美容×健康ライター中村里歩
元美容師で「超」がつく美容・健康マニア。試した美容法・健康法は数知れず…。経験を活かし、美意識の高い女性や、健康に悩む男性に寄り添う記事を執筆するべく活動中。
モットーは「明るく前向きに」「日進月歩」。AIに負けない、読者への愛がたくさん詰まった記事を執筆するため日々勉強中。
敏感肌とは、乾燥によって肌のバリア機能が低下し、コンディションが不安定な肌を指します。肌の揺らぎを感じたら「洗浄」「保湿」「保護」の3ステップを見直しましょう。クレンジングや洗顔料でやさしく汚れを落とし、化粧水や乳液でしっかりと保湿。そしてファンデーションで肌をカバーしてください。ボディケアには日焼け止めを、頭皮ケアには適切なシャンプーや頭皮用ローションを取り入れて、全身の肌環境を整えましょう。
敏感肌とは、健康な肌なら気にならない“わずかな刺激”に反応しやすい肌質です。かゆみ・赤み・ヒリつきなどの不快感が現れやすいのが特徴。季節の変化や体調の乱れ、ストレス、生活習慣の影響によって肌のバリア機能が低下し、肌が揺らぎやすくなります。
普段使っている化粧品が突然合わなくなったり、顔だけでなく体や頭皮も乾燥や刺激を感じやすくなったら、敏感肌に傾いているサインかもしれません。
乾燥肌は、肌内部の水分が不足し、カサつきやつっぱりを感じやすい肌質です。放置すると肌のバリア機能が損なわれやすくなり、外的刺激に対する防御力が低下します。一方、敏感肌は紫外線やホコリといった外部刺激に過敏に反応し、かゆみや赤み、ヒリヒリ感が出やすい状態です。
乾燥が進行してバリア機能が弱まると、ちょっとした刺激にも肌が敏感に反応する「乾燥性敏感肌」になります。つまり、乾燥肌と敏感肌は密接に関係しており、乾燥が敏感肌を引き起こすケースがあるのです。
乾燥しやすく、ちょっとした刺激にも揺らぎやすい敏感肌。なかでも顔は、ニキビや赤み、カサつきなどの肌トラブルが現れやすいため、毎日の丁寧なケアが欠かせません。肌をやさしく守るには、洗浄・保湿・保護の3ステップがカギ。普段なんとなく行っているスキンケアが正しくできているか、見直してみてください。
敏感肌は皮脂が少なく乾燥しやすい傾向にあるため、洗浄力の強いクレンジングや洗顔料を使うと、乾燥や赤みといったトラブルにつながります。
クレンジングは、潤いを守りながらメイクや汚れをやさしく落とせるミルクタイプやクリームタイプがおすすめです。シートタイプ(拭き取りタイプ)は摩擦が起きやすいので、使用する際は注意しましょう。
洗顔時は洗顔料をよく泡立て、泡で包むようにやさしく洗ってください。泡を転がすイメージで洗い、すすぎは35℃前後のぬるま湯を使いましょう。洗顔後は、清潔なタオルで押さえるように水分を拭き取ります。
洗顔後の肌は乾燥しやすいため、すぐに保湿ケアを行いましょう。まずは化粧水で水分を補給し、乳液やクリームで潤いをしっかりと閉じ込めます。普段は大丈夫でも、肌が敏感だとパッティングやコットンが刺激になりかねません。心配なときは、手のひらでやさしくなじませましょう。
スキンケアアイテムが肌に合わないときは、乗り換えも検討を。化粧水や乳液は、できるだけ保湿力の高いアイテムを選びましょう。特定の成分に反応しやすくなっている可能性があるため、シンプルな成分で構成されているとベストです。「パッチテスト済み」や「アレルギーテスト済み」の表記も参考に選んでみてください。
ファンデーションは、肌をカバーしてくれます。「負担になりそうだから避ける」と考える方もいるかもしれませんが、ぜひご自身に合うファンデーションを選び、使用してみてください。
まずは、保湿成分が配合されているかチェック。次に、刺激になりやすい成分が配合されていないか確認しましょう。紫外線カット機能付きのファンデーションを選べば、肌をカバーしながら紫外線対策にも役立ちます。
ファンデーションを塗る際は摩擦を避け、やさしく伸ばしましょう。
季節の変わり目や、疲れがたまっているときは、顔だけでなく体の肌も“敏感肌化”しやすくなります。腕や脚がかゆい、背中が粉をふく、そんな揺らぎを感じたら、ボディケアを見直すタイミング。紫外線対策・保湿・洗浄の3ステップで、全身の肌をやさしく整えていきましょう。
