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【医師が回答】花粉対策みんなは何してる?もっと効果的な方法はある?アンケートをもとに医師がアドバイス

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2024/02/02

花粉症は花粉に対してアレルギー反応が生じることでくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのつらい症状を引き起こす病気です。日本で多く見られるスギ花粉による花粉症は2~5月頃に症状が強くなりますが、適切な対策をすることで症状を抑えることができます。ハピネスダイレクト会員を対象としたアンケート結果をもとに、正しい花粉対策や注意点について、医師が解説します。

 

どうして、日本人は花粉症になるの?

花粉症は日本ではよく見られる病気であり、環境省によれば花粉症の有病率は42.5%とのこと。有病率は年々上昇しています。特に春に飛散するスギ花粉による花粉症の有病率は38.8%と高く、多くの人がつらい症状に悩まされていることが分かります。
花粉症の対策方法を知る前に、まずはどのようなメカニズムで花粉症を発症するのか詳しく見てみましょう。

参照:花粉症環境保健 マニュアル 2022/環境省

花粉症の発症メカニズムとは

花粉症は、スギなどの植物の花粉に対して免疫の力が過剰に働くために発症する病気です。本来、免疫とは私たちの体内に入り込んだウイルスや細菌などの異物を排除するために備わっている機能です。花粉は身体に大きな害になることはない物質ですが、花粉を異物と判断して排除しようとする過剰な免疫反応が生じると、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が引き起こされます。
具体的には、花粉が鼻や口から体の中に入り込むと抗体と呼ばれるタンパク質が作られるようになります。抗体が蓄積された状態で、再び花粉が侵入し抗体と反応すると、花粉を排除しようと、さまざまな症状が現れるようになるのです。

花粉症はいつ発症する?

花粉症は花粉が体内に入り込んですぐに発症する病気ではありません。長年花粉を吸いこんでいても発症しないケースもあり、花粉に対する抗体が作られ一定量に達すると発症します。また、抗体が作られたからといってすぐに発症するわけでもなく、実際に症状が出始めるまでの期間には個人差があります。
花粉症の発症時期は、花粉の飛散量や体質などの影響を受けやすいと考えられていますが、子どもでも花粉症を発症するケースが増えているのが現状です。

花粉対策みんなは何してる?
引用:花粉症環境保健 マニュアル 2022/環境省
 

花粉症にはどんな対策が必要?重要?アンケート結果から読み解く!

花粉症は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ、涙、皮膚のかゆみなど多くの症状を引き起こします。症状が強くなると睡眠が妨げられて日中の眠気や集中力低下が生じたり、外出ができなくなったりするなど日常生活に支障を来すケースも少なくありません。
花粉症のつらい症状に悩まされている人はどのような対策を行っているのでしょうか?
2023年12月にハピネスダイレクト会員134名から回答を得たアンケート結果から、見てみましょう。

ハピネスダイレクト会員が行っている花粉対策とは

20~80代の、花粉症で苦しむハピネスダイレクト会員の男女134名に対して、実施している花粉対策について聞いてみました。
最も多く行われている花粉対策は「マスクをする」ことで、全体の81.3%の会員が実施していることが分かります。次いで多い対策方法は、「目薬をさす」61.9%、「ヨーグルトや発酵食品を食べる」49.3%、「薬を飲む」43.3%、「洗濯物の部屋干し」40.3%という結果でした。

花粉対策みんなは何してる?

ハピネスダイレクト会員の花粉対策は正しい?

ハピネスダイレクト会員のみなさんは、それぞれ工夫をして花粉対策をしていることがうかがえます。では、みなさんが実施している花粉対策は正しい対策方法なのか医学的に分析してみましょう。

花粉対策の基本は花粉を取り込まない

花粉症の症状は、原因となる花粉を鼻や口から吸いこむと現れるようになります。つまり、花粉症の症状を抑えるには花粉を取り込まないことが大切です。
今回のアンケートで最も多かった「マスクをする」は、花粉を取り込まないための重要な対策方法のひとつです。マスクのタイプにもよりますが、マスクを着用すると花粉の取り込みを70~80%程度減少させる効果があるため、花粉が多く飛散する時期は外出時のマスク着用が推奨されています。
目のかゆみや涙目などの症状が強い人はアンケート結果にある「メガネをかける」も花粉対策になりますが、通常の視力矯正用のメガネではなく花粉の侵入を防ぐ防護カバー付きのものがおすすめです。
その他、「洗濯物部屋干し」、「こまめな掃除」、「空気清浄機」も室内に花粉を取り込まない対策となります。室内の換気をするときも、窓は全開にせず短時間で済ませましょう。

正常な免疫機能をキープする

花粉症は花粉に対する過剰な免疫の働きによって引き起こされる病気のため、免疫の機能を正常にキープすると花粉症の症状を抑えられるとされています。
今回のアンケート結果にある「適度な運動や睡眠」といった規則正しい生活習慣は正常な免疫機能のキープに有用であるとされており、花粉対策につながるでしょう。
また、私たちの免疫を担う細胞の多くは腸内に存在するため、腸内環境が悪化すると免疫機能に異常が生じやすいとされています。腸内環境の悪化は様々な要因がありますが、今回のアンケート結果にある「ヨーグルトや発酵食品を食べる」ことは善玉菌を増やすため腸内環境改善に有用です。
食べ物への注意は花粉対策と関係がないように思えるかも知れません。しかし、体の内側から対策するためにも腸内の善玉菌を増やすヨーグルトや発酵食品などのほか、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維が含まれた食品を積極的に摂りましょう。

