には、経過に合わせてセルフケアをおこないましょう。悪寒などの前兆があるときは体を温め、上昇からピークをむかえたときは水分の摂取を意識してください。解熱後は体力が消耗しているため、ゆっくり休むのが大切です。
前兆として、寒気や悪寒(体がガタガタ震えるほどの寒気)がみられます。体温を上げようとしてあらわれる反応であり、体を温めるのが大切です。
体温が上昇している間も、寒気は継続します。寒気が治まるまで、体を温めましょう。発熱しているときはビタミンCが失われやすいため、ビタミンCを含む食べ物や飲み物の摂取がおすすめ。
ピークをむかえ、体温が下降するときは、大量に汗をかきます。着替えや汗の拭き取りをおこなってください。暑さを感じるようになるので、氷枕などを利用し冷やすとよいでしょう。
病原体と戦ったあとで、体力は消耗しています。熱が下がったからといって無理をせず、ゆっくり休むようにしましょう。また、症状に応じてマスクの着用も大切です。
突然の高熱時に、普段と比べて明らかに様子がおかしい、緊急性があると判断したときは、救急車を呼びましょう。激しい頭痛や腹痛、意識がないといった状態や、高齢者や妊婦の方は、より注意が必要です。
高熱以外で以下の症状があるときは、ためらわずに救急車を呼んでください。緊急処置や緊急入院を必要とするケースもあります。
以下に該当する人は、とくに注意しましょう。すでに重篤な状態であったり、重症化したりする可能性があるためです。かかりつけ医がある方は、医師に連絡をしてください。
発熱しても2~3日で落ち着くときは、市販薬で様子をみてもよいでしょう。意識がしっかりしている、排尿がある、食事や水分がとれているかもポイントです。ただし、市販薬の長期連用は避けなければなりません。5~6回服用しても症状がよくならないときや、発熱を繰り返すときは服用を中止し、医療機関を受診するようにしてください。
風邪は、のどの痛み・発熱・せき・鼻水・関節痛など、さまざまな症状をともなうことがあります。体調を早く整えたいときには、市販薬や漢方薬を活用するのも一つの手段です。ただし、薬の選び方や使い方には注意が必要でしょう。
ここでは、「コルゲンコーワ 風邪・解熱・鎮痛シリーズ」の紹介を中心に、大人と子どもの違い、症状別のポイント、代表的な漢方薬について解説します。ご自身の体調に合わせた適切な対応を見つける参考にしてみてください。
市販薬には、大人用と子ども用に分かれている風邪薬が多くあります。
コルゲンコーワシリーズには、15歳未満は服用できないタイプや、5歳から大人まで服用できるタイプといったかぜ薬が用意されており、年齢に応じた用量・用法が設定されています。
購入時は、パッケージに書かれている年齢区分や用量の確認を忘れずに。お子さんが使う際は、とくに、年齢に合った製品を選ぶようにしましょう。
「コルゲンコーワの風邪・解熱・鎮痛シリーズ」には、のどの痛みや発熱といった症状に配慮した製品があります。症状ごとに選び分けることで、体調の回復をサポートしやすくなるでしょう。
なお、複数の症状が出ているときは、総合的にケアできる総合かぜ薬を選ぶのも選択肢です。
<かぜの初期症状例>
風邪のひきはじめなどに使われやすい漢方薬もあります。代表的なのは「葛根湯(かっこんとう)」「麻黄湯」などです。
現在、コルゲンコーワシリーズでは、漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬『コルゲンコーワ液体かぜ薬 (30mL×3本) 【第2類医薬品】』『コルゲンコーワ顆粒かぜ薬(6包) 【第2類医薬品】』を発売しています。
漢方薬は、体質や症状に合わせて選ぶのが大切です。自己判断ではなく、必ず薬剤師や医師に相談してから使うのがおすすめです。
常備薬を選びたい場合は、風邪の複数の症状に対応できる市販薬がおすすめです。発熱やのどの痛み、鼻水、せきに効果のある成分を複合し「総合かぜ薬」と呼ばれます。
日中は忙しくて服用する時間がとれない場合や、飲み忘れが心配な方は、1日の服用回数で選ぶのもいいでしょう。風邪薬には1日3回の製品と、1日2回の製品があり、1日2回の製品は昼に飲む必要がありません。確実に服用できる方を選ぶといいでしょう。
