管理栄養士ライター高村恵美
12年間管理栄養士として病院などに勤務。家族にいつでも"おかえり"が言えるようライターへ転身後は、忙しいひと・働くひとに寄り添うレシピの提供や、健康コラムを数多く執筆。
自分も同じ立場だからこそ「仕事と家庭の両立に悩む女性を応援したい」気持ちが高まり、悩めるママに向けたコラム執筆も行っている。
マスクによる肌トラブルは、マスク内の高温多湿によるムレや、マスクと肌との摩擦が原因で引き起こされます。シルクマスクに使用されるシルク素材は、通気性・保温性・吸湿性・放湿性に優れ、なめらかな肌触りで肌へのストレスが少ないため、肌悩みがある方におすすめのマスクです。飛沫やウイルス飛沫をブロックする効果を高めるため、気になる方は不織布マスクとの合わせワザを取り入れ、肌悩みを軽減させてみませんか。
シルク(絹)とは、蛾の幼虫である蚕(カイコ)が繭(まゆ)を作るために口から吐き出した天然繊維です。蚕がサナギから蛾へと成長する過程において、外敵から自分の身を守るためのシェルターとして繭を作ります。人間は、繭(まゆ)から繭糸(まゆいと)をほぐし、引き揃えて生糸を作りシルク繊維として利用しているのです。
シルクはほかの素材とは一味違った風合いや肌触り・光沢を併せ持つ衣料素材として活用されています。具体的なシルクの特徴は以下の6つです。
シルクの美しい光沢の秘密は、三角形の繊維の断面にあります。光が当たるとその光が乱反射して、パールのような上品な光沢を放つのです。エレガントな装いにピッタリ。
シルクは「通気性」「保温性」「吸湿・放湿性」の3拍子がそろった機能性バツグンな素材です。
シルクの繊維は、小さな穴が無数にある「多孔質構造」をしています。そのため通気性がよく、この穴に含まれる空気が断熱材の役割をして暖かさを保ってくれるのです。また、優れた吸湿性と放湿性で適度な湿度をキープします。“夏は涼しく、冬は暖かく”季節を問わず快適に使える素材です。
シルクは20種類ほどのアミノ酸が規則的に結合した「タンパク質」でできています。私たちの肌と似た構造をしているため、肌馴染みがよく、肌へのストレスが少ない素材です。
シルクは静電気が起きにくい素材です。静電気のおもな原因として「乾燥」がありますが、シルクは吸湿性と放湿性を兼ね揃えており、適度な水分を保持しています。静電気が起きにくいので、乾燥しやすい冬にも重宝する素材です。
シルクは紫外線を吸収する性質があるため、シルクをまとうことで強い日差しの紫外線が肌に到達するのを防いでお肌を守ってくれます。
シルクは摩擦に弱いという欠点もあります。洗濯機は使用せず、優しく手洗いする手間が必要です。
シルクマスクのおもな効果は、以下のとおりです。
シルクマスクと不織布マスクでは、飛沫やウイルス飛沫をブロックする効果に差があり、シルクマスクは不織布マスクに比べて、異物の侵入防止効果が劣ります。
不織布マスクは、フィルター部分に飛沫を高確率でブロックする機能を備えていますが、シルクマスクはフィルターが無く、通気性がよいため異物のブロック効果が劣るのです。また、シルクマスクはウイルス飛沫を防ぐ効果は期待できません。
不織布マスクは使い捨てですが、シルクマスクは洗って繰り返し使えます。ただし、摩擦に弱いため手洗いが必要です。丁寧に扱えば長持ちするでしょう。まめにお手入れをすれば、シルクマスクのほうが不織布マスクよりも経済的になるかもしれません。
不織布マスクは紫外線をカットする効果は期待できません。一方で、シルクマスクは紫外線防止効果があるので、強い紫外線からお肌を守ってくれます。
「シルクマスクが気になるけど、ウイルスの飛沫のブロック効果がないのはちょっと…」という方は、不織布マスクにシルクのインナーマスクを組み合わせた使い方がおすすめです。シルクマスクの欠点を不織布マスクが補ってくれます。
肌触りが滑らかなシルクのインナーマスクを不織布マスクと顔の間に挟めることで、肌の摩擦・蒸れ・紫外線から肌を守り、ウイルス飛沫などのブロック効果も高めてくれます。
シルクマスクは、「おしゃれ×快適性」を兼ね揃えたマスクです。とくに、マスクによる肌トラブルを招きやすい人や、肌を労わりたい人は重宝するでしょう。「通気性」「保温性」「吸湿・放湿性」に優れており、紫外線防止効果も期待できます。一方で、飛沫のブロック効果は、不織布マスクにおよばず、ウイルス飛沫の防止効果はありません。
マスク生活の快適さと防御力どちらも欲しい場合は、シルクのインナーマスクと不織布マスクを組み合わせて使うのがおすすめです。マスクにシルクをとり入れてストレスフリーな着け心地を目指しましょう。
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