「ひどい花粉症」の症状とは?
花粉症とは、スギやヒノキといった植物の花粉が原因となるアレルギー症状の一つです。
花粉症の症状は、外気にさらされている鼻と目にあらわれやすく、くしゃみや鼻水・鼻づまり、目のかゆみや充血などがみられます。
場合によっては、喉の違和感や微熱、全身の倦怠感を引き起こすケースもあるため、風邪やほかの病気と混同しやすいのです。
また、花粉症は医療用語で「季節性アレルギー性鼻炎」と呼ばれています。重症化すると、鼻の諸症状がひどい状態になる人も少なくありません。
いわゆる「ひどい花粉症」かどうかは、くしゃみと鼻水、そして鼻づまりの度合いによって決まるといえます。
花粉症で鼻に症状が出やすいと感じている方は、各タイプの症状をチェックしておきましょう。
くしゃみ・鼻水がひどいタイプ
花粉症による鼻の症状がひどくなると、一日のうちに何度もくしゃみをしたり、鼻をかんだりする方も多いのではないでしょうか。
くしゃみや鼻をかむ回数こそ、ひどい花粉症と判断する目安といえます。
一日のうちで5~10回程度の症状が見られる程度であれば、軽症もしくは中等症のうちと判断できるでしょう。
しかし、一日に10回以上ないし20回以上、くしゃみや鼻水が出る場合は、ひどいタイプにあたるといえるため要注意です。
鼻づまりがひどいタイプ
花粉症の鼻症状のなかで、くしゃみや鼻水より、鼻づまりがひどい方もいるでしょう。
鼻づまりの程度も、ひどい花粉症と判断する目安の一つです。鼻が詰まっている程度なら、まだ軽症といえます。
一方、口呼吸をする時間が多少なりともあれば、中等症以上です。
さらに、鼻が完全に詰まってしまっているなら、重症度は最も高いと判断できます。
口呼吸が中心になっている方は、医療機関の診察を検討してみてください。
花粉症がひどくなる条件まとめ
花粉の量が多くなり、ひどい花粉症を招きやすいといわれているのは、一日のうちで午前中から午後にかけてと夕方の2回です。
花粉が木々を離れて飛び始めるタイミングと、気温の低下による、上空の花粉の落下に原因はあると考えられています。
また、スギ花粉を例にとると、天候による違いもあるため覚えておきましょう。
- ● 晴れ・気温の高い日
- ● 空気が乾燥し、風の強い日
- ● 雨上がりの翌日
上記以外にも、花粉症の程度は植物に加え、各方面の条件によって変わります。
曇りの日とはいえ、まったく飛んでいないわけではありません。
次に、ひどい花粉症を引き起こす条件について、より詳しくみてみましょう。
花粉症が最もひどいといわれるのは起床時
「朝の起き抜けと同時に、くしゃみや鼻水が止まらなくてつらい…」そんな花粉症の方は、少なくないのではないでしょうか。
花粉症がひどいと感じるタイミングは、起床時と記すデータもあるくらいです。起床時に起こる鼻の諸症状を「モーニングアタック」と呼びます。
目覚めの悪さに加え、化粧ノリの悪さやミスの増加を感じる方もいるでしょう。
朝に症状がひどくなる主な原因は、自律神経に関係しているといわれています。
起床時は副交感神経系から交感神経優位に切り替わるため、バランスを崩しやすくなり、鼻が過敏になるのです。
加えて、夜の間に床へ落ちた花粉を吸い込んだり、ふとんをたたむときに花粉症の原因であるアレルゲンが舞ったりするのも原因と数えられています。
花粉は夜もなくならない!就寝時のひどい症状
「夜、眠りにつく前に症状がぶり返す…」そんな方は、案外少なくないでしょう。
鼻づまりがひどくなかなか寝付けず、睡眠不足によって翌日の眠気やだるさを引き起こすと、おのずと日常生活に支障をきたしてしまうでしょう。
夜のひどい花粉症は、日中の症状を併発する悪循環の元ともいえます。
花粉のピークは朝・夕の2回ですが、夜になると飛ばなくなるわけではありません。
気温の低下のみならず、人の動きによって地面や床に落ちた花粉が再び舞うのです。
また、アレルギー性鼻炎は時間差で症状があらわれるケースもあります。
花粉症のアレルゲンを吸い込んでから数十分以内に起こるほか、10時間ほどあと、つまり夜間に症状がみられる場合もあると覚えておきましょう。
くしゃみや鼻水のひどくなりやすいお風呂上がり
「お風呂上がりにくしゃみを連発してしまう…」と、入浴後の症状に悩まされる人も多くいます。
入浴すると日中に付着した花粉を洗い流せて、リフレッシュできるでしょう。ただし、お風呂上がりは、くしゃみがひどくなりやすいのです。
入浴をすると、副交感神経が優位になる傾向にあるのをご存じでしょうか。副交感神経優位の状態は、くしゃみや鼻水を引き起こしやすくなるといわれています。
さらに、お風呂上がりは寒暖差によって、アレルギー症状が出やすいのです。
また、バスマットや寝巻に付着した花粉により、症状が引き起こされているのかもしれません。
花粉症がひどくなる前にやっておきたいケア
医療機関で自分にあった花粉症治療を受けられると、約5割の人が花粉症を意識せず過ごせるともいわれています。
ただし、花粉症の悪化を食い止めるには、日々のセルフケアが欠かせません。続いて、花粉症をひどくさせないための対策や注意点をチェックしましょう。
基本のセルフケアは「花粉から身を守る」一択!
