お酒のあとに「しじみ」の味噌汁で体を休める人は多いのではないでしょうか。しじみのエキスが溶け込んだ汁は、じんわりと体を労わってくれます。
なかには、“小さなしじみの身は、取るのが面倒”といった理由で、身を食べない人もいるようです。しかし、しじみの身には多くの栄養がまだまだ残っています。
しじみの栄養を余すことなく頂くためにも、正しい砂抜き方法をマスターしましょう。
また、良いことづくしの冷凍保存についてや、しじみの味噌汁以外のレシピも紹介するので参考にしてみてください。
しじみの身は捨てないで!
しじみの身は食べていますか?しじみは出汁(エキス)だけでなく、身にも栄養がたっぷりと残っています。
しじみには、カリウム・カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛などのミネラルが含まれていますが、これらは水には溶け出しにくいのです。
そのため、身を捨てることはこれらの有用成分を捨ててしまっていることになります。
一方で、しじみ料理を食べたときに、砂のジャリッとした食感があると、残念な気持ちになりますよね。
なかにはこれが理由で、「しじみの汁だけ飲んで、身は食べない」という人もいるようです。正しいしじみの砂抜き方法をマスターして、身の栄養も無駄なく食べましょう。
失敗知らず!しじみの正しい砂抜き方法とは?

しじみの砂抜きは、難しいイメージが強いかもしれません。そんな方も、この砂抜き方法なら確実に砂を抜くことができます。
しじみの砂抜き方法
【用意するもの】
■しじみ
■ボウル
■ボウルに入る大きさのザル
■0.3%の塩水(水1リットルあたり、塩3g)
【手順】
①ボウルの中にザルを置き、しじみが重ならないように並べます。
②しじみが、浸るように塩水を注ぎます。
③新聞紙などをかぶせて、常温で3~5時間放置したら完了です。
④しじみをザルごと取り出して水洗いしてから、調理しましょう。
【ポイント】
●吐いた砂は、ボウルの底に沈みます。ザルを使って底から離すことで、吐き出した砂を再び吸い込むことを防ぐことができます。
●夏場など気温が高い場合は、冷蔵庫に入れましょう。
●放置の目安時間は、夏場:3~4時間、冬場は4~5時間になります。
●新聞紙をかぶせるのは、しじみが吐く水で周りが濡れるのを防ぐためです。“暗くするため”という説もありましたが、明るさの違いによって砂を吐く・吐かないに大差はありません。
しじみは冷凍保存がおすすめな理由と冷凍保存の方法とは?
「しじみは鮮度が命。冷凍保存なんてもったいない!」そんな声が聞こえてきそうですが、しじみは冷凍保存がおすすめです。
しじみは冷凍がおすすめな理由
しじみを冷凍保存するメリットを知れば、“生ではなくあえて冷凍しよう”と思うかもしれません。では、しじみを冷凍するメリットをお伝えしましょう。
■しじみは冷凍するとうまみが急増!