紫外線は乾燥やバリア機能の低下を招くため、毎日の日焼け止めが欠かせません。SPFやPAの数値が高いほど紫外線防御力は強くなりますが、肌への負担も増えるため、使用シーンや肌状態に合わせて選択しましょう。
紫外線防止成分の「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」は、それぞれ特徴が異なります。吸収剤は軽い使い心地で白浮きしにくい一方、敏感肌には刺激となる可能性も。散乱剤は肌にやさしい傾向にありますが、白浮きや重さを感じる人もいます。
また、お湯で落とせるタイプを選ぶと、洗浄時の肌負担を軽減できるでしょう。落ちにくいタイプは高い持続力が魅力ですが、きちんと落としきれないと肌トラブルの原因になりかねません。テスターで使用感を確認しつつ、使用後のケアも意識して選ぶのがポイントです。
熱すぎるお湯は必要な皮脂まで洗い流してしまい、乾燥や刺激を招く原因になります。お湯の温度は38~40℃程度のぬるめに設定し、長時間の入浴は避けましょう。乾燥対策として、保湿成分を含む入浴剤を取り入れてみてください。
体を洗う際はタオルで強く擦らず、手や柔らかいスポンジでやさしく洗います。洗浄力がマイルドな洗浄剤を選び、しっかり泡立てて泡で包み込むように洗うのがポイントです。洗浄後は、成分が肌に残らないよう十分にすすいでください。
敏感肌は潤いが逃げやすいため、油分でフタをする保湿ケアが欠かせません。ボディ用保湿アイテムには、クリーム・ジェル・ミルク・オイル・ローションと多様なタイプがあるため、乾燥具合や季節、好みに応じて選びましょう。
クリームは油分が多く、水分の蒸発を防ぐのに適しています。秋冬や、ひじ・ひざ・かかとといったゴワつきやすい部分におすすめです。ジェルやミルクはみずみずしく伸びがよいため、広範囲のケアに向いています。乾燥が気になる部位にはクリーム、全身にはミルクやジェル、ポイント使いにはオイルのように使い分けるのもよいでしょう。
ボディ用保湿アイテムは、肌のキメに沿ってやさしく伸ばすとなじみやすくなります。乾燥が強い部分には、たっぷりと塗りましょう。
見落としがちな頭皮も、敏感肌の影響を受けやすいパーツの一つ。シャンプー後にヒリつく、フケが増える、髪がパサつくといった“敏感肌化”のサインを感じたら、ヘアケアも見直してみてください。シャンプーや頭皮ケアローションを活用して、ベースから健やかな髪を目指しましょう。
シャンプーによる刺激で頭皮がヒリヒリしたり、かゆみ・フケ・乾燥感・赤みなどが現れたりしているなら、使用するアイテムの見直しを。頭皮が敏感なときは、洗浄力が穏やかな「アミノ酸系」や「ベタイン系」の洗浄成分を配合したシャンプーが適しています。刺激になりやすい添加物が入っていないかも確認しましょう。「無添加」の表示を鵜呑みにせず、どの成分が無添加なのかをチェックしてください。
フケやかゆみが気になる場合は、医薬部外品も選択肢になります。また、泡切れがよく、洗浄成分が頭皮に残りにくいアイテムを選ぶのも大切です。
乾燥やフケ、かゆみなどの頭皮トラブルが気になるときは、頭皮ケアローションを使用してみてください。洗髪後、髪と頭皮が軽く濡れている状態で使うと、なじみやすくなります。
まずはタオルで髪の水分をやさしく拭き取り、分け目を作ってローションを頭皮に直接塗布しましょう。スプレーやノズルタイプは分け目から、ミスト状なら手に取ってなじませても大丈夫です。塗布後は指の腹でやさしくマッサージしながらなじませ、頭皮全体に均一に広げてください。
ドライヤー前に使えば、熱による乾燥を防ぐ効果も期待できます。頭皮を乾かす際は、根元からしっかり乾かすのがポイントです。ただし、ドライヤーの熱を長時間当てるとかえって乾燥を招くため、髪の根本が立ち上がり、髪全体が8割程度乾いた状態で完了としましょう。
敏感肌や乾燥がセルフケアで改善しなかったり悪化したりするときは、早めに皮膚科を受診しましょう。思わぬ皮膚疾患が隠れているかもしれません。医師の診断により、肌状態に合った治療や適切なスキンケアのアドバイスが受けられます。自己流の対策で悪化させる前に、専門家の力を頼りましょう。
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