| 品名 | 画像 | タイプ | ここに注目 | 分類 | ポイント | 主な特徴 | 効能・効果 | 用法・用量 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| コルゲンコーワIB錠TXα(27錠) | ![]() |
しっかり治したい | 【イブプロフェン配合】 【小粒錠】 【総合かぜ薬】 |
指定第2類医薬品 | 7つの有効成分が、ツラいかぜの諸症状をやわらげます。 | ★イブプロフェン(1日あたり)最大量*600mg配合*当社コルゲン内イブプロフェン最大量配合 ★去痰成分アンブロキソール塩酸塩配合 ★解熱鎮痛成分「イブプロフェン」、抗炎症成分「トラネキサム酸」、「無水カフェイン」を同時配合しました |
かぜの諸症状(のどの痛み,発熱,悪寒,頭痛,せき,たん,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。 成人(15歳以上):1回3錠、1日3回 15歳未満:服用しないこと |
| コルゲンコーワIB透明カプセルαプラス(18カプセル) | ![]() |
今すぐ治したい | 【透明カプセル】 【イブプロフェン配合】 【急な発熱時の備えに】 |
指定第2類医薬品 | 液状の有効成分が体の中でいち早く溶け出し、発熱・のどの痛みを抑えます。 | ★イブプロフェン(1日あたり)最大量*600mg配合*当社コルゲン内イブプロフェン最大量配合 ★中身が“液状”の透明カプセルですので有効成分が体の中でいち早く溶け出し、発熱・のどの痛みを抑えます。 ★アンブロキソール塩酸塩を配合し、かぜのひきはじめはもちろん、かぜの後期の症状(しつこく残るせき、たん)にも対応します。 |
かぜの諸症状(発熱,のどの痛み,せき,たん,悪寒,頭痛,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。 成人(15歳以上):1回2カプセル、1日3回 15歳未満:服用しないこと |
| コルゲンコーワIB2(8カプセル) | ![]() |
長く効いてほしい | 【透明カプセル】 【2種の顆粒を配合】 【携帯に便利】 |
指定第2類医薬品 | 『早く溶ける顆粒』と『ゆっくり溶ける顆粒』を配合し、1日2回で効く! | ★早く溶ける顆粒とゆっくり溶ける顆粒を配合し、1日2回の服用で効果が持続します。 ★イブプロフェン1回200mg、鼻汁抑制作用を持つヨウ化イソプロパミド配合で、のどの痛み・鼻水によく効きます! |
かぜの諸症状(のどの痛み,発熱,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,せき,たん,悪寒,頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を朝夕食後なるべく30分以内に水又は温湯で服用してください。 成人(15歳以上):1回2カプセル、1日2回 15歳未満:服用しないこと |
| コルゲンコーワ液体かぜ薬(30mL×3本) | ![]() |
かぜのひきはじめに・眠くなりにくい | 【液体タイプ】 【眠気に配慮】 【ひきはじめ】 |
指定第2類医薬品 | かぜのひきはじめによく効く「麻黄湯」を配合した液体タイプと顆粒タイプのかぜ薬です。 | ★漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬です。 ★「麻黄湯」は古くからかぜのひきはじめの「寒け」、「発熱」、「ふしぶしの痛み」に用いられており、これらの症状にすぐれた効果を発揮することが知られています。 ★眠くなる成分を含んでいません。 |
体力充実して,かぜのひきはじめで,さむけがして発熱,頭痛があり,せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒,鼻かぜ,気管支炎,鼻づまり | 次の量を食前又は食間によく振ってから服用してください。 成人(15歳以上):1回1本、1日3回 15歳未満:服用しないこと |
