鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの症状が辛い花粉症。花粉症の有病率は全国で15.6%にも上ります。
花粉対策にはマスクを使用している方が多いものの、マスクは本当に花粉対策になるのか疑問を持っている方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、花粉対策にマスクは効果的かどうかを解説します。また、マスクシールやマスクスプレー、マスクと併用したいおすすめアイテムも紹介します。
花粉対策にマスクは本当に効果的?
花粉対策では定番アイテムのマスクですが、インターネットで検索すると「本当に花粉対策になるのか疑問」といった声もあがっています。なぜ花粉対策にマスクが効果的なのか、理由を解説しましょう。
花粉のばく露を防ぐ
外出時にマスクやメガネを着用すると、花粉のばく露(※)を防げます。
いかに花粉を避けるかが対策では重要です。一般的に花粉は昼前後と夕方に多く飛散するので、昼前後と夕方はなるべく外出を避けましょう。
※ばく露とは
食べたり、呼吸で吸い込んだり、手についたりして、化学物質が私たちの体の中に入ってくることを「ばく露(暴露)」といい、体に入った量を「ばく露量(暴露量)」と言います。
鼻の症状を軽くする
マスクを着用すると吸い込む花粉量が3分の1から6分の1に減り、鼻水や鼻づまりなど鼻の症状を軽くできます。
性能のよいマスクでは95%以上の花粉をカットできるタイプもあります。
インナーマスクはさらに効果的
マスクの内側にガーゼを当てる(インナーマスク)と、さらに鼻に入る花粉量を減らせます。
インナーマスクの作り方は以下の通りです。
▽【簡単なインナーマスクの作り方】
材料:市販のガーゼと化粧用のコットン
1.ガーゼを縦横10㎝程度のカットし2枚用意します。
2.化粧用のコットンを筒状に丸めて1枚のガーゼでくるみます(インナーマスク)
3.市販の不織布のマスクにもう1枚のガーゼを4つ折りにしてあてます。
4.鼻の下にガーゼでくるんだコットン(インナーマスク)を置きます。
5.3のガーゼをあてたマスクを着用します。息が苦しい場合はコットンの厚さを半分にします。
花粉対策のために知っておきたい、マスクの正しいつけ方

間違ったマスクのつけ方をしてしまうと花粉対策の効果が半減してしまいます。正しいマスクのつけ方を確認して花粉から身を守りましょう。
▽【正しいマスクのつけ方の手順】
1.マスクの上下・裏表を確認します。
2.鼻を当てるノーズピースを上側にし、プリーツが下側に向いているほうを外側にします。
3.耳ひもを外側にしてマスクを完全に広げます。
4.マスクを顔にあて、ノーズピースを鼻の形にフィットさせ、プリーツを下まで伸ばします。
5.顔にフィットさせながら耳ひもをかけ、位置を微調整します。
花粉対策に必須!自分に合ったマスクの選び方
市販のマスクには、現在多種多様なマスクが販売されています。その中から、自分にぴったりあった花粉対策用マスクを選ぶには、重視すべき点を確認してから購入する必要があるでしょう。選び方のポイントを確認しておきましょう。
マスクの素材で選ぶ
マスクは素材によって肌当たりや息苦しさが変わってきますが、花粉を吸い込む量も素材で違ってきます。基本的には息苦しくないマスクほど、花粉を吸い込む量が増えてしまうのです。
▽不織布
不織布とは繊維を織り込まずに接着させたシート状の布です。
不織布マスクは3枚~4枚の不織布が重なっていて、内部には花粉やウイルスを捕まえるフィルターが入っているので花粉対策に効果的です。
また、使い捨てなので衛生的に使えます。つけ心地と花粉対策のどちらを重視するか、自分の体調にあわせて検討しましょう。
▽ポリウレタン
ポリウレタンは伸縮性のある柔らかい素材です。
快適な肌ざわりや洗濯して繰り返し使えるなどのメリットがあります。多孔性のため通気性が良く息がしやすいのですが、飛沫抑制効果や花粉カット率は不織布マスクに比べると低いのです。
不織布マスクが息苦しいと感じる方は、ポリウレタンマスクを検討してみましょう。
▽布マスク
