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アレルギー性鼻炎(花粉症)とはどんな症状?特徴や急性鼻炎・慢性鼻炎との違い、受診のタイミングについて

2024/02/23

アレルギー性鼻炎(花粉症)とは、鼻の粘膜でのアレルギー反応により、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった鼻炎症状を引き起こす疾患です。全国疫学調査(2019)によると、日本でアレルギー性鼻炎にかかっている人は約49.2%。ほぼ2人に1人が発症しています。
つらいアレルギー性鼻炎の症状や原因物質、風邪などによる急性鼻炎・慢性鼻炎との違いや症状の見分け方、病院受診のタイミングについて解説します。

参照:花粉症対策(厚生労働省)

 

アレルギー性鼻炎とは?

アレルギー性鼻炎は、花粉やダニ、ほこりといったアレルゲンを吸い込み、原因物質が鼻粘膜から侵入して引き起こされるアレルギー反応です。
1年を通して鼻炎症状が出る「通年性アレルギー性鼻炎」と、花粉が飛散する季節に症状が出る「季節性アレルギー性鼻炎」の2つに分けられます。両方を同時に患うケースもあります。

関連記事:鼻炎とはどんな症状?種類や主な原因、対処法、病院受診のタイミングを知って鼻炎とうまく付き合おう

本来は体を守る反応

私たちの体は、鼻から吸い込んだ有害物質をくしゃみで体の外へ排出し、鼻水で洗い流し、鼻づまりを起こして奥へと侵入しないように防御しています。ところが、体を守る反応が過剰になり、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった症状が、日常生活に支障をきたすほど起きてしまうのがアレルギー性鼻炎です。

 

アレルギー性鼻炎の症状

アレルギー性鼻炎を発症すると、くしゃみ・水溶性の透明な鼻水・鼻づまり・目のかゆみがあらわれます。くしゃみは発作的に連続して起こり、回数が多いのが特徴です。鼻水は透明でサラサラとしており、風邪などの感染症による鼻水のような粘り気はありません。鼻の粘膜が腫れるため、鼻づまりも生じます。

また、くしゃみや鼻水が出て鼻を頻繁にかむと、粘膜が傷ついて鼻血が出る場合も。アレルギー性鼻炎を発症すると、勉強や仕事に集中できない・眠れない・イライラするなど、生活に支障が出やすくなるので、適切な治療を受けてできるだけ症状を抑えましょう。

朝に症状が強く出やすい

アレルギー性鼻炎の症状は、1日のうちで朝起きたばかりの時間帯に出やすくなります。起床時に、鼻水・鼻づまり、くしゃみといった鼻炎症状が通常よりもつらく出るので、「モーニングアタック」と呼ばれるほど。
では、なぜ起床時に症状がひどくなるのでしょうか?「床に落ちている花粉やハウスダストを就寝中に吸い込む」「歩き回る、ふとんをたたむなど人が活動をスタートするため、アレルゲンが空中に舞い上がってアレルゲンを吸い込む」といった原因が挙げられます。
また、自律神経のバランスも、モーニングアタックと結びついています。通常、夜間は副交感神経が優位になり、リラックス状態です。朝の起床する頃になると交感神経が優位になり、目覚めの準備に入ります。ところが、副交感神経から交感神経へと移行する段階で、一時的に鼻粘膜の過敏性が上がるため、症状が強く出てしまうのです。

 

アレルギー性鼻炎の主な原因物質

アレルギー性鼻炎の主な原因は、空気中に浮遊する花粉・ダニ・カビ・ハウスダストなどです。地域差はありますが、多くの場合、スギ・ヒノキ・シラカバ・ハンノキ・イネ植物・ブタクサといった花粉が原因で発症します。通年性アレルギー性鼻炎の原因として挙げられるのは、ダニ・ほこり・カビ・ペットの毛といったハウスダストです。つまり、毎年同じ季節に発症するなら花粉症、1年中発症するならハウスダストの可能性があります。

鼻づまりで眠れない…原因はダニの死がい?!