| コルゲンコーワ顆粒かぜ薬(6包) | ![]() |
かぜのひきはじめに・眠くなりにくい | 【顆粒タイプ】 【スティック包装】 【ひきはじめ】 |
指定第2類医薬品 | かぜのひきはじめによく効く「麻黄湯」を配合した液体タイプと顆粒タイプのかぜ薬です。 | ★漢方処方である「麻黄湯」を配合したかぜ薬です。 ★「麻黄湯」は古くからかぜのひきはじめの「寒け」、「発熱」、「ふしぶしの痛み」に用いられており、これらの症状にすぐれた効果を発揮することが知られています。 ★眠くなる成分を含んでいません。 |
体力充実して,かぜのひきはじめで,さむけがして発熱,頭痛があり,せきが出て身体のふしぶしが痛く汗が出ていないものの次の諸症:感冒,鼻かぜ,気管支炎,鼻づまり | 次の量を,食前又は食間にそのまま水かお湯にて服用してください。またはお湯に溶かしてよくかき混ぜた後,温服してください。 成人(15歳以上):1回1包、1日2回朝夕 7歳以上15歳未満:1日2/3包、1日2回朝夕 4歳以上7歳未満:1回1/2包、1日2回朝夕 2歳以上4歳未満:1回1/3包:、1日2回朝夕 2歳未満:服用しないこと |
| コルゲンコーワ総合かぜ薬(110錠) | ![]() |
5歳から大人まで | 【総合かぜ薬】 【家族で使える】 【110錠の大容量】 |
指定第2類医薬品 | 5歳から大人まで服用できるかぜ薬 家族みんなのかぜに良く効く! | ★アセトアミノフェン最大量※900mg配合(9錠あたり) ※一般用医薬品のかぜ薬製造販売承認基準の最大量配合 承認基準とは厚生労働省が承認事務の効率化を図るために定めた医薬品の範囲のこと ★のどのハレ・痛みを鎮める抗炎症成分トラネキサム酸配合 ★5歳から大人まで服用できるファミリータイプのかぜ薬 |
かぜの諸症状(のどの痛み,鼻水,鼻づまり,くしゃみ,せき,たん,発熱,悪寒(発熱によるさむけ),頭痛,関節の痛み,筋肉の痛み)の緩和 | 次の量を食後なるべく30分以内に,水又はお湯で,かまずに服用してください。 成人(15歳以上):1回3錠、1日3回 11歳以上15歳未満:1回2錠、1日3回 5歳以上11歳未満:1回1錠、1日3回 5歳未満の幼児:服用しないこと |
使用上の注意:
「第②類医薬品: これらの医薬品は、「使用上の注意」をよく読んでお使いください。アレルギー体質の方は、必ず薬剤師、登録販売者にご相談ください。 」に修正してください。
高齢者は、感染しても発熱がみられないときもあります。免疫機能の低下により、反応が起こりにくいためです。
感染初期には、日常動作の軽い変化しかみられないときがあり、発熱したときには、重症化している可能性も。高齢者がいらっしゃるご家庭では、普段から顔色や食欲、日常動作を確認するようにしてください。いつもと違う様子があるときは、早めに医療機関を受診しましょう。
発熱は、体内に侵入したウイルスや細菌から体を守る反応であるため、無理に下げると回復が遅れる可能性があります。まずは、十分な水分補給や栄養補給、安静を心がけましょう。症状を和らげるために、解熱剤や症状に合った風邪薬を服用するのも手です。急な高熱、発熱が3日以上続くとき、症状が悪化しているときは早めに受診してください。
また、発熱や風邪症状で受診する際は、医療機関に連絡のうえ受診するようにしましょう。健康で過ごすために、うがいや手洗いの習慣も継続してくださいね。
一般的な発熱の多くはウイルスや細菌などによる感染症が原因です。風邪も感染症の一種であり、ほとんどは数日すれば自然に回復していきます。発熱以外の症状がつらいときは症状を和らげるための対症療法を受けられますので、医療機関を受診しましょう。
一方で、はっきりした原因が分からない発熱を繰り返す場合には炎症性疾患や腫瘍など別の病気が原因となっている可能性があります。軽く考えず、医療機関で詳しい検査を受けるようにしましょう。
軽い風邪などであれば市販薬でのセルフケアで十分なケースもあります。しかし、今回ご紹介した重症化しやすい方や注意すべき症状がある方は安易なセルフケアの継続は危険です。できるだけ早い段階で医療機関を受診してください。
各ブランドの商品一覧をご確認いただけます。