布マスクは綿の素材でできており、肌に優しく保湿や保温効果が高いなどのメリットがあります。肌が敏感な方には布マスクがおすすめです。また、洗濯して繰り返し使えるので経済的です。
しかし、綿は不織布よりも繊維が粗く、飛沫抑制効果や花粉カット率は不織布マスクよりも低いです。
マスクの形で選ぶ
現在、マスクにはさまざまな形があります。形によって着用感や価格帯が若干かわってくるでしょう。
▽プリーツ
マスクの主流であるプリーツマスクは他の形状のマスクと比べ安いので、価格重視の方におすすめです。
▽立体型
立体型はプリーツ型に比べるとやや高価になりますが、折り目が肌にあたりにくいので着け心地がより自然に近い形で上がっています。
また口元の形に合わせて作られているのでフィット感もよく、着け心地重視の方におすすめです。
▽柳葉型
抑揚型は立体型よりもさらに口元周りの空間が広がるので息のしやすさ重視の方におすすめです。
また、口元周りに空間があるとマスクにメイクがつきにくいといったメリットもあります。
マスクのサイズで選ぶ
花粉対策はマスクサイズも重要です。自分の顔の形や大きさにぴったりあったマスクは、長時間使用しても着用感が快適で、花粉の吸い込みをしっかり防いでくれます。マスクサイズの測り方を確認しておきましょう。
▽マスクのサイズの簡単な図り方
1.親指と人差し指でL字型を作ります。
2.L字形にした状態で、耳の付け根の一番高いところに親指の先端を当て、鼻の付け根から1cm下のところに人差し指の先端を当てます。
3.親指から人差し指までを測った長さがマスクサイズの目安です。
▽図った大きさに該当すめサイズ
測った長さが以下に該当する場合のサイズもまとめました。
10.5~12.5cm→小さめサイズがおすすめ
12~14.5cm→ふつうサイズがおすすめ
14cm以上→大きめサイズがおすすめ
マスクのろ過率で選ぶ
ろ過率とはマスクのフィルター部分で、どの程度ウイルスや花粉などの粒子をカットできるかを示す指標です。
BFE(バクテリアろ過率)・PFE(微粒子ろ過効率)・VFE(ウイルスろ過効率)と粒子の大きさごとに分類されており、パーセンテージが高いほど遮断効果が高いのです。
花粉対策にはBFEの数値が高いマスクを選ぶとよいでしょう。
花粉対策をより快適に!マスクと一緒に使いたいアイテム
花粉飛散シーズンをより快適に過ごしたい…と考える方に、マスクとあわせて使いたい、より対策を万全に、毎日快適に過ごすためのアイテムをご紹介します。
マスクスプレー
マスクスプレーは、マスクの長時間使用で気になる匂いや蒸れを解消してくれます。
アロマ配合でリフレッシュできるタイプや抗菌効果があるタイプなど、多彩なタイプのマスクスプレーが販売されているので、匂いや蒸れが気になる方はぜひチェックしてみてください。
マスクテープ
マスクテープは、不織布マスクを顔に貼るときに使います。
マスクの内側にマスクテープを貼りつけるので、なんと耳ひもが不要になるのです。メガネの曇り防止にも効果があるので、メガネを普段使用している方にもおすすめです。
マスクケース
外出時にマスクを一時的に保管しておけるマスクケースを持ち歩けば、マスクを清潔に保てるだけでなく、食事のときなどマスクを外している際に、マスクに花粉が付着するのを防げるでしょう。また、マスクの予備を入れられるので便利です。
室内用にまとめてマスクを入れられるマスクケースもあります。インテリアになじむマスクケースを選ぶとよいでしょう。
マスクストラップ
外したマスクを首からかけて使える便利なマスクストラップ。
レザーやチェーンタイプなど多彩なデザインのマスクストラップがあり、ファッションの一部として楽しめます。マスクストラップがあれば外したマスクの置き場所にも困りません。
サイズや使い心地がぴったりの
マスク選びが対策のカギに
マスクを正しく着用すると、吸い込む花粉量を3分の1から6分の1に減らせます。
インナーマスクとの併用でさらに花粉カット効果が高くなるので、花粉対策をしたい方はぜひ作ってみましょう。
花粉対策に効果的なマスクの素材は不織布です。布やウレタン製と比べて繊維が細かく、内部のフィルターで花粉をキャッチする効果があります。
自分に合ったマスクを選んで花粉シーズンを乗り越えましょう。
各ブランドの商品一覧をご確認いただけます。