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【医師監修】風邪で関節痛が起こるのはなぜ?寝られず対処法が知りたいあなたへ、市販薬の選び方と注意点を解説

風邪薬・解熱鎮痛剤COLD MEDICINE
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2023/12/22

風邪により、なぜ関節痛が起こるのか。さまざまな理由がありますが主に「ウイルスや細菌と戦うための反応」といわれています。関節痛のみで熱はないパターンもありますが、いずれにせよ「痛くて寝られない」「ツライので治し方を知りたい」と思って調べている方も多いでしょう。痛みを和らげる方法として、痛み止めなどの市販薬の使用があります。ただ、連続服用にも注意点があります。選び方や対処法を一緒に確認していきましょう。

 

風邪で発熱…なぜ関節痛が起こるの?痛みのメカニズム

風邪を引くと、喉の痛みやくしゃみ、鼻水など、上気道(鼻からのどの奥までの部位)を中心に炎症による症状が現れます。発熱時の関節痛や筋肉痛は、インフルエンザにかかった際に生じるイメージがあるかもしれません。しかし、風邪により引き起こされる症状のひとつでもあります。風邪による、発熱時の関節の痛みのメカニズムをチェックしてみましょう。

体温を上げてウイルスや細菌と戦っているから

まず、風邪の原因となるウイルスや細菌が体内に入り込むと、体を守るために免疫細胞から「サイトカイン」と呼ばれる物質が分泌されます。サイトカインは免疫細胞を活性化する役割を担っています。サイトカインは血液に乗って脳の血管まで流れると「プロスタグランジン」という物質の産生を促進。プロスタグランジンは脳の体温調節中枢に働きかけて体温を上昇させることで体がウイルスや細菌を攻撃するのをサポートするのです。
一方で、プロスタグランジンは「ブラジキニン」という痛みを引き起こす物質の働きを強める作用もあります。その結果、関節痛や筋肉痛などの症状を引き起こすと考えられています。

熱なしの風邪で痛みが起こる場合もあり

風邪による関節痛や筋肉痛を生じながら、発熱が生じない場合もあります。プロスタグランジンには体温を上げる機能を備えていますが、痛みの発生とタイミングがズレるケースも珍しくありません。あとから発熱する場合もあるのです。
ただ、もし関節痛が先に出て、しばらく経っても発熱しない場合や関節痛のみがなかなか改善しない場合は、風邪ではないかもしれません。関節痛を伴う病気や症状は複数あるため、不安な場合は速やかに診察を受けましょう。

 

風邪による関節痛や筋肉痛を和らげるセルフケア方法

風邪で関節痛が起こるのはなぜ?

関節痛や筋肉痛があまりにつらいときは、医療機関を受診するのが一番です。しかし「受診するほどの感覚ではない」「少し様子をみたい」といった場合もあるかもしれません。熱がそこまで高くない、軽い関節痛などの場合は、自宅でできる対処法にも注目してみましょう。

寝られないときは痛み止めの服用を検討

関節痛や筋肉痛がひどく寝られないときは、思い切って痛み止めや風邪の諸症状に効く市販薬を服用するのも手です。風邪を回復させるには十分な睡眠を取って体を休めることが大切です。関節痛で眠れないときは、一時的にでも痛みを緩和し、十分に睡眠がとれる環境をつくってあげてください。そして、朝になっても強い関節痛が続くときは医療機関を受診しましょう。

長湯&湯冷めを避け、ぬるま湯で入浴する

発熱時のお風呂は、NGなイメージがある方も多いかもしれません。しかし、身体を清潔に保ち、心身ともにくつろぐためには入浴が効果的です。とくに、湯船にゆったりつかって血行をよくすると関節痛や筋肉痛が緩和するケースがあります。
ただし、熱すぎないぬるめのお湯に設定し、長湯と湯冷めはしないよう注意してください。また、高熱のときや関節痛がひどいときなどは、無理に入浴してはいけません。入浴後は脱水を避けるため、しっかりと水分補給するよう努めましょう。

マッサージは避け、とにかく安静にする

風邪を引いているときは、安静にするのが何よりの薬です。肩や背中が張っていると感じると、マッサージを受けたくなってしまうかもしれません。マッサージは筋肉のコリをほぐしてくれるだけでなく、血行が改善して体が温まるため風邪の回復によい効果もあります。
一方、マッサージの影響で筋膜や筋肉の線維にダメージが生じると炎症が生じてさらに症状が悪化することがあります。特にプロスタグランジンの影響で筋肉痛が生じている風邪のときは、できるだけ筋肉を安静にすることが大切です。筋肉痛を少しでも和らげたいときは、軽めのストレッチに留めましょう。