適切な治療をする

花粉が飛散する時期は、どんなに熱心な対策をしても花粉を完全には除去できません。
軽症な人は上述した花粉対策の徹底で症状を抑えられる可能性もありますが、対策をしても症状がある人は注意が必要です。
花粉症の症状は日常生活に支障を及ぼすことがあるため、放置せずに適切な治療を受ける必要があります。
今回のアンケートでは「目薬をさす」、「薬を飲む」、「病院に行く」という対策を実施している人が多いと分かりました。市販の目薬をさしたり薬を飲んだりすれば、花粉症の症状を和らげますが、市販薬を使用しても症状が改善しない場合は病院を受診しましょう。
毎年花粉症のつらい症状に悩まされる人は、花粉の飛散が始まる前からの治療を始めるケースもあります。つらい症状に悩まされたくない場合は花粉が飛散する1~2週間前から治療開始を検討してください。

 

みんなはどんな花粉対策をしている?アンケート結果から「いいアイデア」を紹介

花粉対策みんなは何してる?

今回実施したハピネスダイレクト会員を対象としたアンケートでは、みなさんがさまざまな花粉対策をしていることが分かりました。
割合は少なかったものの、医学的におすすめできる花粉対策をご紹介します。

外出後は花粉を払い落す!

自由記載のアンケート結果で多かった花粉対策として医学的に有用なのは、外出後に花粉を払い落すことです。
上述したように室内に花粉を持ち込まないことは重要な花粉対策のひとつです。外出中は衣類に花粉が付着するため、室内に入る前に衣類を手ではたいたり、ブラシをかけたりして花粉を払い落とすようにしましょう。花粉が付着しにくくなる花粉ガードスプレーなどを活用するのもひとつの方法ですね。また、花粉はウールなどのごわごわした肌触りの生地に付着しやすいため、綿やポリエステルなどのつるっとした素材のものを選ぶとよいでしょう。

うがいやシャワー

アンケートでは、「外出後にうがいやシャワーをする」という回答も見られました。うがいやシャワーは室内に花粉を持ち込まない対策として有用です。特にうがいは短時間で手軽にできるため、花粉症の症状に悩まされている人は欠かさず行ってください。
シャワーは全身の花粉を洗い流すため花粉対策におすすめです。時間のゆとりがない場合は顔を軽く洗うだけでも顔や目に付着した花粉を洗い流して症状を抑えられます。
また、アンケートでは「鼻うがいをする」との回答もありました。鼻うがいは鼻の奥に入り込んだ花粉を除去する効果がありますが、水道水で行うと鼻やのどの粘膜にダメージを与える可能性があります。鼻うがいをするときは、市販の洗浄液か生理食塩水(0.9%濃度の食塩水)を使用して下さい。

帽子をかぶる

今回のアンケートでは134名の中で1名だけ「帽子をかぶる」と回答しました。髪の毛は思いのほか花粉が付着しやすい部位です。帽子をかぶると髪の毛への花粉の付着を抑えることができるため、花粉の飛散量が多い日はマスクやメガネだけでなく帽子もかぶるようにするとよいでしょう。
室内に入るときは、衣類と同様に帽子も付着した花粉を払い落とし、余裕があればシャワーを浴びて花粉を洗い流すのがおすすめです。

 
花粉対策をより効果的におこなうために

これから本格的にスギ花粉が飛散する時期になります。花粉症はくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどのつらい症状を引き起こしますが、正しい対策をすれば症状を抑えることができます。
花粉対策の基本は、花粉を取り込まないこと・正常な免疫機能をキープすること・適切な治療を行うことです。今回ご紹介した対策方法をぜひ試してください。
また、症状が強く外出や通常の生活ができない場合には花粉症を治すための「減感作療法」という治療を受けることができます。また、2019年には通常の治療で症状を抑えることができない重症な花粉症の人に使用できる注射も保険適応となっています。ひどい症状に悩まされている人は、自己流の対策だけではなく医師に相談して適切な治療を受けましょう。

 
記事を執筆してくれた成田先生から花粉対策3つのアドバイス

・花粉を取り込まない!
 マスクやメガネ、帽子の着用
 帰宅時は衣類に付着した花粉を払い落とす、うがいをする、シャワーを浴びる

・正常な免疫機能のキープ!
 睡眠や運動などの生活習慣を整える
 食事にも注意を払う

・適切な治療をする!
 つらい症状があるときは緩和するための薬を使用する
 毎年花粉症になる人は花粉が飛散する前から治療を開始する
 症状が強い人は減感作療法などの治療をするか医師に相談する

  • 成田

    監修医師成田 亜希子

    2011年医師免許取得。初期臨床研修を経て総合診療医として幅広い分野の治療に携わる。
    臨床医として勤務しながら、行政機関での勤務経験もあり地域の健康課題にアプローチした健康寿命延伸、感染症対策などの医療行政にも携わってきた。 国立保健医療科学院、結核研究所での研鑽も積む。 現在、医療法人ウェルパートナー主任医師。