花粉を完全に予防するのはむずかしいですが、基本の対策として「花粉を付着させないための行動」を意識しましょう。
目と鼻からアレルゲンが侵入するのを防ぐために、外出時はマスクやメガネを必ず着用してください。
飛散量の多い日には外出を控えるとともに、屋内では窓をしっかり閉めて花粉の室内への侵入をブロックしましょう。花粉の飛散情報は、日本気象協会のHPでチェックできるため、ぜひ活用してみてください。
また、やむを得ず外出した場合は、家に入る前に衣服や髪に付着した花粉をよく払いましょう。
払うだけで除去しきれるわけではないため、掃除機や空気清浄機を活用して花粉軽減に努めてみてください。
また、外出時には花粉がつきやすい素材の衣服を控えるのも有効です。毛の長いウールやアクリル素材は、花粉が絡みやすいため注意しましょう。
食事・アルコール・タバコなど生活習慣の見直し
花粉を付着させない行動とともに、健康維持にかかわる生活習慣を見直してみてください。
まず、タバコやアルコールは花粉症の症状を悪化させる一因のため、なるべく控えましょう。花粉症によるアレルギー症状は、鼻の粘膜をいかに守るかにかかっているともいえます。
タバコ・アルコールはともに鼻の粘膜を刺激し、鼻の諸症状が悪化しかねません。
また、食事では、意識的に乳酸菌を摂取するよう努めてみてください。乳酸菌は健康的な身体づくりにに貢献してくれるといわれています。
乳酸菌をサポートする食物繊維も取り入れつつ、バランスのよい食事を目指しましょう。
ただし、スパイスなど刺激の強い食べ物は、症状を悪化させるともいわれるため控えるのが賢明です。
お風呂上がりのひどい症状は入浴法で先手ケア
花粉の付着防止や生活習慣の見直しで、ずいぶんと花粉の悪化は防げるでしょう。
しかし、お風呂上がりのひどいくしゃみは、どう対策すればよいのかと感じるかもしれません。副交感神経優位によって起こる入浴後の症状悪化は、入浴方法の工夫がカギといえます。
くしゃみは副交感神経優位のときに起こりやすいからといって、熱いシャワーを浴びたり湯船に浸かったり、交感神経を優位にすればよいわけではありません。熱いお湯がかえってストレスとなり、アレルギー症状が悪化してしまう場合もあります。
入浴時に心がけたいのは、お湯と水を交互に浴びる方法です。副交感神経・交感神経どちらに傾くわけでなく、自律神経が整いやすくなります。最後は水で終わると、お風呂上がりの寒暖差を抑えられて、肌の保温効果もアップするでしょう。
ひどい花粉症は、
まずセルフケアの徹底で対策を
花粉症はひどくなると、くしゃみや鼻水、鼻づまりの悪化を招きます。
1日のうちで朝夕の2回をはじめ、朝の起床時や夜の就寝前、副交感神経優位になりやすいお風呂上がりは、とくにひどい症状に悩まされやすいタイミングです。
つらい花粉症をひどくさせないためには、セルフケアの徹底が基本です。メガネやマスクなど基本の装備はもちろん、衣服の選択や玄関先で花粉を徹底的に払って対策しましょう。
また、タバコやアルコールを控え、バランスのよい食事をとるのも欠かせません。お風呂上がりの症状悪化を防ぎたいなら、お湯と水を交互に浴びる入浴法を試してみてください。
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