目に見えないハウスダストがアレルゲンとなり、寝ている間にアレルギー反応を生じて鼻づまりを引き起こす場合があります。
とくに、ダニの温床となりやすい布団やカーペットには、アレルゲンとなる死がいやフンが多く残っているのです。そのため、寝転がるとアレルゲンを吸い込み、アレルギー症状を引き起こしてしまいます。

 

アレルギー性鼻炎と急性鼻炎の違い、慢性鼻炎との見分け方

風邪やインフルエンザの流行時期とスギ花粉の飛散時期は重なるため、くしゃみや鼻水といった鼻炎症状の原因を特定するのは難しい場合があります。とくに、アレルギー性鼻炎と風邪にともなう急性鼻炎(鼻かぜ)は症状が似ているため、適切な判断が大切です。

アレルギー性鼻炎と、風邪にともなう急性鼻炎の違い

アレルギー性鼻炎と、風邪にともなう急性鼻炎の違い

初期の急性鼻炎とアレルギー性鼻炎は症状が似ていますが、発熱の有無や目の症状に違いがみられます。風邪による急性鼻炎は、発熱する場合がありますが、目のかゆみは通常ありません。一方、アレルギー性鼻炎は、目に症状があらわれる場合はあっても、発熱はしません。

症状が長く続くと慢性鼻炎に

急性鼻炎が長引いたり、繰り返し発症したりと数週間経過しても治らない場合、慢性化して慢性鼻炎を生じます。おもに鼻水や鼻づまり、くしゃみの症状があらわれますが、鼻が詰まって味やにおいを感じにくくなる場合も。万が一重症化すると、頻繁に鼻血が出る、鼻の中にかさぶたができる、粘り気が強く悪臭のある鼻水が出る、といった症状があらわれ、治りにくくなるため注意が必要です。
アレルギー性鼻炎も、慢性鼻炎に分類されますが、慢性鼻炎の中には非アレルギー性鼻炎もあります。

 

アレルギー性鼻炎になったら何科に相談する?受診のタイミング

くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった鼻炎症状が気になる場合は「耳鼻咽喉科」、目のかゆみや充血・涙目・目やに・まぶたの腫れといった目の症状が出ている場合は「眼科」で診てもらうとよいでしょう。子どもに気になる症状がみられる場合は、小児科の受診をおすすめします。同じ病気でも、薬の選び方や量など、大人と異なる場合があるからです。
また、症状がとくに強い場合には、アレルギー性疾患を専門とするアレルギー科の受診も選択肢にいれましょう。アレルギー科では、アレルギー疾患全般に対応した診断と治療がおこなわれます。
どの診療科を受診するかは、自分の症状や状況にあわせて選択しましょう。

 

アレルギー性鼻炎によい食べ物や栄養素はあるの?

アレルギー性鼻炎(花粉症)とはどんな症状?

アレルギーが出にくい体をつくるために、積極的にとり入れたい食べ物をご紹介します。

乳酸菌が含まれている食べ物

腸内環境を整えると、免疫力向上につながり、アレルギーが出にくくなるといわれています。ヨーグルトや乳酸菌飲料は、腸内の悪玉菌の増殖を抑え、腸内菌のバランスを整えてくれるので、毎日の食事にとり入れましょう。

食物繊維やオリゴ糖が含まれている食べ物

食物繊維やオリゴ糖は善玉菌のエサとなり、腸内に存在する菌の数を増やしてくれます。食物繊維が多い食品には、オートミール・押麦・切り干しだいこん(乾)・干しがきなど、オリゴ糖が多い食品には、きな粉・ごぼう・玉ねぎ・はちみつなどがあります。

β-カロテンが含まれている食べ物

にんじん・ほうれん草・にら・春菊といった緑黄色野菜に多く含まれるβ-カロテンは、通年性アレルギーによいとの報告があります。

お茶

甜茶(てんちゃ)ポリフェノールを含んだ甜茶、メチル化カテキンを豊富に含んだベニフウキ茶は、アレルギーによる鼻や目のトラブルによいといわれています。

 
生活習慣を見直して症状を悪化させない工夫を

アレルギー性鼻炎の症状を悪化させないためには、日々の生活習慣の見直しが大切です。定期的に部屋の掃除をおこない、ハウスダストを減らして、アレルゲンが溜まらない清潔な環境づくりをしましょう。花粉シーズンは、帰宅時に衣類を着替える、洗濯を室内干しするといった、花粉を家に持ち込まない工夫が重要です。
また、体の免疫力を高めるために、睡眠や休息をしっかりとり、バランスのとれた食事や適度な運動を心がけましょう。とくに、ストレスはアレルギー症状を悪化させる原因となるので、リラクゼーションを心がけてください。

  • 神谷三理砂

    一級建築士・ライフスタイルライター神谷三理砂

    住宅やインテリアの意匠設計に従事した経験を活かし、家の間取りやデザイン、インテリアなど住まいに関するコラムを多数手掛ける。ジュエリーデザイナーとしての経歴も長く、ファッション系コラムも執筆。最近は、より生活に役立つ記事を書きたいという思いから健康コラムに力を注ぐ日々。
    刺繍や洋裁、家庭菜園といった手仕事を楽しむ暮らしを大切にしている。