 

風邪の関節痛や筋肉痛に効く市販薬の選び方&注意点

関節痛や筋肉痛のセルフケアと並行して、頼りたいのが風邪の症状緩和が期待できる市販薬です。かぜ薬とひと口にいっても、含まれる成分や対応する症状もさまざまなため、どれを選べばいいか迷ってしまうでしょう。加えて、症状を悪化させないためには、服用のポイントも心得ておく必要があります。風邪による関節痛・筋肉痛に効く市販薬の選び方と、服用の注意点をみていきましょう。

解熱鎮痛には「アセトアミノフェン」や「ロキソプロフェン」

風邪に効く市販薬を選ぶときは、症状に適したタイプを選ぶのが大切です。いわゆる総合かぜ薬には、喉の痛みやせき、頭痛など、あらゆる症状に応じた成分が含まれています。とくに、発熱時の関節痛や筋肉痛といった痛みにお悩みなら、以下の解熱鎮痛成分が含まれる市販薬を選ぶとよいでしょう。いずれも関節痛や筋肉痛の原因となっているプロスタグランジンの産生や働きを抑える働きがあります。
ただし、風邪の原因が分からない場合や他のお薬を内服中の場合はは安全に内服できるアセトアミノフェンを選ぶのがおすすめです。

主な解熱鎮痛成分

  • ・イブプロフェン…のどの痛みを抑え、熱を下げる
  • ・アセトアミノフェン…痛みを抑え、熱を下げる
  • ・ロキソプロフェン…炎症を鎮めて、ハレや発赤、痛みなどの症状を抑える

風邪の引き始め&ふしぶしの痛みには漢方薬

風邪の引き始めなら、漢方薬を試してみるのも一案です。漢方処方である葛根湯は、体を温める効果が期待できるため風邪の引き始めによいとされています。また、発熱や悪寒、関節痛などの痛みなどの風邪症状があるときは麻黄湯がおすすめです。漢方薬は粒状が多いため、飲みにくい印象を抱く方も多いでしょう。しかし、なかには液体や錠剤タイプもあるため、好みに合わせて検討してみてください。

服用はいつまで?「5~6回で受診を検討」

風邪による関節痛や筋肉痛が軽減されないからといって、いつまでも市販薬の服用を続けてはいけません。説明書をみると、以下の旨の注意書きがあるはずです。「5~6回服用しても症状がよくならない場合は服用を中止し、医師、薬剤師又は登録販売者に相談してください」
軽度な風邪であれば、通常2~3日程度で改善が見込めます。症状が長引くようなら、自己判断で服薬を続けずに医療機関を受診しましょう。

 
風邪の関節痛がつらくても、熱を無理に下げるのはNG

風邪で発熱すると、無理に熱を下げようとしてしまう方も多いのではないでしょうか?しかし、身体が熱を発するのは、ウイルスや細菌と戦うためです。風邪を長引かせないためにも、むやみに熱を下げようとするのは避けましょう。
「とにかく効率的な治し方を実践したい」と思うなら、まず市販薬を併用しつつ生活習慣を整えてみてください。あまりに関節痛がつらいなら、できるだけ早く医療機関を受診したり薬剤師に相談してみるとよいでしょう。

監修医師からアドバイス

関節痛や筋肉痛は風邪の症状の一つです。身体がウイルスや細菌などと戦うときの反応とされていますが、発症して2~3日目をピークとして7~10日ほどで自然に回復していくケースが多いでしょう。
痛みがつらいときは、市販の鎮痛薬を使用することもできますが3~5日ほど経過しても改善しない場合は軽度な風邪ではない可能性があります。安易にセルフケアを続けていると重症化することもあるため、早めに医療機関を受診するようにしましょう。
また、関節の痛みを繰り返す場合は別の病気の可能性があります。倦怠感などを伴うと風邪と間違われることもありますが、特に関節の痛みが目立つ場合は一度医療機関を受診することをおすすめします。

  • 成田

    監修医師成田 亜希子

    2011年医師免許取得。初期臨床研修を経て総合診療医として幅広い分野の治療に携わる。
    臨床医として勤務しながら、行政機関での勤務経験もあり地域の健康課題にアプローチした健康寿命延伸、感染症対策などの医療行政にも携わってきた。 国立保健医療科学院、結核研究所での研鑽も積む。 現在、医療法人ウェルパートナー主任医師。