しじみを冷凍すると、細胞のなかにある繊維が壊れ、なかから酵素が出てきます。その酵素がタンパク質を分解して“うまみ成分”を作り出してくれるのです。そのため、うまみがアップすると考えられます。
■長期保存ができる
生のしじみの保存目安は、長めに見ても冷蔵庫でおよそ1週間ほどです。
冷凍保存したしじみの保存目安は、およそ3か月になります。冷蔵庫の奥で腐らせてしまうことが減って、節約にもなりそうです。
■時短になる
砂抜き済みなので、使いたいときにすぐに使うことができます。凍ったまま、加熱調理に使いましょう。
しじみの冷凍保存の方法
①砂抜きしたしじみを、1回分ずつ冷凍用保存袋に入れます。
②①の空気を抜いて、袋の口を閉めます。
③冷凍庫に入れて、一晩以上冷凍したら完了です。
使用する際は、解凍せずに凍ったまま使いましょう。茹でる場合や蒸したりする場合は、高温のところに、凍ったままのしじみを入れるのが、おいしく調理するポイントです。
しじみの味噌汁以外のレシピ
お酒好きな人におすすめしたい「しじみ」。お酒の後に飲むしじみの味噌汁は格別ですよね。一方で、「味噌汁以外のレパートリーがない」という声も多く耳にします。
そこで、今回は、お酒のおつまみにピッタリの「しじみのアヒージョ」、お酒のシメにおすすめの「しじみのラーメン」、洋風で楽しむ「しじみのミルクスープ」をご紹介します。
しじみのアヒージョ
まずご紹介するレシピは、キャンプ料理でも人気の「アヒージョ」をしじみでアレンジしてみました。
【材料】(2人分)
■冷凍保存したしじみ(殻付き) 200g
■お好みのキノコ 適量
■ブロッコリー 1/4個(約100g)
■ミニトマト 6個
■冷凍保存したしじみ(殻付き) 200g
■オリーブオイル 200ml
■ニンニク 1片
■鷹の爪 輪切り ひとつまみ
■塩 小さじ1
【作り方】
①キノコは食べやすい大きさに、ブロッコリーは一房ずつ分けます。ミニトマトはヘタを取っておきましょう。
②小鍋にみじん切りにしたニンニクとオリーブオイル・鷹の爪を入れ、中火にかけます。
③オリーブオイルが沸騰してきたところに、冷凍しじみと1)・塩を入れ蓋をしましょう。
④しじみの殻が開いたら火を止め、3分ほど蒸らしたら完成です。
しじみの塩ラーメン
次にご紹介するレシピは、インスタント麺で簡単!なのに本格的な味わいの「しじみの塩ラーメン」です。
【材料】(2人分)
■冷凍保存したしじみ(殻付き) 300g
■インスタント塩ラーメン(市販品) 2つ
■水 インスタントラーメンに記載のある分量
<トッピング>
■ねぎ 適量
■メンマ 適量
■なると 適量
■のり 適量
【作り方】
①鍋に水を入れ、強火にかけて沸騰したら、冷凍しじみを入れます。
②アクを取り除き、麺を加え、インスタント麺の指定時間、煮ましょう。
③火を止めて、スープの素を加え混ぜます。
④器に盛り付け、トッピングを飾ったら完成です。
しじみのミルクスープ(白菜・しめじ入り)
最後にご紹介するレシピは、体が温まる「しじみのミルクスープ」です。
【材料】(2人分)
■冷凍保存したしじみ(殻付き) 150g
■白菜 1枚(約85g)
■しめじ 1/2パック(約50g)
■ニンニク 1片
■バター 10g
■牛乳 400ml
■片栗粉 大さじ1(大さじ1の牛乳で溶く)
■水 100ml
■塩 3g
【作り方】
①白菜はざく切りに、しめじは、石づきを取って小房に分けます。
②鍋にみじん切りにしたニンニクとバターを入れて弱火にかけ、1)を加え炒めましょう。
③バターが全体に回ったら、冷凍しじみを加え、強火で1分弱炒めます。
④3)に水と牛乳を加えて、中火で3~4分煮ましょう。
⑤牛乳で溶いた片栗粉を加え、良く混ぜながら1分程度加熱してとろみをつけます。
⑥塩で味を整えたら完成です。
イキイキとした毎日を
しじみの小さな身には、多くの栄養素がギューッと詰まっています。料理で使った際は、汁だけでなく身もおいしく食べて栄養素を余すことなく頂きましょう。
難しいイメージのあるしじみの砂抜きも、やってみると意外と簡単です。また、しじみは冷凍保存することで、旨味がアップして、料理の時短にもなります。王道の味噌汁だけでなく、いろいろな料理に使って楽しみましょう。
とはいえ、忙しい現代人は、しじみ料理を作るのが難しいという方も多いですよね。そんな方は、しじみに含まれる栄養素が凝縮されたドリンクで栄養補給するのもおすすめです。しじみパワーで毎日イキイキと過ごしましょう。
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